表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神が宿る世界でー能力者育成機関本部決定戦編ー  作者: 斑鳩
第1章氷神の巨人(アイス・ゴーレム)
5/75

第5話 氷を有する体

ひょうは素早く、右手を春也に向け、氷竜を放つ。


氷神竜一線(ブリザード・ライン)


氷竜は真っ直ぐ、放たれた一本の矢の様に鋭く、早く、春也の左肩を直撃する。本部決定戦では殺しが禁止されている事から、ひょう氷神の三叉槍ブリザード・トライデントを持っている右手を避け、左肩を狙った。

そして、ひょうの思惑通りに氷竜は春也の左肩を貫き、止まる事なく、春也の後方の木までも貫いていた。

左肩を貫かれた春也の左肩は切断され、氷で繋ぎ止められていた。

春也は現状を確認をするため、左肩を動かす。


「……肩の間接に氷が挟まっているこの感覚は違和感しか無いな」

「氷竜による切断は、痛みはない。溶ければ、痛みを出てくるぞ」

「……一つ、教えておこう。氷神の三叉槍ブリザード・トライデントを手にしている場合、体に付着している氷も吸収出来る」


春也は氷神の三叉槍ブリザード・トライデントによる氷の吸収を初め、左肩にある氷を吸収させる。氷が無くなった事によって、繋ぎ止められていた左腕が地面へと落下する。


「……くっ。……思っていた以上に痛いな」

「バカなのか?わざわざ、そんな事をするなんて」

「……そう、思うかい?」


痛みに耐えながら告げる春也の左腕は氷で覆われ、氷が破壊されると、左腕が再生していた。


「……悪いが、私が君に戦いを挑めた理由はここにある。体が破壊されても、私には君の異能は通じない」


(……通じないか……なら何故、初手の攻撃を受けなかった?それに……氷神の三叉槍ブリザード・トライデントが小さくなっている。)


ひょうは春也の不自然な箇所を見逃すことなく、観察を続ける事にした。

ひょうは自身が抱いた疑問を確かめる為、両手を突き出し、その両手から氷竜を出現させ、春也へと放つ。

春也は氷竜をかわしながら、ひょうの元へと向かい走っていた。


(攻撃を受けても、氷神の三叉槍ブリザード・トライデントの効果で氷を覆わせ、再生あるいは、回復されるはず……なら、何故避ける?確かにかわせるなら、かわしたほうが良いだろうが、体を無理にひねりギリギリでかわしている。再生に限りが無いなら、無理して避ける事も無い。恐らく俺の予想通りなら、氷神の三叉槍ブリザード・トライデントによる再生は氷の槍を消費して行われる筈だ。そして、全てを消費すると奴の体内に戻る筈だ)


走っていた春也は二体の氷竜をかわすと、立ち止まる。


「……何故、素早く放たれる氷神竜一線(ブリザード・ライン)って技を使わなかった?あの速さなら、私はかわせなかった。だからこそ、氷川氷ひかわひょう何故、遅い二体の氷竜を放った?」

「理由なんて、無い。あったとしても、お前に告げる事は無い」

「そうですか。では、行きましょう」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ