表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

お題:冬、道路、カレー タイトル:星空の下

作者: 機龍ユウト

途中からシチューの話になってますが気にしないで下さい

 夜八時。冬の十度を下回る気温の中、寒空の下でカレーを食っていた。決してここは山奥のキャンプ場などではない。自分が住んでいるアパート前の道路上でだ。

 なぜこんなことになったかといえば「彼女に追いだされたから」である。

 夕食のカレーライスを食べながら彼女と「シチューを御飯にかけて食べるか」について討論をした。なぜカレーを食いながらシチューの話になったかに関してツッコミを入れてはいけない。

 まあとにかく。

 相手を論破できなければ罰ゲームとして夜の十時まで部屋に入れないというルールを設けた結果がこれだ。出ていく際、夕食のカレーライスを持ち出そうとしたときなぜか彼女に「ライスだけは置いて行け」と言われ、ルーのみをよそった皿を持っていくことになった。

 とにかくここは寒い。屋外だし。冬だし。夜だし。カレーの温もりも徐々に失われてきた。早く食べよう。

 そうしてカレールーを食べ終わった頃に彼女はやってきた。まだ十時にはなっていないはずだ。

「どうした?」

「ええっとね……」

 彼女は下を向いてもじもじしていた。どうしたのだろうか。

「出て行ったあとシチュー作って御飯にかけてみたらね……おいしかった。だからやっぱり私の負け」

 そういえばウチには二人分きっかりの白米しか残っておらずそれを今日炊いたのだった。だから俺に米を置いて行けって言ったのか。

「じゃあ私立ってるから戻っていいよ」

「いやもういい。二人で飯食おうぜ」

「……ごめん。ありがとう」

 こうして暖かい自分たちの部屋に戻った。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ