表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
35/38

三十五章 AZ-000 アゼェンダ

シゼルと邪眼(じゃがん)赫灰色(かくはいいろ)髪縦ロール。奇妙な金属製の装飾品がついた黒色のミニコルセットドレスを着た乙女は見つめ合う。

滲み出す神気から邪悪さを感じ取ったシゼルの表情が徐々に変わる、

「ラーフィア様!こいつは狐共の主と繋がっております!俗世の大権を持つ魔神かもしれません!!」

山岸陸軍大臣は邪眼、赫灰色髪縦ロール。奇妙な金属製の装飾品がついた黒色のミニコルセットドレスを着た乙女、ラーフィアを見てそう言った。

「・・・魔神・・・」

ラーフィアはシゼルを見てそう言うと、シゼルに背を向けた。

「ら、ラーフィア様!?」

山岸陸軍大臣はラーフィアを見て驚きながらそう言った。

「興味ない。今日は秘密基地が開いていたから海を見に来たの」

ラーフィアはそう言うと、引き返していった。

「待て!!」

シゼルは大声でそう言うと、ラーフィアを追い始めた。

しかし、いくら通路を走ってもラーフィアはもう通路に居ない。

大きな通路と部屋を繋ぐ通路を抜けて大きな通路に出たシゼルは要塞の奥に向かって走った。

「・・・」

海が見える海域(かいいき)大防衛場(だいぼうえいじょう)という場所についたシゼルは海を見つめるラーフィアを見た。

「お前が・・・お前がラーフィアなのか!?」

シゼルはラーフィアを見てそう言った。

「そう」

ラーフィアがそう言うと、最上大業物極青浄炎を生成して握ったシゼルがラーフィアに斬りかかった。

最上大業物極青浄炎がラーフィアの首に触れた瞬間、青白い炎を灯す最上大業物極青浄炎の剣身が不自然に折れた。

ラーフィアは体勢を崩したシゼルを軽く押し飛ばした。

その瞬間、シゼルは激しく吹き飛び、大きな通路を抜けて第二海域大防衛場まで吹き飛んで壁に激突した。

「青白炎の力が・・・通じない・・・」

酷く驚くシゼルは冷や汗をかきながらそう言った。

華千﨑(かせんざき) 梨々香(りりか)はいないの?すごく強い神なんでしょう?」

いつの間にかシゼルの目の前まで来ていたラーフィアはシゼルを見てそう言った。

「陛下を知ってるのか・・・」

冷や汗をかいたシゼルはラーフィアを見てそう言った。

「名前だけね」

ラーフィアはシゼルを見てそう言った。

「・・・」

シゼルはラーフィアを見て黙った。

「君たちが知りたいことを教えてあげる」

ラーフィアがそう言うと再び海を見始めた。

天星(てんせい)ナハトはこの国にいる。場所は三葉邸(さんようてい)地下、泣代連創設者神里(かみさと) 菊葉(きくよう)たちが作り出したAZ(アーツェット)-000(ナルナルナル)、通称アゼェンダにて眠っている」

ラーフィアは時化始めた海を見ながらそう言った。

「冷酷な乱世をいつか打ち壊すために」

ラーフィアがそう言って振り向くと、ミニコルセットドレスについている奇妙な金属製の装飾品が揺れて綺麗な音を立てた。

「アゼェンダを作り出した神里 菊葉たちは俗世改変(ぞくせかいへん)の影響を受けて何も覚えてないだろうけれど」

ラーフィアはそう言うと、空間を引きちぎって(さかい)を生み出して界の中に消えていった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ