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お前らだけ超能力者なんてズルい  作者: 圧倒的暇人
第4章 消えたヒロイン
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第79話 彩プロダクション②

「あぁ、涼しい」

 外のギラギラ照りつける日差しがなく冷房が効いているとここまで気持ちが良いものか。

「最近はずっと真夏日だからな。台風も全然来ないし」

「さっき行ったデカストップ。水がほぼ売り切れてたからな」

 お茶やジュースが残っていたのが印象的だった。

「飲み水というより生活水だろ。洗濯とかトイレとか。けど日毎に激化してってるな。子供を中心とした誘拐事件も多発してるみたいだし。姉ちゃん、気を付けろよ。ただでさえ声優として知られてるんだから。今日みたく一人で買い物してる時に狙われたら逃げられないぞ」

「分かってるよ。確かに少し迂闊だったかも。マネージャー、この騒ぎで来るかもね」

「あぁ、あのサングラスかけた人か」

 神坂は姉の仕事に関与させてもらえてなかったが、窓から姉の送迎をしているマネージャーらしき人は見たことがあった。

 オールバックにサングラスと、あれは完全にアウトローだ。玉梓組にああいう輩は何人かいたなそういえば。そっち経由でのマネージャーなのだろうか?と疑問に思うくらいだった。

(あれクラスが各タレントに付いてるんだよな。それが今から押し寄せてくるかもしれないのか。んでもこいつらも普通だったら相当強いんだろうなぁ)

 神坂は事務所のエントランスでダウンしている男達を見下ろす。

 パフォーマンスとして姉の腕を背中に回してその背後にピッタリくっつく。こうすることで姉の自由を奪いつつ、銃を背中に突きつけているようにも見える、そんな格好だ。

「どうだ?」

「まあまあかな」

「まあまあだな」

「まあまあか…」

 月城、臼木の言うまあまあは悪くはないけどちょっと相手するには弱すぎるかな、ぐらいだ。要は弱すぎて話にならないというわけだ。

 姉はというと目の前で行われているリアルファイトにかなり興奮している。

 エントランスの隅っこでは事務員達が固まって震えていた。

(これは…ネタバラシしても殺されないよな?)

 少々派手過ぎたか。

「臼木、月城。中の物を壊すな。その場にある物を活用するのも禁止だ。被害は最小限に、迷惑をかけない範囲でだ。俺もサポートするから思いっきりやれ」

「「了解」」

「……、なんかふゆ君司令塔みたい」

「この中で1番頭良いからな。しかも直接戦ってないからフィールドを俯瞰気味に見ることが出来るし」

「ふぅん。でも凄いね。こんなの映画のアクションシーンでしかみたことないよ!」

「あいつらはホントに強いからな。俺も力がなかったら秒で死ぬ」

(ということはそれだけ超能力の力が凄いってことなんだ。っと、マネージャー達が来たみたい)


 上が騒がしい。

 エントランス横の階段から4人の黒服が降りてきた。明らかにエントランスに常駐している警備員とは雰囲気が違う。だがサングラスを付けた男はいない。

「お前らで言うところの『それなりにやる』レベルか?」

「連携されたら『かなりやる』くらいかな。一人一人のポテンシャルも高い」

「各個人が足立連合総力以上と見ていいだろう」

 2人の目が少しギラついた気がした。

「保谷さん、いました。3人です。1人は滝波さんに張り付いています。拳銃所持の可能性もあります。警察への通報は?」

『————————』

 俺の方からは無線が聞こえないな。だが…

「…分かりました。内々に処理するということで」

 スター街道を登っている滝波夏帆に余計な火種は与えたくないはずだ。だから建物内の人員で片付けるはず。

「保谷っていうのが私のマネージャーだよ。保谷(ほや)秀人(ひでと)。レンジャー出身のモノホンさんって聞いたことある」

「レンジャーって、自衛隊のレンジャー?そりゃ大層凄い人なんだな。姉ちゃんのマネージャー兼ボディーガードはレベルが違うな」

「保谷さんも早く来てください。取り越し苦労でも完璧に終わらせた方が収束は早いですから」

 口元に当てた無線と切ると黒服が指示を出す。

「金髪と角刈りを3人でやれ。俺はあの白髪チビから滝波さんを助ける」

「「「了解」」」

「社長も迅速な解決を望んでいる。子供だからと侮るな。確実に制圧しろ!いいな!」

「「「は!!!」」」

 黒服が3人、階段を使わずにジャンプでエントランスに降りた。

 猛スピードで月城と臼木に迫る。

「月城」

「分かってるよぃ」

 月城も黒服目掛けて走り出す。

 黒服の1人が減速して重心を下げる。

(殴るというよりは動きを止めようってか。1人が受けて1人が動きを止める)

 減速した黒服の側面を別の黒服がスタンバイする。

 月城は動きを使った撹乱を得意としている。捕らえられてしまえば持ち味は無くなってしまう。

「ならば、ヒットアンドアウェイだなぁ!?」

 攻撃、即離脱。

 月城がさらに加速する。黒服はその加速に反比例するかのように減速していく。じっくり狙いを定めるつもりだ。

(通り魔みたく過ぎ去り様に攻撃する。んでスタンばってる黒服Bの攻撃をスルーする。)

 月城は全速力。全てのパラメータを速力に振り切らんばかりに走る。無鉄砲だが不意はつける。

 攻撃が来るから守りに入る。守りが手薄だと攻撃を加えようとしてしまう。

 黒服は最初じっと待ち、攻撃をいなして連携により動きを止めるつもりだった。

 しかし、月城の特急列車は、連携が間に合わないスピードで、そして隙が大きかった。

 突っ走ってくるだけだからだ。だから手を加えたくなってしまった。

 弱点・急所を突く。戦いの定石。それが普段から外敵からタレントを守るボディガードなら尚更。綻びを見逃してはならない。そんな職業病が、バカには通用しなかった。


 撹乱ではない。騒乱だ。


 攻撃を仕掛けるということは攻撃をするために相手に近付かなければならない。

 銃などの遠距離武器ならなんでもないが拳にしたって腕を伸ばす、一歩踏み込んだりと相手に距離が近くなる。近くなるための動きをすれば重心は相手の方に傾く。

 待ちの姿勢で0だった動きから迎撃への転換。

 0からMAXまで出力するのは並の身体能力では不可能。

 それは体を日々鍛えているボディーガードであっても同じだ。

 黒服が構える。金髪のスピードは甚大だ。

 腕を置いておくだけで相手は自身のスピードによって腕に顔がめり込むことになる。腕も無事では済まないが振り抜いて力が鬩ぎ合うくらいなら置いておいて勢いで腕を受け流せばダメージは小さい。

(っていうのは俺が受けた時前提じゃん。受けずに与える。前に一度経験してんだ。あんな小さなフィールドでじゃなく、体全体を使って戦える)

「ふゆ!」

 月城が合図を出す。

「はいよ」

 神坂は体全体で雪華の後ろに張り付いていた状態から顔だけを覗かせる。見る先は月城泰二だ。

(『強制平等(イコール)』 視力を平等にする!)

 神坂の超能力(アビル)が発動する。

 常人よりも高い神坂の視力を、月城にも押し付ける。これにより月城も神坂の視力を体験することが出来る。

 これが神坂雪兎の超能力(アビル)。自分の土俵に引き摺り込む力。

(俺は視力が悪い訳じゃないが、視力弱い奴が初めて眼鏡をかけた時はこんな感じなんだろうな…)

 高い視力を手に入れたことにより視界に映る全てが鮮明に見える。全速力で走って、走る振動で揺れている視界も滑らかにくっきりと見える。360pの動画を見た後に1080pの動画を見た時のようなヌルヌルさ。

(最高だぜ!!)

 よく見えればよく動ける。

 如何に優れた剣があっても、使い手に技量がなければただの包丁代理だ。

 道具は使い手のスペックにより効果が相乗される。


 月城は全力で走り、黒服のカウンターを鮮やかに避けた。視力強化では腕の一本など容易い。

 その勢いそのままに黒服に強烈なタックルをかました。

 あまりの速さに回避行動は取れず、黒服はタックルの勢いで体が吹き飛ばされた。

「ありゃ、一発で終わっちゃったよ。呆気ねぇなぁ」



 月城が黒服に向かって走り出してから、臼木は走り出したりせずに相手を待ち構えていた。

 同じ、というには少し不適切な表現であるが、相対した黒服は防御寄りというべき逞しい肉体を保持していた。

(柔道の有段者か。肩周りがガッシリしている。あれは俺でも投げ飛ばされるな)

 近付かれ衣服でも掴まれたらピンチだが月城では難しい相手だ。神坂に任す手もあるが命令を受けている。頼られている。ならばそれに応えなければ守護者(ガーディアン)として失格だ。

 お互いが相手の出方を伺うから場が膠着する。


「ふゆ!」

「はいよ」

 親友達のやり取りが聞こえる。

(月城が素早く動いているから『強制平等(イコール)』で視力を強化するんだな。となると月城は負けないな。味方が1人減って焦るはず。雪華さん救出が最優先な以上時間がかかるのを良しとはしないはずだ)

 黒服も少しずつだが間合いを詰めている。

 腕を前に構える。掴み取ろうという構えだ。柔道、もしくはレスリングの構え。

(正面からタックルされても倒れない自信があるが、足を崩されたら厄介だな)

 月城が臼木に対して執拗に膝を攻撃するように、いくら頑丈な臼木といえど、体を支えている下半身を攻撃されると体勢を崩してしまう。

 一度崩されると持ち直すのに時間がかかる。臼木には敏捷性がないからだ。

 月城との喧嘩においてはスピード任せの攻撃を如何に相殺させるかが主なシナリオになっている。

(上から押さえつけても間に合わないな)

 臼木は自分と同じような重量タイプとの戦いに慣れていない。喧嘩を仕掛けてきたのは血気盛んなDQNであり大抵は金髪やらピアスやらタトゥーばかりだった。この前戦った玉梓組にも図体のデカイ人間はいなかった。デカいガキ大将タイプは絶滅危惧種なのだろうか。

(雪兎君の力を借りるか?だが何を平等にするかだ)

 カメラがある以上下手にペラペラ喋るわけにはいかない。

 先ほどのような阿吽の呼吸でなければ文字の分量も増えて相手に情報を渡してしまうことになる。

 というよりそもそも…

(雪兎君の力ありきで考えている自分がいる。制約はあれど俺が勝てない相手ではない。スマートさを求め過ぎて自分を見失っていた。俺は、弱くない!)


(月城はともかく臼木は平気か。まあ月城も慎重にやってれば手助けなしでもやれてただろうがな)

 神坂は自分の指示が彼らの行動を抑制してしまったことを後悔していた。

 月城は1人吹っ飛ばした後もう1人と対峙している。視力の平等はまだ継続中だから同じような方法で倒すだろう。

 神坂は目の前にいる指示を出していた黒服と対峙する。

「滝波さん。大丈夫です。間もなく保谷さんが来ます」

「ゔん、ゔん。早く助けてぇ…」

 黒服の表情が強張る。滝波夏帆の身に何か起こればその損失は計り知れない。彼女の体だけでなく彩プロダクションのブランドイメージ低下にも繋がりかねない。

「大丈夫です。すぐに解放しますから」

「随分な物言いだな。こっちに銃があることを忘れるんじゃないぞ」

(ふぇぇ、ヤバいよつい乗っちゃったよ。ドッキリでしたって言いづらいし。姉ちゃんもガチになってるしぃ)

 神坂は少しヤケになっていた。所詮は中学生。こういうことには楽しみを感じずに入らないようだ。

「銃がなきゃ何も出来ない臆病者が!」

「おいおいおい、挑発して良いのか。美少女声優の背中に穴が開くぞ!」

「ギッ!!」

(ふゆ君に美少女って言われたぁ!嬉しい!)

 ブラコン雪華、弟の発言に感無量。

「何喜んでるんだよマゾか?」

 姉の口元が緩んでいるので小声で嗜める。これでは臨場感もクソもない。

「だってふゆ君ベタベタするの嫌がるじゃん。今はこうして密着してるからようやく姉弟仲良く出来てる気がするんだよぉ」

「そんな姉弟の絆があってたまるか!」

 姉弟であることを隠すためにボソボソと話していたがそれが滝波夏帆を脅しているように見えたのだろう。一瞬で怒気が伝わってきた。


(保谷さんはトレーニングルームにいたはず、時間からしてもうすぐか。正面から銃持ち+人質だ。しかも切り捨てられない大事なタレント。傷一つで全員のクビが飛ぶ。物理的に。保谷さんなら背後か上空から不意打ちで仕留めに来るはずだからこうやって前に出張ってるだけでいい。適度に刺激を与えつつ釘付けにするのが得策。向こうの金髪と角刈りが全員を沈めて俺を止めに来るよりも保谷さんのが早い。角刈りの相手はレスリングの国体優勝者だ。角刈りはパッと見でもかなりの実力者だが保谷さんまでの繋ぎにはなるだろう)

「臼木、もう終わったのか、早いな」

「なっ!」

 黒服は思わず背後を振り返った。

 しかし、ガタイのいい男と同じマネージャーである黒服は変わらず睨み合っていた。

(ちっ!小賢しいことを!)

 黒服は再び神坂に視線を戻そうとするが———

 動かない。まるで、自分の体を1ミリの隙間もなく包み込まれたような。首も、腕も、足も、何一つ動かない。視界は神坂を捉えていない。背後から話しかけられる。だが振り向けない。

「どうしたマネージャーさん?早く俺を拘束するんじゃあないのか?」

「な、なんだこれは!何故動かない!?」

「えっ?なになに?どうなってるの?」

 正面から見てた滝波には突然黒服が固まってるようにしか見えない。パントマイムで壁があるように見せているように、動かないふりをしているように見えた。超能力の存在を知らなければ間違いなくふざけていると結論付けていただろう。

「これがふゆ君の力?」

「あぁ、俺の状態を押し付ける力。今だと体の動きを押し付けてる。俺が全く動いてないから相手も全く動けない」

 確かに神坂は雪華を壁にしているだけで動いていない。要はシンクロ、完璧なトレース。神坂が能力を解除するか神坂自身が動かない限り、黒服が自由を取り戻すことはない。

「ぐぉ、ぐぅぅ!!」

 一生懸命体を捩って動かそうともがいているようだが1ミリも動いていない。


「雪兎君、どうするんだこいつ」

 臼木が黒服を片付けて戻って来た。

「早かったな」

「まぁな。苦手なタイプだったがタイマンで俺は負けない」

「俺もだぞー。俺2人倒したんだぞ。褒めい褒めい」

 唯一二人倒した月城もこちらに戻って来た。

「はいはい凄い凄い」

「Foo〜。ふゆに褒められた〜」

(褒めてねーよ。単純か!)

「じゃなくて、こいつか?放置でいいだろ。それよりも、感じるか?」

「…ピリピリするな。プレッシャーがそこいらの黒服の比じゃない」

「モノホンの殺気とんでもねーな」

 上からとんでもない殺気が神坂達を襲う。

(自分の護衛対象者が人質に取られてるんだ。何とかしなきゃいけない気持ちは分かるが。殺気出し過ぎじゃね?これから襲いますって宣言してるようなもんだ。来る。もう間も無く…)

 月城と臼木も浴びる殺意に警戒する。正面からという算段か。

 そして、舞い降りる。舞う、というほどでもないが、その勢い足るや舞いにも匹敵する。

 狙いを定めるだとか慎重にだとかどうでもいい。時間最優先、スピード勝負。

 神坂達3人の中央に、その男は降り立った。

 バランスを崩さず、飛び降りを膝をクッションにして軽減。ズドンと音はせず、シュタっとクールに立っていた。

(目視出来るところにはいなかった。つまりこいつはそれよりも高い所から命綱もなしで飛び降りたってのか!?)

(無言であの高さを降りたってのか?なんてメンタルだ)

(だがこんな中央に来るとは、俺達にはそれで十分ということか…)

 三者三様だが、3人の共通認識として定まったのは、『こいつはヤバい』ということだった。


「保谷さん」

「……」

 雪華が声を掛けても返事をしない。サングラス、筋肉隆々、姉から聞いた通りで間違いない。

 この男が滝波夏帆のマネージャー、保谷秀人だ。

「……滝波さん」

 保谷が口を開いた。

「少し、度が過ぎてませんか?」

「…?」

 雪華は言葉の意味がよく分からなかった。

 救出よりも大事な質問なのか?

 度が過ぎる。もしやこれが壮大なお遊戯であると看破したのか。

「まあいいです。彼らの鍛錬が甘いことが知れただけでも収穫です。滝波さん。本気でやっていいんですね?」

 滝波は背後の雪兎の方を振り返る。

 雪兎はそれを見て雪華を解放する。

「いつ気付いた?」

 理由は知らないがこの男はこれがバカ共のアドリブ劇であると気付いている。

 何か隙があったか…。


「………待ち受けだ」

「待ち受け?」

「滝波さんのスマホの待ち受け画面がお前だった。彼氏かと思って調査を行ったが、まさか滝波さんに弟がいてそれが女子大生乱交事件を解決した『幌谷の白ウサギ』とは思わなかったが…」

「……知っていただけて光栄ですが、ちょっとタイム。おい!何勝手に俺の写真撮ってんだよ!」

 感情の矛先が保谷から姉に向かう。

「だってふゆ君写真撮らせてくれないじゃん!ツーショットなんて小学生の時のしかないんだよ!ガード固いし芸能人か!」

「それで結局ドッキリ筒抜けじゃねーか!てか弟のこと事務所に隠してるんだから見えるところで俺の存在を匂わせることすんじゃねーよ!」

「いいもん!どうせこれで周知されるんだから!ふゆ君だって秘密いっぱい持ってるんだからお互い様でしょ。両成敗両成敗」

 シリアスなシーンで突然口論を始めた2人に月城と臼木は溜息が溢れる。

 何かと小さいことで衝突している気がするこの2人。だがどれもきっかけは雪華の過保護なので2人は喧嘩を諌めることが出来ないのだ。甘ったるくて。砂糖を吐きそうで。

 保谷も感情的な雪華を見たことないのか、少し驚いた表情をしている。

「ーーー。はぁ。もういい」

 声にならない悲鳴が顔を渋くする、そして姉を無視する。

「お待たせしました。滝波夏帆の弟の神坂雪兎です。そこの2人は私の舎弟兼親友です」

「滝波夏帆のマネージャーで彩プロダクションで体術指南を仰せつかっている保谷秀人だ。有名人3人と手合わせなんて滅多にない機会だ。楽しませてくれよ」

 ゾワ

 お互い社会人ばりの社交的会話を終わらせて即の臨戦態勢。

「おふざけだと知っての先程の殺気。喜べ月城、臼木。おそらくお前ら2人を合わせても向こうの方が強い」

「あぁ、戦う前から危険信号を本能で察知したのはりょうに続いて2人目だ。痺れるねぇ」

守護者(ガーディアン)として、いずれこの男に匹敵する敵が現れるかもしれない。格上との戦闘は俺に多大な経験値をくれる」

 2人も口では大層なことを言っているが実力差が分からないほど馬鹿でもない。明らかに格上。強敵だ。

「白ウサギ君、君は戦わないのかい?」

「ご指名いただき光栄ですが、私が出ると2人が戦えないので」

 それは神坂と保谷の勝負の結果が……

「なるほど、君が伏せた2人を倒してようやく決勝戦というわけか。いいだろう。高校生半殺しの臼木涼祢、そして月城泰二。まずはお前達だ」

(月城には異名みたいなのないからなぁ〜)

神坂雪兎

能力名:強制平等(イコール)

能力詳細:自身のレベルを相手に押し付ける


月城泰二

能力なし


臼木涼祢

能力なし


神坂雪華

能力なし


保谷秀人

能力なし


ライブ感で適当になってますね

けどようやく大将のお出ましです

正直戦闘シーン書くの苦手なんすよね語彙がないからw

まあ保谷秀人の超人離れぶりを書くことにします

事務所見学なのに殺伐としてますね

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