第六話 事件
僕らは近所の空き地にいった。
なんかの漫画にでてきそうな土管のつんである空き地だ。
そこで自己紹介になった。
それが問題だった。
彼らは「まさる」と「きよし」というのだが、一応上級生だった。
ルンペンとばかりいた僕は目上の人間に対する時の接し方を知らなかった。
「お前、なんで俺らのこと呼び捨てにするんだ?」
そう言ったのはきよしだった。
すると
「俺もそが気になっとった。こいつちょっと調子にのってない?」
とまさるも便乗してのってきた。
きよしは、一変してぼくのむなぐらをつかんできた。
その表情にさっきまでのフレンドリーな色は消えていた。
僕はしかたなく、つかんできた腕を強くにぎった。
「いって!!」
メリメリと骨のきしむ音がした。
「僕なにか悪いことした?」
と僕がまさるの方を見ると
「うわぁー!」
といいながらまさるは殴りかかってきた。
僕はそれを避けようともせずに、殴ってきたこぶしもろとも彼の頭に頭突きをして返した。
彼は、そのまま落ちるように地面にしずんだ。
「弱いね…」
僕の手はまだきよしの腕をつかんだままだった。
きよしは逃げることもできず、恐怖にひきつっていた。
「施設のやつらに言ったら、殺しちゃうよ。」
僕がそういうと、きよしは必死で首を縦にふったので僕は彼を放してやった。
きよしは腰が抜けたかのようにペタンと座り込んでしまった。
それから、気を失っているまさるを
「ねるなよ。」
と蹴り上げた。
「うーん…」
と意識もうろうとして、うなっている彼のむなぐらをつかんで片手で軽々ともちあげ
きよしのほうに放り投げた。
「こいつにもよく言っといて、きよしくん。」
と言った。
二人はあっけにとられて呆然としていた。
僕は彼らの前にしゃがみ、
「ま、これからは仲良くやろうよ。」
と言って、にこりと微笑んだ。
彼らは声もなくただうなずいた。
それを見て、ぼくは施設のほうに引き返した。
しかし、これはよくない。
できるだけ問題をおこして目立つのは避けたい。
これからは、上級生にはそれなりの態度で接する必要があるな…
そう思った。
全然読んでる人がいるのかどうかわかりません。ご意見、ご感想何でもいいので宜しくお願い致します。