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アイテール【ラスボス奥の間から始まる物語】  作者: フィガレット
ノエル一章
2/66

エディット

 次の瞬間、僕は真っ白な空間にいた。


 目の前にはパソコンの画面の様なものがある。

 僕はまず、ステータスについての説明を確認する。


************************

ステータスについて


ステータスはスキルを使用、習得する時に関係する能力値。


マナ 生命の源。初期ステータス値が寿命に関係する。

魔力 エネルギー干渉スキルの威力に影響。

筋力 肉体強化スキルに影響。

知力 思考加速などに影響。魔法威力も魔力の半分の効果で影響。

精神 回復や精神干渉スキルに影響。

防御 防御スキルに影響。

器用 感知系スキル、生産系スキルに影響。(複製スキルを除く。)


HP (ヒットポイント) マナ×10がHPとなり無くなると死ぬ。ダメージを受けると減少。

MP (マジックポイント) 魔力×10と知力×5を足した数値がMPとなる。

HP、MPはスキルを使用する際、消費する。


根源値=マナの初期ステータス能力値の3分の1が根源値になる。

    世界に干渉し奇跡を起越す可能性もある力の源。


ステータスはLVUPした際、初期ステータス値の10分の1が加算される。

***********************


 まるで昔、姉さんとよく遊んだTRPGみたいだな。

 『極振りこそロマンよ!』

 頭の中の姉さんがよく言っていた言葉だ。


 そう言えば、いつも聞こえる賑やかな声が聞こえない。

 姉さんだったらこんな状況があれば嬉々として騒ぎそうなものなのだけど・・・。


 生まれた時からずっと一緒で、苦しい時はいつも支えてくれた姉だった。

 前世の唯一の心残りかも知れない。

 本当に居なくなってしまったのだろうか・・・。


 ここで僕はハッと気付く。


 どうやらエディットにも時間制限があるようで砂時計が減っていっている。

 僕は急いでウィンドウを確認する。


**************

 初期値:マナ30 魔力0 筋力0 精神0 防御0 知力10 器用10

 150p振分け

**************

 

 どうせなら極振りで人とは違った人生にしたいと思ってしまう。

 どのステータスにするかだけど・・・


「マナかなぁ・・・」


 寿命にも関わるらしいので長生きしたい。

 全てのポイントをマナに振り分けた。


*************

 初期値:マナ180 魔力0 筋力0 精神0 防御0 知力10 器用10

*************


 見事な極振りだ。


 普通ならこれで終了だけど時間が余った。

 他に出来ることはないだろうか?


 ステータスの説明をもう一度見る。

 最後の行が画面下端ピッタリなのに妙な違和感を覚えた。


 普通にやってもスクロールしないので、たまたまかなぁと

 思いながら偶然2本指で画面を上にずらすと・・・隠された一文を発見した。


**************

 エディットの際、ステータス上昇ボタンを長押し後、ダブルタップをし、

 スワイプすると初期ステータス値を-100を下限に減少出来る。

**************


「随分複雑だなぁ」


 というか、なぜスマホの操作風なんだろうか・・・。

 違和感を感じながらも全てのステータスを目一杯下げていく。

 そして、全てマナに振ってみた。


**************************

初期値:マナ800 魔力-100 筋力-100 精神-100 防御-100 知力-100 器用-100

**************************


「うーん。これは大丈夫なんだろうか?」


 多分大丈夫じゃない気がする。

 慌てて考えて直そうとしたその瞬間ステータス編集画面が消えた。


 砂時計の存在を忘れていた・・・


 すぐにスキルのエディットが始まってしまった。

 これは不味い予感がする。


 結果は想像以上に酷かった。


*************

ー複製 LV1

SP:29p振り分け

************

 

 複製スキルしかない!? 

 僕は慌ててスキルの説明画面を開く。


******************

スキルについて


スキルはイメージをしてスキル名を詠唱か

ステータスウィンドウで選択する事で実行出来る。

ステータスウィンドウは『ステータスウィンドウオープン』で開く。

エディットで余ったSPはエディット終了後、消滅する。

エディット時に習得可能なスキルはステータスに依存する。


スキルは24種類。(一部これら以外に特殊な条件下で習得可能なスキルが存在する。)


*エネルギー干渉スキル

・熱(上昇、燃焼) ・熱(下降、凍結)・運動(液体) ・運動(固体) ・運動(気体) ・電気・重力・光


*回復、精神干渉スキル

・治癒・精神異常回復・精神干渉(魅了、睡眠)


*防御スキル 

・結界、硬化


*感知系スキル 

・マップ・サーチ・鑑定


*生産系スキル 

・創造・加工・複製


*汎用スキル(ほぼ全ての人が習得済)

・アイテムボックス・言語理解・肉体強化・思考加速 


*転生者のみのスキル

・ヘルプサポート・チュートリアル

*********************


 そこには異世界特有の魅力満載なスキルが並べられていた。

 

  鑑定、ヘルプサポート、チュートリアル、アイテムボックス、言語理解等、

異世界転生必須スキルと言えそうなスキルまでも僕には存在しなかった・・・。


『エディット時に習得可能なスキルはステータスに依存する。』


 先に教えて欲しかったです・・・。

 いや、先に読まなかった僕が悪いんだけどね。


 仕方なく僕は複製スキルにSPを全部注ぎ込む。

 使わないと勿体無いし・・・。

 結果、スキルは複製スキルlv30のみとなっていた。


 そして最後に種族を人族、年齢を15歳、

 名前を『ノエル』としてエディットを完了した。

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