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EP01 目覚めよ戦士

『ENTRY』


「やばい!なんか変なスイッチ入れちゃった!!」


 自動音声が流れ出し、デバイスが光りだす。次に体の周りに光の柱が発生、螺旋状の帯が同時に周りを漂う。


『基礎装甲を形成』


 螺旋状の帯が身体の周りで分解され、装甲が形成され始める。そして、装甲が全身を包み終わり、変身が完了する。


『エントリー・フォーム。READY?』


 無機質な装甲、個性の感じられないThe・量産型のような見た目。


「へ……変身したぁー!?」


 顔を触るが、感じれるのは無機質で何の特徴もない鉄面。

 

「硬い……」


 当たり前だ、装甲なのだからな。だがどうしよう、『アーマーファイト』というくらいだから戦いがメインだ、だけどここに他のプレイヤーはいない。あと変身解除の仕方がわからない。


 どうやって変身を解除するか探るために身体をまさぐっていると誰かがやってくる。


「ファイター……見た感じ初心者。絶好のカモだぁ!!」


 その男は懐からデバイスを取り出すと、スイッチを押す前にデバイスに何かを差し込んだ。


「何だそれ!?」


「やはり初心者…!。"アタッチメント"すらも知らないとは!!」


『SET・CROSSBOW。ENTRY』


 男の周りを光の帯が漂い、分解され装甲が形成される。俺と同じ特徴のないく黒い装甲の形成が完了する。

 だが相手の変身はまだ終わってない。


『アタッチメントによる追加装甲の形成・装着』


 さらに変身した男の周りに再び光の帯が現れ、黒い装甲に溶け込む。

 黒い装甲の上から、簡単に言うなら「クロスボウ」を模した装甲が現れ、装着される。


『追加装甲の装着完了』


『CROSSBOW・READY?』


 手にはクロスボウのような武器を持っている。


「これは楽にFP(ファイトポイント)が稼げるな!」


 そう言い終えるとクロスボウをこちらに向けてエネルギー状の矢を飛ばしてくる。矢は足元の地面に刺さると小規模の爆発を起こした。


「お、お前だけ飛び道具ズルイぞー!」


「知るか!ならばお前も次からアタッチメントを使うといい。使える"次"があればの話しだがなぁ!!」


 四方八方に矢を飛ばしてくる、だがギリギリを通りさえするが当たりはしない。


「チッ。やはり低ランクのアタッチメントではこんなものか……。ならば接近するまで!」


 男はクロスボウを持って走り出した。と言うかクロスボウと言っていいのかわからないくらいにすんごいレートで矢を飛ばしてくる、ほぼ自動小銃よあれ。

 

 しかし、いつまでも受け手でいる俺ではない。


「前に出なきゃ勝負は始まらない!!」


 姿勢を低くしながら距離を詰める。俺が考えるに飛び道具に頼るということは、接近戦はあまり得意じゃないと見る!。


 走りながら鉄製のゴミ箱の蓋をとる、盾兼投擲武器だ。


「集弾率が低い射撃武器は近・中距離で真価を発揮しやすい。お前は今、自ら墓石に名を刻みに来ているのだぞ!!」


 もはやマシンガンと言ってもいいくらいに矢が四方にばら撒かれる。俺はゴミ箱の蓋を構えて防御しながら突っ込む。

 ゴミ箱の蓋は矢一本をそらして弾き飛ばされる。だがその一本で十分、矢の威力は知らんがこの距離なら二、三本くらいで済む。


「くらえぇぇぇぇ!!!」


ボゴオン!!


 身体の横側に熱い衝撃が走り、横に吹き飛ばされる。衝撃を受けた箇所は煙を上げている、おそらく何かが爆発したのだろう。


「手頃な獲物が二匹、今日はツいてる♪」


 今さっき戦っていたファイターがクロスボウを模した装甲ならばこいつはさしずめ爆弾…というよりダイナマイトを模した装甲を身につけている。能力は大体さっきので察した。


 俺たちは距離をとるために走り出す。


「まずい…。ダイナマイトハンズ……ランクB14……!!」


 なんだって!?ランクB!。Bってどんくらいだ?、ABCDだから……。


「めちゃくちゃ強いってことか!?」


「何言ってんだ当たり前だろ!。あいつは有名でな、"格下キラー"って言われている!」


「つーことは俺たち……」


「逃げ足の遅いメタルスライムってとこかな」


 背後で声が聞こえる、装甲のレベルが違うと走力にも差が出るらしい。すでに背後まで接近されている。


「チッ!」


「ホグッ!?」


 前に進む力とは別の衝撃が背中を押す、振り向いてわかったのはクロスボウのやつが俺を押し出したのと、そいつが爆弾野郎にしがみついていることだ。


「バッ…何やってんだ!?」


「とにかく逃げろ!何も2人とも死ぬことはない。それに俺はこう見えて戦い慣れている。足止めはまかせていけぇ!!」


「悪あがきにしては中々に腹立つなぁ!!」


 爆発野郎は躊躇なく手のひらで起こした爆破をクロスボウに浴びせている。装甲が割れて飛び散るがしがみつく力は落ちない。


「低ランクのアタッチメントにしては中々耐えるじゃねえの。まぁ次で確実に爆死確定♪」


 手のひらの爆発寸前のエネルギーはさっきの比ではない。


「ゴフッ……。油断したな、ダイナマイトハンズ!!」


 所々装甲が落ち、残った装甲にも深いヒビが入っており、満身創痍のクロスボウ。爆破を耐え、必殺技のチャージ時間を稼ぎ、そして準備は完了していた。

  

「食らえ!!"ハイ・メガ・アロー"!!」


 巨大なエネルギーの矢が一直線にダイナマイトハンズに向かって突き進む。



 どれくらい走っただろう?。人気の少ない大通りから路地裏に入り込み、そのあとはただ走り続けた。そうしなければならなかった。

 

 ずっと走り続けられるわけはなく、息が切れてきたのでその場で呼吸を整えている時だった。


「しんどそーだねぇ……」


 こもった声のする方を見るとそこには分厚い黒いコートを羽織り、顔は特徴的なガスマスクで隠した推定男がいた。

 

「……あんた誰だ?」


「ただのガラクタ屋さ。俺は世界各地を旅し、そこで手に入れた中々に見どころのあるガラクタを売る。使い物にならないがどこか不思議な魅力がある、そんなものを。」


「それで俺に何の用だ?今はガラクタを買うほど悠長にしてられないんだが。」


 そう言うとガラクタ屋はコートの内側を探りながら話し出す。ガスマスクが常にシュコシュコ鳴っているのでうるさい。


「"販売"と言うよりは"返却"と言った方が正しいでしょう。貴方が過去に置き忘れて来た品です、どうぞ受け取って」


 そう言って渡されたのは手のひらサイズの端末?いやこの形状はさっき見たのと似ている……つまり。


「……アタッチメント…?」


「と似たような物ですね。"アタッチメント"なんて名称はこの都市だけですから。」


 そのアタッチメントは初めて見たはずなのにどこか懐かしく、握っていると内から何か熱いものが込み上げてくるような感覚がする。


「では私はここで、どうかソレが貴方の役に立つよう影ながら願っております」


「待ってくれないか!」


「……どうかされました?」


 今、俺が一番聞きたいことがある、それは………。


「変身解除ってどうやるんだ…?」

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