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二十七章 天星への道計画

正午十二時。

シゼルはいつもの店に行った。

「あれ?グラディスちゃん」

シゼルは梨々香の隣にいるグラディスを見てそう言った。

「どうも」

グラディスはシゼルを見てそう言った。

「今日はどうしてグラディスちゃんと一緒なんですか?」

シゼルは梨々香を見てそう言った。

「本日より星々のお茶会が進めていた計画を各員に伝達し、本格化させます」

梨々香はシゼルを見てそう言った。

「計画・・・ですか」

シゼルは冷や汗をかきながらそう言った。

「約五百年前から行方不明となっている私の唯一眷属神、天星(てんせい)ナハトを探し出す」

「・・・そんなことできるのでしょうか・・・」

眉を顰めたシゼルは梨々香を見てそう言った。

「六柱の魔神すらナハト大神(たいしん)が消息を絶った日のことを覚えていません。きっと、俗世の改変が行われて・・・」

シゼルは少しうつむきながらそう言った。

「希望はあります」

梨々香がそう言うと、グラディスがタブレット端末の画面をシゼルに見せた。

「・・・これは・・・誰ですか?」

シゼルは邪眼、赫灰色髪縦ロール。奇妙な金属製の装飾品がついた黒色のミニコルセットドレスを着た乙女が映る写真を見てそう言った。

「死星ラーフィア。近年存在が確認された未知の暗黒神(あんこくしん)です」

梨々香はシゼルを見てそう言うと、赫灰色の奇妙な金属片が入った小瓶を見せた。

「暗黒神・・・?魔塊(まかい)ではなく暗黒神??」

シゼルは首を傾げながらそう言うと、小瓶の中に封印された赫灰色の奇妙な金属片を見た。

「はい、暗黒神です」

梨々香はそう言うと、湯飲みを持ってお茶を飲んだ。

「どうやら、この暗黒神は"記憶を物質に変えることができる"ようなのです」

梨々香はそう言いながら湯飲みを置いた。

「これにナハトの一部情報がありました」

梨々香は小瓶の中に封印された赫灰色の奇妙な金属片を見てそう言った。

「そこで、この暗黒神を追って物質化された記憶を収集すれば天星の位置が大まかにでもわかるかもしれないと考えたわけです」

梨々香はシゼルを見てそう言った。

「そんな危険な計画をグラディスちゃんに任せるつもりですか!?」

シゼルは梨々香を見て威圧するように大声でそう言った。

「私だけじゃない」

グラディスはそう言いながらタブレット端末の電源を切って机の上に置いた。

「万象教各連と燦水三剣士、七陽の勇者と現在発見されている龍神たちにも任されています」

グラディスはシゼルを見てそう言った。

「ほぼ総戦力ですね・・・」

シゼルは梨々香を見てそう言った。

「万象教各連全面協力のもとリアンロゼスティ、世旅剣帝(よたびけんてい)、リヴァがサンティラ諸島、エリー、蘭剣輝(らんけんき)、ミューテがウェントン島、グラディス、八重剣星(やえけんせい)理恵(りえ)が字江摩野島から調査を行います」

梨々香はシゼルを見てそう言った。

「梨音様もまだこの大陸に!?」

シゼルは目を輝かせてそう言った。

「梨音はアヴァンヘスクに戻りました。どうやら不穏な神気が流れているらしく、それが気がかりだと」

「不穏な神気・・・」

シゼルは梨々香を見てそう言った。

「アヴァンヘスク島は神や人の歴史が始まった場所です。それ故に狙われやすい場所となっています。何が現れてもおかしくはない」

「何が現れても・・・」

シゼルは少し考えながらそう言った。

「そう言えば、八重剣星が字江摩野島に行くってことは・・・この店も閉じちゃうんですよね」

シゼルが少し寂しそうに言うと、机の上に餡子菓子とお茶が乗ったお盆が置かれた。

「閉めるというよりは移転じゃよ」

桜はシゼルを見て笑みながらそう言った。

「暇があったら是非字江摩野へいらしてください」

グラディスはシゼルを見て笑みながらそう言った。

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