【薬屋考察】白鈴の身請け料は現代換算でいくらなの?【追記あり】
アニメ「薬屋のひとりごと」21話で、緑青館の妓女”白鈴”が身請けされるかもという噂を聞いた李白が猫猫に相談をする話がありました。猫猫は白鈴の身請けに必要な金額を銀貨10000枚ほどと予想しています。この銀貨10000枚とは現代の通貨価値でどのくらいになるのかを考察したいと思います。
とっかかりとして、日本の江戸時代は吉原遊郭の最高級の妓女、三浦屋の高尾太夫が寛保元年(1741年)に落籍した記録があります。身請けしたのは15万石の藩主であるお殿様で、ナーロッパ的な言い方をすると伯爵クラスの地方領主です。
Wikipediaによると、身請けに使った費用は総額で6000両とありますが、これは江戸から国元に連れて帰る際にも派手に散財していたようで(当時のゴシップ誌的な読本にあることないこと書かれていたようで真偽不明な部分も多いのですが)落籍そのものの費用は500両だそうです。
では、この500両は現代の通貨価値に換算するとどれくらいなのでしょう。
江戸時代も長いので、1両の価値は時期により変動するのですが多めに見積もって10万円とします。すると、500両は現代の価値でおよそ5000万円という事になります。
吉原遊郭の最高級妓女と、緑青館の三姫を同格と扱ってもそう間違いではないと思います。吉原の高級遊女には芸事や教養の高さが求められますからね。
すると、”薬屋”の世界での銀貨10000枚は、現代換算で5000万円程かというと、話は簡単ではありません。
銀貨10000枚は、李白の年収の10年分という話になっていました。上記の説が正しいなら、李白の年収は500万円程度となりますが、これはかなり怪しいです。
李白の役職や階級は作中では明らかにされておらず”武官”と紹介されているのみです。ですが、彼作中で登場する際は軍装ではなく礼服を着ています。
これは、彼が”兵”ではなく”将”として国家に雇われている証拠です。彼の任務地は戦場であり、都ではその必要が無いので礼服を着ているのです。
そのことを踏まえて、李白の役職を現代の軍隊に例えるなら上級将校以上、最低でも大佐クラスであると考えられます。その年収が500万円程度なわけはないでしょう。2倍から3倍はあるはずです。
白鈴の身請け料は李白の年収の10倍です。
銀貨10000枚は現代の通貨価値で1億円から1億5000万円と結論付けました。
※追記(3/6)
感想欄で、李白の階級は尉官クラスではないかという意見を頂きました。
その根拠も、妥当な話かなと感じた次第です。ならば、前半で示した”李白の年収は500万円”説も現実味を帯びてきます。
銀貨10000枚=現代の通貨価値でおよそ5000万円説も、ここで示しておきましょう。