05S.セントラルの女王様
「淫魔のハーレム事件」が終わり、暫く経ったときのことでした。今度は、偉く強い「女型のセントラル」が、若い「インキュレス(男型淫魔)」を連れ去り、気に入ると「自分の配下」として傍に置き、これも好きなように「弄んで居る」との情報が、入りました。今度は「ハーレム事件」の「逆バージョン」でした。
その「女型セントラル」の名前を「ロマーナ」と、言いました。彼女は「淫魔」に、負けない位の「綺麗で妖艶な女」でした。しかし好戦的で有り、気が荒い為、彼女の機嫌を損なうと、彼女は「菌撃使い」でしたので、彼女の攻撃に、晒されると「呼吸器困難」と成り「窒息死する」と、言われました。また、その他の攻撃手段としては、全身に「黒い斑点」が、現れて「悶絶死する」とも、言われました。そのことから彼女は、或る意味とても「危険な存在」でした。
「ロマーナ」は、彼女の親衛隊のような「セントラル」を「4体」従えました。それも結構、強いようで、彼女を倒すには、先ず配下の者達から、排除する必要が、有りました。その話を聞いた「ミーシャ」は、とても「嬉しそうな顔」をして、こう言いました。「その〝女型セントラル″は、背が高くて、痩せて〝ヒョロっと″した体形の〝インキュレス″が、お好みのようだ。」
「内のチームにも幸い、そのタイプが居るようだね。バズーよ。良いですか、貴方が〝おとり″に、成りなさい。貴方が、それに成れば多分、その〝女型セントラル″が、食い付いて来ます。そしたら、その拠点に入り、頃合いを見てから、貴方が拳銃を、ぶっ放して、全員射殺すれば、それで問題が解決します。良いですか。相手が〝菌撃使い″で有れば、我々に取っては〝1番楽な相手″です。」
「リーダー」で有る「ミーシャ」が、そのように言うと、その作戦に、決まりました。「バズー」は「そんな簡単に、行けば良いが」と、思いました。しかしそのやり方で「ミーシャ隊」は、いつも上手く、行きました。考えてもしょうが無いので、前回と同じような手筈に、成りました。「ロマーナの拠点」も、調べられました。その拠点近くで、バズーが「おとり」と成り、今回は、只その辺りを、うろついて彼女が、出て来るのを、待ちました。
「ミーシャ達」は、決行日を決めると、その日に成るまで、待ちました。そしてその日が、来ました。「バズー」は「嫌な役回りだな」と、思いました。彼は「男型淫魔」だったので、1人で「おとり役」と、成りました。ミーシャ達は、彼の近くに居ると、敵に感づかれるので「少し離れた場所」で、監視することに、成りました。
「セントラル・ロマーナ」の容姿は、身長が160㎝程、有りました。彼女は、痩せた「若い女性」に、見えました。そして美人でした。しかし見た目よりも、歳が上のようでした。肌色が、とても白くて、見た目が人間離れしました。それは、まるで人形のように、見えました。髪の色は「綺麗な茶髪」で有り、直毛で有り、髪を肩先まで、伸ばしました。目は大きくて、瞳の色が茶色でした。鼻は小さくて唇は、ふっくらとした「綺麗な朱色」でした。
「ロマーナ」は「セントラルの菌撃使い」で有り「敵対者」は、細菌を使い、綺麗に処分することが、出来ました。彼女の配下の4人は、彼女の「ファンクラブ」の者から、選別して「彼女の護衛」を、させました。彼女は、敵で有る「インキュレス」が、大好きで有り、淫魔を「カッコ良い」と、思いました。その為、とっかえ、ひっかえして「淫魔と、戯れる」のが、趣味でした。
「バズー」が「ロマーナの拠点」近くを、徘徊して居ると、彼女が「護衛の者」を、4人連れて、彼の前に現れました。するとまるで「スター」を、見るように、目を輝かして彼を、見ました。そして言いました。「貴方は、淫魔ですね。嘘を付いても私には、直ぐに分かります。貴方のような〝カッコ良い淫魔″を、私は初めて見ました。貴方を、私の〝僕″にして上げます。良いですね。こちらに来なさい。貴方を私の〝お城″に、案内します。」と、彼女が言うと、バズーは「上手く行った」と、思いました。そして「彼女の拠点」に、入ることが出来ました。
この「女型セントラル」も「淫魔」を、甘く見て居ました。彼女達の認識では「淫魔とは、取るに足ら無いもの」でした。「ロマーナ」は、拠点に入ると、安心仕切ってから「バズー」に、言いました。「ここにも貴方のような〝カッコ良い淫魔″が、何人も居ました。しかし駄目に、成ったので皆、死んで貰いました。淫魔は、簡単に死にました。そして〝死ぬと直ぐに、消えて無く成る″ので、便利でとても、気に入って居ます。しかし貴方は、私の傍に、ずっと居て貰います。私は、貴方を一目見て、好きに成ったからです。」
「ロマーナ」は、そんなことを、平気で「バズー」に、語りました。彼女は、淫魔に対しては「有頂天」でした。そして彼は、彼女に両手を向けました。すると一瞬で、灰色をした、禍々しい拳銃「マガン・フォーミュラ」が「彼の両手」に、出現しました。この銃は、彼の身体に、内蔵されて居るので、その銃が、彼の手に無い限り「無限」に、出現しました。そして、この銃は、彼の手から離れると「消滅」しました。
その拳銃は「右側神の世界」の第2神で有る「魔神リーリス」が「バズー」の為に、直々に、授けたものでした。威力は、未来で「キュービアンのリアンナ」に、授けた物よりも、落ちました。しかし「中央神の世界」の魔人類クラスで有る「セントラル」で有れば、問題無く「殺処分すること」が、出来ました。
「バズー」は「ロマーナ」に、銃口を向けると「彼女の脇腹」に、1発銃弾を、発射しました。そして躊躇すること無く、次々と4人の「護衛セントラル」を、射殺しました。その銃は、恐ろしい発射音で、確実に「4人のセントラル」を、殺しました。それを彼女は、見て居ました。彼女は「信じられない顔」で、彼を見て居ました。そして言いました。
「撃ちましたね。何で、銃で私を撃ったのですか、酷いとても痛いです。私の脇腹が無く成りました。物凄い血が出て居ます。私は、もうじき死ぬでしょう。貴方も、道連れにします。しかし、おかしいですね。何で貴方は、死な無いのでしょう。貴方には〝一番酷い姿″で、死んで貰おうと〝菌撃″を、行って居るのに、貴方には効果が無いようです。悔しい。」「ロマーナ」は、虫の息でした。
すると「バズー」が、言いました。「女王様。私は〝ハインキュレス″と言う〝上級淫魔″です。私の使命は〝セントラルを処分する″為に、この世界に来ました。この世界は、私達のような〝淫魔″に取っては〝異世界″と、成る為、あらゆる細菌に対して〝強力な免疫″を持ち、この世界に派遣されました。その為、貴方の〝細菌攻撃が、無効化″されたのです。残念でした。」と、彼が「最後の説明」をする前に「ロマーナ」は、既に息絶えました。
「バズー」は「ロマーナの遺体」を、見ながら思いました。「自分は、この娘が、嫌いでは無かった。」「淫魔」に取って「セントラル」は、敵対勢力だったので、今は「殺し合い」をしました。しかし本来は、それをするような「関係では無いのだ」と、思えました。元々、同じ「三位一体神」が、創った「魔人類同士」でした。彼は「いつの日か、彼女達とは一緒に成って、この世界で仲良く、暮らす日が来るだろう。」と、思いました。
「バズー」の銃声を聞いて「ミーシャ達4人」が、この拠点に入って来ました。使命が、解決したようで、彼は「余裕の立ち姿」で、彼女達を、迎えました。そして「ハマー」が、言いました。「バズーよ。銃声は、キッチリ5発聞こえたぞ。それで全て仕留めたのだな。優秀だな。あの銃は、本当に恐ろしい銃声を発する。それは、恐ろしい魔物に、襲われて居るような音だ。そして当たると、掠るだけでも、凄まじい激痛を、感じるのだ。貴方は良い物を、与えられたな。」と、彼は言いました。
捕らわれた「男型淫魔」達は「バズー」の話では「全員、殺されました」その為、彼等5人は、これで引き揚げることに、しました。