第一話「バイト?」
大分遅くなりました〜m(_ _)m
新しいお話です。!!
桜の降り行く春の日中に一人の少年が歩いていた。
雫「ふあぁ〜..」
僕は一ノ瀬雫、今年高校一年生になる自分でも少し変わってるただの少年だ。
僕は今、欠伸をしながら宛もなく街を歩いていた。
道路を走るトラック、各々の目的地を目指し歩く人達、
?「あ!雫じゃん」
不意に呼ばれ振り返ると、其処には幼馴染の二楷堂文弥が居た。
雫「ふみも此方に越してきたの?」
僕が聞くと文弥は答えるより前に何処かを見て走り出した。
雫「またか...」
文弥は超の付く程正義感が強い。
どうせまた人助けだろうと後を追って行く。
文弥は路地裏に入って行く。
よく見ると奥に悪漢共と白い少女が居る。
成程ね...
・・・
?「や..やめてください...!」
悪漢1「あぁ?聞こえねーなぁ?」
真っ白な少女が悪漢に詰め寄られていた。
文弥「やめろよ!嫌がってるじゃないか!」
押し問答をしていた所に文弥が割って入る。
雫「ハァ..ハァ...せめて一声かけろよ?!」
息が上がった雫が少しして追い付く。
悪漢2「誰だぁ?お前ら、邪魔してんじゃねぇよ!」
悪漢の五人の内三人が襲いかかって来る。
文弥「シズ!」
雫「はいはい..」
――ヒュッ――ダダッ!――
襲いかかって来る悪漢三人を雫は軽く床に投げ、投げられた悪漢は伸びていた。
悪漢1「な..何なんだお前ら?!」
文弥「通りすがりの高校生だよ」
雫「お前が言うな」
――ガスッ!――
文弥「痛ってぇ〜!」
雫のツッコミに文弥がのたうち回る。
悪漢1「動くなお前ら!こいつがどうなってもいいのか!!」
気付くと最初の悪漢が少女を人質に取っていた。
雫「なっ?!」
――ドサッ――
文弥「シズ?!」
悪漢4「形勢逆転だなぁ?クソガキ!!」
文弥「くっ...」
少女「情けないなぁ?少年共」
雫&文弥「?!」
――バチィ!――
其の場に居た全員が其の音の方向に振り返ると...
少女が悪漢を足蹴に立っていた。
雫「いやどうなっとる?!」
少女「いやこっちのセリフだよ?!あれで何で起き上がれるの??」
雫&文弥「?まぁ..鍛えてたから?」
少女「一体どんな鍛え方したらそうなるの?」
雫「てかお前はどうやってそいつを倒した?」
警戒しながら雫は聞いた。
少女「私はまぁ...耶弧って名前だよ」
雫「そういう事じゃねぇけど..まぁいいか」
文弥「改めて話そうぜ〜シズ」
二人はそう返し立ち去ろうとすると、
耶弧「待てよ二人共、うちで働かないか?」
雫「もう決まってるんで」
文弥「まずは勉強を安定させたいので」
――ヒュッ――
突然仕掛けた耶弧の攻撃を二人は躱す。
躱した二人の額には多量の汗が流れていた。
耶弧「ほぉー..うちの中だと弱い方だけど...凄いね〜!」
仕掛けた耶弧は軽く笑っていた。
耶弧「さぁ二人共着いて来な!」
文弥「どうする...?」
雫「あんな奴に逆らえると?」
文弥「だよなぁ〜...」
二人は観念した様に耶弧に着いて行く。
・・・
あの路地裏を少し奥に行った末、少し錆びたドアに着いた。
耶弧「着いたよ、ここがあいつらのアジトだ」
文弥「今更だけど..どこに連れてこられたの?」
文弥は尤もな疑問を投げかける。
耶弧「あれ?言って無かったっけ?」
雫「言われてないよ..」
殴られた後頭部を擦りながらツッコミを返す。
耶弧「今からオイタしちゃった組織を本部命令で潰しに行くの」
雫「て事は?」
ニヤリと笑った雫に耶弧はウキウキで返す。
文弥「武器は?」
耶弧「持ってないけど中にあるよ」
其の言葉に文弥は少し安堵する。
耶弧「じゃあ最終確認は終わった?」
雫&文弥「OK」
・・・十分後・・・
モブ「お..お前ら何なんだよ?!」
耶弧「随分と元気があるな〜?」
モブ「へ..へへ...お前ら天罰が下るぞ...」
モブ構成員が不敵に笑う。
――ガス!――
文弥「シズ?!」
取り逃した構成員に雫は後頭部を殴られ倒れた。
――ピィーウ――
文弥「何の鳴き声だ?」
耶弧「し..支部長?!」
雫「あ〜..いってぇなぁ...」
?「いや何で起き上がれる?!」
雫「いやそもそもお前誰だよ?!」
其処には少し延ばし後ろで纏めた緑髪と右目に眼帯のスーツを着た男が窓にもたれて座っていた。
景士郎「俺か?俺は鷹宮景士郎。耶弧や皆には支部長って呼ばれてる。」
自らを景士郎と名乗る男は窓の外から入って来た様だ。
耶弧「支部長、この二人は――」
景士郎「分かってるよ..みーくんのスカウトメンバーでしょ?」
耶弧「えぇ...」
そう言いながらモブ構成員の頭を跳ね飛ばす。
景士郎「名前は?」
耶弧「口隠ししてる黒いのは雫、短め茶髪は文弥です。」
景士郎「そうか!よろしくね。雫くん、文弥くん」
そう言って両手を差し伸ばして来た。
雫「一ノ瀬雫です。口隠しには触れないで下さい」
文弥「二楷堂文弥です!剣道やってたので刀には自身があります!」
二人は差し伸ばされた手を片方ずつ握る。
景士郎「...!成程ね..みーくんが押す訳だ...」
何か納得した様子で握手をする。
耶弧「支部長!立ち話も何ですし支部へ戻って話しませんか?」
こちらのお話は最低月一更新でいきたいです。
他の作品もあります。
引き続き楽しんで頂けると幸いです。




