表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【更新停止中】悪役令嬢なんて絶対にお断りですわ★  作者: 茄子


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
13/232

13 翁草ー5

簡易登場人物紹介

◆エメリア=クレトル=ウェザリア

第二王女(15)(未入学):ゲオルグ・ディバル√での悪役令嬢

一人称:あたくし。金色の髪に翡翠色の瞳。

ティオル・ゲオルグの異母妹。

◆アーシェン=リャンドル=ザクトリア

公爵令嬢(15)(未入学):ファルク・シャルル√での悪役令嬢

一人称:わたし。金色の髪に薄紫色の瞳。

シャルルの妹・ファルクの従兄妹。人見知りでブラコン。

「皆さん、長い時間お待たせしてごめんなさい。すべてのテーブルへの挨拶が終わったのでわたくしはこれで失礼するわ。あとは若い人たちで楽しんでちょうだい」


 そう言って王妃様はわたくしたちの前から立ち去っていき、サロンから出て行った。

 とはいえ、誰もが様子見の状態で真っ先に席の移動をする子女はいない。

 そんなことをしたら誰よりも必死だと自分で言ってしまうようなもので、見栄を大事にする貴族の子女としてするわけにはいかない。

 誰かがきっかけを作らなければ動くに動けないだろう。

 こんな時きっかけを作るべきなのはこのテーブルの者だろうと思い、わたくしはティオル殿下に視線を向けると、ティオル殿下も同じ考えなのかゲオルグ殿下と視線を交わして立ち上がった。


「王妃様もいなくなったことだし皆自由に席を移動してくれ。僕たちも好きに動かせてもらう」


 2人はそういって立ち上がるとそれぞれ別のテーブルに移動していった。

 それを見てアルバート様も立ち上がったのでわたくしと弟も立ち上がった。

 まずは悪役令嬢たちのところに行ってティオル殿下のお茶会に参加するか聞くかな。

 エメリア殿下のところに行くと、エメリア殿下がにっこりと受け入れてくれる。


「ベアトリーチェ様ごきげんよう」

「お久しぶりでございます、エメリア殿下。実はお話がございますの」

「お話とはなんでしょう?」

「実はティオル殿下から個人的に主催するお茶会にお誘いいただいておりまして、女性側の参加者を探しておりますの。エメリア殿下もよければご参加なさいませんか?」

「ティオルお兄様が? 開催日によりますが……そうですわね、あたくしも参加したいと思いますわ」


 エメリア殿下の言葉にわたくしは1人目確定ゲットと内心でガッツポーズをとる。


「ありがとうございます。エメリア殿下がご参加くださるのでしたら心強いですわ」

「よろしいのですよ。きっとゲオルグお兄様も参加なさるのでしょう? あと従兄弟の2人も、それにもしかしたら他国からの留学生の方々もいらっしゃるかもしれませんわ」


 ああ、確かにそれはありそうだな。

 ティオル殿下が誰を誘うのか、わたくしもわからない。留学生とも仲良くしているから声をかける可能性は十分にある。

 わたくしはいつ開催されるかはわからないが、日程が決まったら手紙を書くと伝えて次の席に向かった。

 サロンの中を見渡すと結構な人数が席を移動しており、最初にアーシェン様とディアティア様が居た席に2人の姿はなかった。

 それでもさらに探るように見て行けばすぐにアーシェン様はシャルル様と一緒のテーブルについているのを発見することが出来た。

 わたくしもそのテーブル席に移動することにして近づくと、シャルル様がわたくしに気が付いて頭を下げた。


「ごきげんようシャルル様、アーシェン様」

「こんにちはベアトリーチェ嬢」

「ごきげんよう、ベアトリーチェ様。その、お久しぶりです」

「こちらよろしくて?」

「どうぞ」


 わたくしは空いている席に座るとそこはちょうどアーシェン様の向かいの席だった。

 アーシェン様は恥ずかしそうに顔をうつ向かせるけれど、こんな子が悪役令嬢になるとか信じられないよね。

 こんなに人見知りなのに悪役令嬢の中では一番陰湿にヒロインをいじめる。

 ブラコンを拗らせたが故の事なのだけれども、そのいじめ方法は貴族らしいいじめを行ったベアトリーチェと比べられることが多かった。

 ちなみにエメリア殿下は真正面からやり合うタイプの悪役令嬢、ディアティア様は子供のようなヒステリー系のいじめだった。


「お邪魔しますわね。早速ですがアーシェン様にお聞きしたいことがございますの」

「わたしにですか? あの、なんでしょう……」

「今、ティオル殿下から個人的に主催するお茶会に誘われていて、そのお茶会の令嬢側の参加者を探しておりますの。よろしければアーシェン様もご参加なさいませんか?」

「わたしもですか? その……お兄様は参加なさるんですか?」


 話を振られたシャルル様がアーシェン様を優しく見て微笑んで頷いた。

 それを確認してから、アーシェン様は視線をわたくしに戻すと、それでも少し考えるように俯いて顔を上げてを5度ほど繰り返してからやっと、「お兄様とベアトリーチェ様が参加なさるのなら、ご一緒させていただきます」と言った。

 その言葉にわたくしは頷くとシャルル様を見る。


「シャルル様よかったですわね。アーシェン様とお茶会に出席したかったのですわよね」

「え……それは確かにありますけど、えっとそうですね……はい、アーシェンやベアトリーチェ様と一緒にティオル殿下のお茶会に参加できることを楽しみにしていますよ」


 にっこりと微笑まれて言われるとこっちがなんだか照れてしまいそうになる。


「それで、令嬢側のメンバーはどのぐらい決まっているのですか?」

「まだアーシェン様とエメリア殿下とわたくしの3人ですわね。15人ほど誘ってほしいと言われておりますので、まだまだお声がけしないといけない人が居ますわ。そもそも、ジョセフ様の成人祝い後に開くそうですからまだ時間がありますわよ」

「ジョセフ様の? そうか、となるとアルバート様とゲオルグ様もお茶会に参加なさるのですか?」

「そうですわ」

「簡単には壁を乗り越えさせてはくれないのですね」

「どういうことですか?」

「いえ、ベアトリーチェ様の周囲の壁はなかなかに強固ですよね」


 その言葉に確かに、と微笑む。

 わたくし自身も悪役令嬢になる未来を警戒しているから壁を築いているし、家族も無理に婚約させないように壁を作っている。

 王妃様と陛下の考えで有力な婚約者候補たちが居るのも大きな壁だろう。

 今後現れるかもしれない本能的に相性がいいかもしれない人を探してもいいが、そんな相手が簡単に見つかるほどうまくいく世の中ではないだろう。

 そもそも本能的に相性がいい相手は……。

 思わず視線が動きそうになってハッと正面に座るアーシェン様を見直す。

 不思議そうに首をかしげるアーシェン様に「なんでもありませんわ」と言ってお茶を一口飲んだ。


「アーシェン様は今日はずっとシャルル様とご一緒の予定ですの?」

「は、はい。お兄様にお願いしてもう動かないでいる予定です。誰か来たら、その……わたしだけでは……」


 本当にアーシェン様は人見知りだな。でもこれが悪役令嬢になると陰湿ないじめを……うーん、本当にブラコン拗らせちゃってるんだろう。

 もちろんジョセフ様のアドバイスもあるんだろうが、ちょっと流されやすく、いざとなったら歯止めが利かなくなるタイプなのかもしれない。


「シャルル様はどなたかとお話ししようとは思いませんの? 受け身ではお困りの場合もございますでしょう? もっとも令嬢に人気のシャルル様ですのでいらぬ心配かもしれませんけれど」

「今こうしているだけで満足ですので問題ありません。自分はそこまで欲深くありませんからね」

「そうですの?」


 うーん、シャルル様ってPCゲーム版でもアプリゲーム版でも性格がいまいち掴みにくかった。

 腹黒いとはまた別の意味で、なんかこう一線を引いたところにいるって言うか、ヒロインとのエンディングでもどこか他人行儀なところがあった。


「それでは、他の方にも声をかけてきますのでわたくしはこれで失礼いたしますわね」

「もう行ってしまうのですか?」

「ええ、お声をかけなければいけないご令嬢がまだいらっしゃいますもの」

「そうですか。ティオル殿下のお茶会の為とあっては仕方がないですね」

「ああそうですわ。シャルル様からも改めてわたくしの友人は多いので、本当にどなたを選出するのか迷って困っているとお伝えくださいますか?」

「わかりました」

「ありがとうございます」


 と言ってわたくしは席を立った。

よろしければ、感想やブックマーク、★の評価をお願いします。m(_ _)m

こんな展開が見たい、こんなキャラが見たい、ここが気になる、表現がおかしい・誤字等々もお待ちしております。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ