第三話 敵国へ出発
「開門!かいも〜ん!!」
ギギギっ
これはすごいな。
おっさんは屑だけど、技術者は見事なものだ。
めっちゃ門がキレイだし、何よりでっかい。
、、、それにしても朝起こされたときは流石にびっくりしたな〜。
だって、起きろ!って急に入ってきて鎖に繋がれてなんかよくわからないネックレスみたいなのもつけさせられてたまったもんじゃないからな。
そんな俺は今、外装だけはきらびやかな馬車に乗って敵国へと出発していた。
一応御者はいるからいいほうか。
一人で投げ出されてたらとっくに国外逃亡してるわ、、、
それにしても、結局あのお偉いおっさん集団は顔見せなかったな。
まぁ、見せられても面倒だからいいんだけどな。
でも、長い竹みたいなのはゲットできてラッキーだったな。
牢獄でこんなに素敵な贈り物があるとは驚きだけど。
多分、死んだか釈放されたかしたやつが落としていったんだろう。
これでなんかあったら対処ができるな。
俺がそんなことを思っていると、馬車がめちゃめちゃ揺れだした。
ガタガタッ!!
「うおぉっ」
さすが異世界といっていいのか道路が整備されてないし、タイヤは木だし乗り心地悪すぎだろ、、、
「なぁ、御者の人〜、もう少し丁寧に乗ってくれないか?」
「、、、、、、、、、、」
だんまりか。
まぁいいか。
俺は比較的どこでも寝れるし、それだけが救いだな〜。
はぁ、いったいいつ到着するのやら。
先が思いやられる。