第三話「魔法と力」
いよいよ魔法が出てきましたね〜
リアや雫達の強さは如何程か
ガーベラ日本支部地下戦闘訓練所
耶弧「今は訓練長が居ないから魔術から教えていくね」
文弥「よろしくお願いします!!」
雫「魔術って...そんなSFチックな事急に言われても...」
耶弧「大丈夫!慣れれば意外と簡単だよ〜」
「まず最初は魔術の仕組みについてだね」
「一番簡単な魔術は詠唱型で大きく分けて三つの工程を合わせて魔法を繰り出すの」
「まず最初は発動クラス、どんな強さで魔法を放つかを決める」
「次に発動系統、炎や雷みたいな属性ね」
「最後に発動形成、どんな形で魔法を放つか」
「この三つを発動クラス→発動系統→発動形成の順に詠唱する事で初めて魔法を放てる」
文弥「何か難しい...」
耶弧「まぁこれに関しては得手不得手があるからね〜」
「まずは魔法発動に必要なエネルギーを感じる事から初めようか!」
耶弧「魔術は自分の内側にある魔力って呼ばれたりマナって呼ばれたりするものをエネルギーとして使うの」
そう言って耶弧は水の入ったコップを手に取った。
雫「コップで何をするの?」
耶弧「マナ操作の初歩で一番簡単な方法だよ」
そう言って耶弧はコップに人差し指を浸けた。
「マナを水に置き換えて説明すると指の先に水を吸着されて浮かす」
人差し指をコップから離すと人差し指に水がくっ付いていた。
文弥「え〜!?すげぇ〜!!」
耶弧「そしてマナを水の中に閉じ込めると...」
水の中の人差し指の先から空間が浮き上がった。
雫「その空間に入ってるのがマナか..」
耶弧「雫くんはマナが見えるのかい?」
雫「何となくだけど色が違って見えるだけ」
耶弧「じゃあ二人もやってみな」
雫と文弥の前に水の入ったコップを二つ差し出す。
そして二人が試してみると...
文弥「う〜ん...出来ない...」
文弥の人差し指には水滴だけが付いていた。
「シズはできた?」
雫「難しいな...」
雫の人差し指には水で満たされた小さなシャボン玉が付いていた。
だが、シャボンは直ぐに破裂した。
耶弧「始めてで出来る方が凄いよ」
「文弥は練習を続けて、雫は一分の維持を目標に続けようか」
雫&文弥「はい」
耶弧「二人共できたら本格的な魔法を教えてあげるよ」
?「ただいま〜」
耶弧「丁度訓練長が帰ってきたよ」
?「耶弧?こいつら誰だ?」
耶弧「新人だよリア」
リア「アタシは七鳳熾リア、戦闘部隊隊長兼訓練長だ」
其処には深い紅色をした長身スーツの女性が居た。
「にしても..へぇ〜こいつらが...随分弱っちそうだな」
「武道か何かやってたのか?」
文弥「実家が二楷堂って剣道場でした」
雫「天堂道場って所で合気道やってた」
リア「じゃあ今からアタシと勝負しようぜ」
・・・
リア「じゃあ、まずは其処の口隠し!お前からな」
「武器は何でもいいぜ、何使う?」
雫「なんも要らないよ」
リア「そうか?じゃあルールは相手に参ったと言わせるか背中をつかせたら勝ちだ」
雫「加護は?」
リア「使ったらお前がこんがりウェルダン以上の灰になるから無しだな」
雫「オーケー...」
文弥「ガンバレ〜!」
耶弧「二人共準備はいいかい?」
雫とリアは構えをとる。
耶弧「よーい...初め!!」
リアは合図と共に急接近し、頭を狙い蹴りを入れる。
其の蹴りを躱し腹目掛けて殴りを入れる。
リア「良いねぇ..!一発貰っちゃったよ...」
文弥「やっさん、今の何発見えた?」
耶弧「フェイク二発本気三発くらい?」
雫「フェイク三発本気二発だよ」
リア「成程ね...オーケー、大体わかった」
「次は其処の茶髪だ」
雫「もう良いのか?」
リア「これ以上やり合ったらうっかり殺っちゃうから♡」
そう言ってリアは満面の笑みを見せた。
文弥「じゃあ僕はこれで...」
立て掛けてあった木刀二振を構える。
リア「茶髪は二刀流か?」
文弥「二楷堂文弥だよ、よろしく」
リア「よろしくな文弥」
耶弧「よーい...初め!!」
次回は少し後の時間のお話になります。
引き続き楽しんで頂けると幸いです。