三連勤した話
「それじゃあ、お先に失礼します」
そう言って、俺は店から出た。
「あの店長馬鹿か!?」
店から少し離れた所で吐き出すように言った。いや、こうでもしないと心のモヤモヤが掃きだせないので仕方ない。
事の経緯、と言っても大したことではない。ただ、三連勤が辛かっただけだ。
お前ただの三連勤で音を上げてんのプークスクスと思ってるかもだが、俺は初バイトから三日間連続で来たのだ。初めての事が沢山あって戸惑いが多く、その中での三連勤は、辛かった。
故に、こんな苦労させた店長は悪だ!ふざけるな!
…五連勤してる親に感謝やなぁ。
そんなことを考えながら、チャリを漕いだ。疲れているからなのか、漕ぐ足は力が入らないおかげで行きよりも疲れない。単純に風向きもあるかもだけど、やっぱり足軽く感じる。
家も近くなり、少し大きい公園を通り過ぎ、近くにあるコンビニに寄った。
普段から節約節約の俺だが、今日だけは何かを買って帰ろう。
「ふぃ...疲れたぁ......」
おつかれ自分、そう思いながらリビングの床に座り、任〇堂ス〇ッチを起動してスマ〇ラをする。ロード画面中に買ってきたアイスを食べ、飲み物で流し込む。
「ぷはぁぁぁぁぁうめぇなぁ」
たかが三連勤、されど三連勤。
この疲れた体に染み渡るアイスと飲み物は、格別に違う。父親が帰った後にビール飲む理由が分かった。
ビール、大人になったら飲むんかねぇ...。
そんな将来の曖昧な疑問を胸にしながら、ロゼ〇コでレートを溶かした。