今度こそ、ブラッドハウンドが邪悪なエルフを捕まえるかもしれない。
これはこの物語の最新エピソードです。皆さんに楽しんでいただけたら嬉しいです。
警察署。
キム・ヒヨンは戻ってきた。
足取りは速い。
迷いは、もうなかった。
(ソ・ジュン……)
すべてが繋がっている。
連続殺人。
偽の記憶。
ターゲットの共通点。
そして——あの論文。
彼が首謀者であることに、もはや疑いはない。
だが——
「場所が分からない……」
ヒヨンは低く呟いた。
チ・ウがどこに監禁されているのか。
それだけが、まだ闇の中にある。
ヒヨンは壁に貼られた巨大な地図の前に立った。
そこには、これまでの被害者の位置がすべて記されている。
赤い印。
点、点、点——
バラバラだったはずの点。
ヒヨンはゆっくりと、その配置を目で追った。
「……」
何かが、引っかかる。
ただの分布ではない。
偶然にしては——整いすぎている。
ヒヨンは一歩下がった。
全体を見る。
さらに、もう一歩。
距離を取る。
その瞬間。
「……っ」
息が止まった。
点が——形を成した。
アルファベット。
歪んだ、だが確かに読める文字。
「F……」
「R……」
「E……」
「E……」
「D……」
「O……」
「M……」
「Freedom……?」
だが、それは——
上下が反転している。
逆さまの「Freedom」。
ヒヨンの脳が高速で回転する。
(これは……メッセージ?)
(それとも——指示?)
視線が、まだ空いている最後の位置へと向かう。
まだ印のついていない一点。
「……ここ」
ヒヨンは確信した。
(次はここだ)
(チ・ウは……ここにいる)
「全員、準備!!」
ヒヨンの声が署内に響く。
「増援を出す!!」
「武装も確認して!!」
空気が一変する。
緊張。
警官たちが一斉に動き出した。
数分後。
パトカーが夜の街を走る。
サイレン。
ヒヨンは助手席で地図を握りしめていた。
(間違えるな)
(これが最後のチャンスだ)
やがて、車は止まった。
そこにあったのは——
巨大な影。
古びた建物。
錆びついた鉄骨。
割れた窓。
「……工場?」
一人の警官が呟く。
ヒヨンはうなずいた。
「廃工場よ」
さらに目を細める。
周囲には、立入禁止のテープ。
警告看板。
「……爆破解体予定」
ヒヨンの背筋に、冷たいものが走った。
(まさか……)
時間制限。
証拠の完全消滅。
そして——人質ごと。
「急ぐわよ!!」
ヒヨンは叫んだ。
警官たちが武器を構える。
崩れかけた工場の中へ——
彼らは突入した。
闇の奥で、すべてが待っている。
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