#22 エピローグ
母さんが死んで、
よすがが死んで。
お葬式で僕たちはとても忙しかった。
二つのお葬式で、姫とまゆさんは号泣した。泣き崩れて、僕も涙を誘われたがぐっと堪え姫を抱き締めた。まゆさんを優しく包み、ぽんぽんとあやすように軽く背中を叩いてあげている槙人さんの頬に涙が伝っていて、その一滴に大きな苦労がみえて胸がぎゅっと締め付けられた。
そして、一年後。
僕と田所和輝、飯野爽、根元椎奈、岸井木香の五人は仲良しグループになっていた。
爽(名前で呼び合うようになった)たち三人衆はよすがのお葬式に出席してくれていて、三人で泣き合っていた。和輝は出てはいなかったが、とても悲しんでくれた。
「よすちんも加えた六人でグループ作りたかったな」
ぼそりと椎奈が呟く。誰も何も言わなかったけど、みんな心の中で頷いていた。
ふと、もし天国などがあるなら母さんとよすががいる筈の天を見た。ふわっと穏やかな風が吹いて、僕の髪がさらりと靡いた。その風に、何故かよすがを感じて目を見開く。
「……よすが」
そして、ふ、と笑みを零した。
「僕は、君の『よすが』になれてたかな」
「勿論!」という向日葵のような煌めく声が聞こえた気がして、知らずもう一度笑みが零れた。
——ねぇ、よすが。
もし、生まれ変わりが本当にあるのなら。
来世で、僕は君のよすがになりたい。
最後まで王とよすがの物語を読んでいただき、本当にありがとうございました。
皆さんに読んでいただけて、王もよすがも姫も槙人さんもまゆも和輝も爽・椎奈・木香もとても嬉しいと思います。
ブクマ・感想・評価、よろしくお願いします。
本当に、ありがとうございました。




