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乱闘

第四章⑷

 海賊船からは小舟を荷物ごと引き上げるフック付きのロープが投げ落とされていた。小舟の両端にある金具にフックを引っ掛け、手を振って合図すると、滑車の操作でするすると引き上げられていく。


「お前らで最後だな。引きあがったら、ここに積んである荷物を下に運んどけ!」

 船の中腹あたりまで登った頃、上からがなり声で指示された。

 船縁から伸びている縄梯子を伝って甲板の上に潜入する。周囲は暗く、大勢の水夫は忙しそうに帆を張ったり補給物資を船倉へ運ぶ作業中で、フレデリックたちのことなど別に気にも留めなかった。

 海に降ろされていた錨が引き上げられていく。舵が切られ、船が少しずつ方向を変え始めていた。

 急がないと、岸からどんどん遠ざかってしまう。

 コンスタンティアはフードを目深に引き下ろし、軽そうな麻の袋を一つ肩に担ぐと、目立たないように上甲板の様子をうかがう。


「こっちだ」

 フレデリックも樽を一つ担いで階下へ運ぶふりをして、船倉への階段を降りていく。この帆船は甲板から下が三層構造になっているようだ。一番上が船の機関部。漕ぎ手がいたり、砲列甲板がある。その下の層が船長や上位船員以外の水夫たちの居住区域で、最下層が荷物や砲弾、火薬の保管庫だった。


「さらわれた連中がいるのは、たぶん一番下の階だ」

 フレデリックが囁いた

「どうやって逃がすの?」

「甲板にはさっき俺たちが乗って来たような小舟がいくつかある。俺が騒ぎを起こして水夫どもの注意を船倉に引きつけるから、君は拉致された人達を誘導して、小舟で岸へ逃がせ。その前にまず、何人捕まってるのか確認しよう」


 最下層の船倉は通路が狭い。天井には出火を防ぐため、鉄の覆いがついたカンテラが吊られていた。覆いの隙間からわずかな蝋燭の光が漏れている。乱雑に積み上げられた大きな樽や麻袋、木箱などの奥に、鉄格子で囲われた小部屋があった。

 それは部屋と言うよりは、組み立てて移送が可能な簡易の牢屋だ。

 中には逃げられないよう鎖で足首を拘束された女や子ども達が、まるで家畜のように閉じ込められていた。数は少ないが若い男性も何人かいる。

 鉄格子の隙間から覗き込むと、コンスタンティアは彼らに笑顔を向けた。驚いて声を上げかけた少女を落ち着かせるため。人差し指を唇の前に立てて、静かに、と身振りで示す。


「しーっ。静かに聞いてね。私はあなたたちを助けに来たの。捕まっているのはこれで全員?」

 格子戸の近くにいた少女に訊くと、彼女は涙目で頷いた。

 確認すれば、十歳から十八歳ぐらいの年代の少女が十五人。幼い少年が八人、美麗な顔立ちの若者が五人いた。

「これなら小舟が三つもあれば、どうにかなる」

 だが、牢と拘束具の鎖の鍵をどうやって開けよう。試案するフレデリックをよそに、コンスタンティアはもう針金で扉の開錠にかかっていた。


「いい特技だな」

「ええ。死んだ兄が器用な人で」


 兄から習った特殊技術であっさり扉を開け、コンスタンティアは牢に入って行った。

「おい、お前らそこで何してる?」

 コンスタンティアはぎくりとする。当番の見張りだ。

 その声よりも先に気配に気づいていたフレデリックが、素早く身構える。

 通路の向こうから、カンテラを掲げた船員がこちらを見ていた。

 律儀に牢の見回りに来たのだろう。フレデリックは無言で駆け寄り、短剣(ダガー)を抜いた。この狭さでは長剣を振るうのが難しい。船員の口を片手で塞ぐと、有無を言わさず壁に押しつけ、ダガーの刃を首にあてがって横に払った。頸動脈を裂かれて。船員は首から大量の血を流し声も無く倒れた。出血しながら痙攣している男のベルトに、囚人たちの足枷と牢の鍵束を見つけ、奪ってコンスタンティアに投げる。

「使え!」

 扉は自力で開けたが、人質が繋がれている手錠や足枷を外すのに難儀していたコンスタンティアは、急いで鍵束を拾った。これならいちいちピッキングするよりも早い。

 解放された囚人が次々に牢から出てくる。


「これから俺が騒ぎを起こす。俺が合図したら、急いで第一甲板まで上がって、小舟を奪え。君はそのまま、みんなを連れてすぐ海岸へ逃げろ。俺のことは待たなくていい」

「でも」

「いいから行くんだ」


 そこの荷物の影に隠れていろ、とフレデリックは言って、さっき倒した船員が持っていたカンテラを拾った。そうして自分は船倉の向こう側に駆けていく。途中で見つけた油の樽と火薬の樽を抱え、船尾隔壁の端に置くと、時間差で火薬に引火するように油を通路へ少しずつ垂らしていく。

 通路の中ほどまで油で線を描いたところで、柱の陰に身を潜め、カンテラから蝋燭を出して火をつけた。

 灯された火が、まるで赤い蛇のようにうねりながらゆっくりと火薬樽へ進んで行く。

「大変だ! 船倉で火事だ!」

 階上に向かって声を張り上げ、危険だと騒ぐ。

 船内で火災が発生するなど異常事態だ。しかも沖へ向けて進み始めた船の中である。フレデリックの声を聞きつけた海賊たちが、慌てた様子で最下層へ大勢降りてきた。


「本当だ! 火を消さないと」

「おい、お前ら急いで水を持ってこい!」


 狭い通路に船員が何人も集まって、がやがやと騒ぎ出す。

 その時、油の線を舐めるように進んでいた炎の蛇が、火薬の樽まで到達した。

 フレデリックが衝撃に備えて柱の陰で長身を屈めた直後、火薬に引火して爆発した。

 直撃を受けた複数の船員が無残に吹っ飛ぶ。

「今だ、行け!」

 コンスタンティアに腕を振って、上に向かえと合図する。

 フレデリックは、大事な商品の逃亡を阻止しようとする海賊らの前に立ちふさがり、猛然と突進していった。



 捕われていた女子どもと青年たちを誘導し、コンスタンティアは最上階へ続く階段を駆け上がった。

 鎮火作業にあたるために、多くの人手が最下層に降りていたので、第一甲板は水夫が少なくがらんとしていた。

 フックロープで船縁に固定されている小舟を海へ下ろす準備をしながら、コンスタンティアは皆にてきぱきと指示した。

「先に子供から乗って。それから年長の女の子たちも。あなたは、皆と一緒に乗って、この船を漕いで逃げてちょうだい」

 年かさの若者一人を指名し、オールを漕ぐよう命じる。

「あなたたちはそっちの小舟を使って。あなたが滑車を操作して、小舟を下に降ろす。いい? 急いで! みんなで協力して逃げるのよ」

 背後から怒声が聞こえた。異変に気付いた海賊がナイフを構え、駆け寄ってくる。

「逃がさんぞ!」

 コンスタンティアも剣を抜いた。ここなら長剣のほうが間合いが取れる。

 軽快なステップで鋭い突きを繰り出し、男の手からナイフを弾き飛ばす。その流れで一気に首筋へと切っ先を突きつける。頼みの武器を無くした男が呆然と立ち尽くすと、コンスタンティアは肩を(すく)め、相手の股間をブーツの爪先で思いっきり蹴り上げた。

 男は激痛に呻き、悶絶した。

 甲板に倒れてもだえる男の鳩尾(みぞおち)にもう一撃、ブーツの(かかと)で蹴りを食らわせ黙らせる。男はだらしなく手足を投げ出し、目を見開いたまま気絶した。

 一つ目の小舟は無事に海上に降りたようだ。やや波が荒くなって雨も降ってきたが、岸に向かって懸命に漕ぎ出し始めている。

 コンスタンティアは、まだ残っていた女性と若者たちに三つ目の小舟に乗るよう指示した。


「私が滑車を操作する。あなたも乗って!」


 二つ目の小舟を降ろす作業を終えた若者を呼び、乗り込ませる。

 全員が乗ったのを確認したコンスタンティアは、ロープを上下させる巻き上げ機械のハンドルを両手で掴んで回した。荷物の落下を防止する制動装置がかかっているので、かなり固くて重い。歯を食いしばって全力で操作する。少しずつだが、小舟は下がっていった。しだいにハンドルの回転にも勢いがついてきて、回す操作が楽になってくる。順調な速度で小舟は海へ近づいていく。

 そこに邪魔が入った。

 分厚い上腕二頭筋と肩の盛り上がりを誇示する筋肉質な海賊が、棍棒を振りかざし、鬼のような形相で殴り掛かってきたのだ。

 危うく()けるが、折しも降り始めた雨で手が滑り、ハンドルを離してしまった。

 海賊が振り下ろす棍棒が、落下防止装置の金具に当たった。

 ロックが外れ、軽くなったハンドルが一気に回り出す。

 女たちを乗せた小舟が、ものすごいスピードで落下していく。

 突然の急降下に、小舟から悲鳴が上がった。

 コンスタンティアはハンドルを固定する制御レバーに飛びついた。両手で強く引き、制動装置を閉めて緊急ブレーキをかける。

 若干斜めに傾いた状態で、小舟がガクンと停止する。

 海賊は、目の前の獲物をわざといたぶるゆっくりとした足取りでコンスタンティアに近づき、片手で棍棒を振った。

 どこからか、ふわりと布が落ちて来て海賊の頭から覆い被さる。

 あれは、フレデリックが着ていた外套だ。

 上着を投げて相手に目隠しをしたフレデリックが、背後から巨漢の海賊に飛びつき、猛然とタックルした。

「君も舟に飛び移れ! 早く逃げるんだ」

 床に倒れた海賊の上に馬乗りになり、フレデリックが怒鳴った。下から殴られ、逆に押し倒される。二人は殴り合いながら転がり、互いに相手を組み伏せようと格闘する。

 コンスタンティアは昇降機械のハンドル操作に集中した。小舟がある程度の低さまで下がったのを確認して、下に呼びかける。

「そこから落とすわ! 衝撃に備えて!」

 制動装置のロックを解除し、小舟の自重(じじゅう)に任せて落下させた。

 少々荒っぽいが、小舟は波の上で転覆することもなく、無事に着水した。コンスタンティアは舟の漕ぎ手に向かって大きく腕を振り、構わず先に逃げろと合図する。

 息をついて振り向くと、あの筋肉隆々の海賊がフレデリックに向かって棍棒を構えていた。フレデリックは今、別の船員二人組に両腕を押さえつけられている。

 考えるより先に体が動いた。コンスタンティアは甲板を走りながら、勢いよく足からスライディングして、筋肉自慢の海賊に背後から足払いをかけた。

 不意の衝撃に男は尻もちをついた。奴が落とした棍棒を拾うと、コンスタンティアは容赦なく頭を殴った。

 目から火花を散らし、巨漢の海賊はぶっ倒れた。

 フレデリックは全力でもがくと、自分を抑え込んでいた船員の一人に強烈な頭突きを食らわせた。相手は鼻血を出し、腕の拘束が緩む。

 (ひる)んだ相手に、さらに蹴りを食らわせて吹っ飛ばす。もう片方の船員が殴り掛かってくるのを身軽にかわし、逆に相手の鳩尾(みぞおち)へ拳をめり込ませる。

 前かがみに倒れた男の延髄めがけて、組んだ両手を叩きつけた。その一撃で男は泡を吹き、ダウンした。

 フレデリックはコンスタンティアを見て驚き、怒鳴った。

「なんでまだいる!?」

「置いてけないでしょ!」

 負けじと気丈に言い返し、コンスタンティアは甲板の向こう側を指さす。

「あそこの舟を落として、ロープで飛び降りましょう」

 つい声を荒げてしまい、バツが悪そうにフレデリックは言い直した。

援護(サポート)してくれたことには礼を言う。だが、俺のことには構うなと言ったろ?」

「知らないわ」


 いつしか雨の勢いが増していた。二人は反対側の船縁に走った。

 ロープで固定されている小舟を海へ投下する作業を始めた途端、母船が大幅に横揺れした。

 高波かと思ったが違う。船縁の厚い壁が突き破られ、大きな穴が開いた。さらに立て続けに不自然な衝撃が襲った。

 轟音が耳をつんざき、爆風が生じた。砲撃されている。

 ドン! とまた一発、船の横腹に砲弾を食らった。

「きゃっ!」

 衝撃に倒れかかったコンスタンティアを、フレデリックが胸で抱き止めた。爆風から彼女を庇い、飛び散った木片を頭に浴びる。

 砲撃で壊れ穴が開いた船縁の隙間から、もう一艘の大型帆船が砲首をこちらに向けた状態で接近してくるのが見えた。

「救援部隊、ってわけじゃなさそうだな」

 フレデリックが苦笑気味に呟く。

 接近してくる帆船が掲げた旗を見て、コンスタンティアは愕然とした。

「シチリア海軍……!」

だが、彼らは海賊船を討伐しに来たわけではなさそうだ。

海軍の帆船は波を蹴立てて接近しながら強引に舵を切った。船首の水上部に設置した(しょう)(かく)で、こちらの右舷(うげん)に体当たりしてくる。

 激しい横揺れに襲われ、危うく倒れそうになるのをフレデリックは懸命にこらえた。彼の腕の中でコンスタンティアが小さく叫んだ。

海軍船は強引に横付けすると、何本もの鉤付きロープを使って接舷してきた。正規の軍服を着た兵士たちが、ロープを使ってこちらへ飛び移ってくる。コンスタンティアとフレデリックは、あっという間に乗り込んできた海兵によって包囲された。


 横についた軍船の縁から、通路用の頑丈な渡し板がかけられる。

 その上を優雅な足取りで歩いてくる男に気づいた時、コンスタンティアは心の底からげんなりした。

「これはこれは、コンスタンティア様。かような夜半にわざわざ沿岸の視察へおでましくださるとは。ご苦労様です」

(きっ)(まなじり)を吊り上げると、コンスタンティアは自分に対して不敬に突きつけられている海兵の剣にも(おく)さず、一歩前に踏み出した。

「タンクレーディ。あなたの正体は、もう分かっているわ。王家に対する明らかな背信行為と、国民に対する不当な収奪は、断じて許せない。人身売買に加担するなど、宰相として国民を守る義務を(おこた)った罪で、私はあなたを訴えます」

「誰に何を訴えると? 元老も高等法院も軍も、今や私の手の内にあると言うのに」

 舞台俳優じみたわざとらしい動作で、タンクレーディは両腕を軽く広げた。シチリア王国の何もかもが、もはや自分の腕の中にあると言わんばかりの傲慢さだ。

「あなたの訴えに耳を貸す貴族など、宮廷にはもうおりませんよ。観念して私のもとへいらっしゃい」

 そうすれば今後悪いようにはしない。タンクレーディは薄笑いを浮かべて近づくと、いきなりコンスタンティアの腕を掴んで強引に引き寄せようとした。

「おい、彼女に触るな!」

 とっさにその腕を振り払い、コンスタンティアを庇おうとしたフレデリックを、タンクレーディは即座に無言で殴った。

 それでも屈さずに、フレデリックも果敢に殴り返すが、タンクレーディの顎を狙った右拳を片手で阻まれ、利き腕の動きを封じられた。手首が返され、一瞬ガードが緩んだ左のわき腹にタンクレーディは強烈な膝蹴りをぶち込んだ。並外れた体術だ。

 フレデリックは、かはっ、と苦しげな息を漏らし、膝をついた。


「なんだ貴様は」

 極北の厚い氷よりもはるかに()てつく冷淡な目つきで見下ろし、タンクレーディは、フレデリックの前髪を掴んで強引に顔を上げさせた。

 フレデリックは怒りのこもった眼で相手を睨む。

「その目つきは気に食わんな。目玉をえぐり取ってやろうか。それとも焼いた棒を押しつけてゆっくりと潰してやろうか」

「やめて!」

 たまらずコンスタンティアが叫んだ。

「彼を傷つけたら許さないわよ!」

 ふ、とタンクレーディは鼻で笑った。

「まあいい。貴婦人の前では、私も礼節を保つとしよう」

 そう言いながらも、タンクレーディはフレデリックの腹部にもう一発無慈悲な蹴りを食らわせた。

 苦痛に呻き、横倒れになるフレデリックの始末を兵士に命ずる。

簀巻(すま)きにして海へ落とせ」

「だめよ、やめなさい!」

 制止するコンスタンティアを屈強な海兵が押さえこむ。必死に暴れるが、とても腕を振りほどけそうにない。


「では、あなたは私と一緒に来ていただこう」

 タンクレーディは海賊船と接舷させた軍艦の方へ戻ろうとする。

 コンスタンティアも海兵によって無理やり一緒に連れていかれる。

 渡し板に差し掛かった時、船体が大きく上下に揺れた。風で帆が引き裂けそうなほど孕む。マストが不自然に軋む嫌な音が響いた。

 その直後、高波が船の側面にぶつかって、船体が大きく傾いた。 

 急な横揺れには慣れているはずの海兵や水夫たちもが、悲鳴を上げて倒れたり転がるほど猛烈な揺れだった。

 タンクレーディも立っていられず、よろけて船縁にぶつかる。

 コンスタンティアを拘束していた海兵達も、おのおのバランスを崩して倒れたり立ち往生していた。

 フレデリックを縛りつけようとしていた水夫が、ロープを持ったまま倒れる。それを見てフレデリックは立ち上がり、自分を拘束しようとしていた兵士を殴り倒す。甲板で倒れている水夫を跨いで一気に船縁まで駆け抜けた。途中で妨害してくる海兵を強引に押しのけ、走る。


「コンスタンティア!」


 差し出された彼の手を、コンスタンティアは迷わず掴んだ。

 フレデリックはコンスタンティアを抱きよせると、さっきの砲撃で大きく口を開けた船縁の穴から荒れ狂う海に向かって、頭から飛び込んでいった。


「馬鹿な!」

 タンクレーディが大声で叫ぶ。船縁から見下ろせば、荒れた波間に一つ小さな水柱が立ち昇り、白い泡となって消えた。


「すぐに探せ! あの女を失うわけにはいかん!」

「無茶です! この荒れようでは、とても助かりません」

「そうはいくか! 連れ戻すんだ、なんとしてでも!」


 そう言われても、後を追って嵐の海に飛び込もうとする水兵はいない。

 タンクレーディの怒鳴り声をよそに、風雨はどんどん勢いを増していく。


 夜の海上は、さらに激しく荒れ狂おうとしていた。


第五章に続きます

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