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いつか、摩天楼のような高みへ
僕は摩天楼もかくや、と思われるような自社のビルを見上げた。
出世すればするほど、あの高みへと昇れる。
ウチは、そういうシステムの会社だ。
けれども僕ときたら、今日も低層で、せこせこと仕事に追われている身だ。
どうすれば、あそこまで行けるのだろう。
今はまだ、行ける兆しすらない。
だけど、失望なんかするものか。
努力した先人達がいるから、ここに、これだけのビルが出来たのだから。
だから僕も、目指すんだ。
いつかこの、摩天楼のような高みへと。