第十二話 魔獣
バタバタッ、バン!
「陛下!!魔獣が出現いたしました!」
そういって、扉をバンっと衛兵らしきものが入ってきた。
そして、その言葉に周りがざわざわしだした。
いったい何なんだ?
魔物、、、?
聞いたことがないな。
俺が周りの喧騒とは打って変わって、一人疑問に思っているとロイが俺に慌てたように言ってきた。
「ミカド!外は危険だ。いいか、決してここから離れるなよ!!」
「おい、危険ってどういう、、、はぁ、もう行ったか。」
そう言い残すと、ロイは俺を置いて何処かに走り去っていった。
また、それと入れ替わるように騎士たちがこの部屋に入ってきた。
「陛下!!ここは我々におまかせを。」
本当にいったい何なんだ。
俺は魔獣?なんて言葉現代でも聞いたことなかったし、、、
そうして俺は潔くまわりの奴らにきくことにした。
なぜなら、”危険な事態”というのは分かったが”なにが危険か”ということには、到底辿り着けそうになかったからだ。
こおいうときは、意地を張らないで素直に聞くに限るし。
なにより、まず大事なのは情報だからな。
情報がないと、なにもできないし、したとしても失敗するだけだ。
おっ、ちょうど人が前に来たぞ。
こいつに聞いてみるか。
「なぁ、この騒ぎってなにが原因なんだ?」
「はぁ!?お前、なんでそんな一般的なことも知らないんだよ。頭でも打ったのか?」
「いや〜、ちょっと色々あってな、、、」
「、、、いや言わなくて良い。人それぞれ、いいたくないことの一つや二つあるもんな。」
やっぱりそうだよな〜。
俺が、お前だったらそんな反応すると思うし、若干心配する。
いや逆に、なにふざけてんだーって言ってふざけんなって逆ギレするかも。
だって、こんな質問、剣道の試合に出てんのにルール知らないのといっしょのくらい舐めてやがるもんな〜。
しかし、そんな俺の心配とは裏腹にどうやら、頭を本気で打ったと思ったらしい
そのため、こんな緊急事態でもこいつは俺に親切にして教えてくれた。
「今此処ら一体が、騒ぎ立っているのは”魔獣”のせいだよ。」
「”魔獣”ってなんだ?」
「おまっ、はぁ〜。そこからか、、、」
なんか申し訳なくなってきたな。
でもこれはこの世界の常識を教えてくれなかった、あのおっさんが悪いと思うぞ。
俺は異世界から召喚されたと言うと、面倒くさいことになりそうだったので、心のなかで反論した。
「ざっくりいうと”魔獣”っていうのは、この世界の負の感情から生み出されるものだよ。例えば、辛い、痛い、憎いとかのな。」
「負の感情から、、、なるほどな。」
「その負の感情が魔力に反応して気体となる。そしてその気体を吸った動物や、植物が魔獣とかすんだよ。」
「ふむふむ。、、、ん?待てよ。それだけならなんで倒す必要があるんだ?」
「厄介なことに、魔獣となった生き物は基本的に自我や魔獣知なる前のこととかを忘れてしまうんだよ。だから、人にもモノにでも見境なく襲って来るんだ。だから、俺達はそいつらから国民を守るために戦っているってわけだよ。」
「理解した。要は魔獣は害をなすものだから、倒すってことだな。」
「まぁ、そんな感じだ。」
「ありがと、感謝する。」
「いいえ!困った時はお互い様だからな。じゃあ、俺は持ち場に戻るから。」
そう言って、話しを聞かせてくれたやつは去っていった。
「、、、、あっ、名前聞くの忘れた。まぁ良いか。」
こいつの話なかなかわかりやすかったな。
こおいうやつは少ないからありがたい。
それにしても、こうなるとどうしようかな。
ここにいても、邪魔になるだけな気がするし、、、
ってか、ロイ!!
あいつ、さっき外に行ってたけど魔獣ってやつを退治しに行ったってことか。
、、、、、体動かしたい。
俺の中にそんな感情がうまれてきた。
なにせ、俺は一日のうちに一回は体を動かしたくなってしまうからな。
こっそり、行こうかな〜。
いやいや、ロイに動くなって言われたし、、、
、、、よし、ここから動かないようにしよう。
ロイにはなんか嫌われたくないからな。
俺がそう決意した時、またもや部屋の外が騒がしくなっていった。
バタバタバタバタ、バン!!
乱暴に扉が開かれると、満身創痍な男が部屋に入ってきた。
そして、その男は俺が一番聞きたくなかった、言葉を投げてきた。
「報告です!魔獣は数が減らず、騎士たちは消耗しております。さらに、ロリニック様が左腕を負傷されました!!」
ロリニック、、、ロリニックってことはロイ!?




