1.状況は?-どうも帝国は本格的に南米をどうにかするつもりのようだよ-
全46話予定です
引き続き読んでくださって、本当にありがとうございます!
もしレイドライバー 1 から 12 をまだお読みになっていない方は、お手数ですがまずはそちらをお読みになってから今作をお読みくださいませ(今作は、前作からの続きものになります)
▼過去作はすべて作者ページからご覧になれます▼
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実は、もう一つの並行世界線という事で、登場人物が同じヒューマンシリーズという作品群を寄稿しています(※全て完結済みです)
もしかしたらこの時間軸を歩んでいたかも、という話です(正確にはヒューマンシリーズ全3作を経て、時間が戻ったあとの世界で主人公が成長し、研究に手を染めてレイドライバーシリーズに繋がるのですが、レイドライバーシリーズから読んで頂いても話は繋がります)
もしよければこちらも読んで頂けると、とても嬉しいです!
ヒューマン 1 -繰り返される事件と繰り返す時間遡行-
https://ncode.syosetu.com/n2996hx/
ヒューマン 2 -再び繰り返される事件と再び繰り返す時間遡行-
https://ncode.syosetu.com/n8320hy/
【R-18】ヒューマン 3 -時間遡行によってもたらされたものは-(これだけR-18なので作者ページに載っていません。行為等の激しい描写などは極力なくしたつもりですので、読みやすいと思います)
https://novel18.syosetu.com/n2786ia/
また、X(旧Twitter)でも数日に一度、更新をポストしています(ポストしていない時も、事前告知がなければ毎日投稿です)
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曜日に関係なく毎日1話ずつ18:00にアップする予定です(例外あり)
※特に告知していなければ毎日投稿です
1話が大体1500文字前後ですので、少々読み足りないかもしれませんが、スキマ時間にでも読んでくださるととても嬉しいです!(もちろん、毎日のご愛読は大歓迎ですし、何より創作の励みになります!
(^^♪)
カズとクリスは司令室に向かっていた。そこでは海の向こう側、つまり旧米国との通信が繋がっていた。
「状況は?」
カズが問うと、
「どうも帝国は本格的に南米をどうにかするつもりのようだよ。同盟連合の偵察衛星が敵空母群をとらえたんだ」
司令はそう言うと、目の前の大型ディスプレイが衛星画像と思われるものに切り替わる。そこには集められる限りでの敵の進路図が出ていた。それによると、南太平洋上をちょうど南米の下から回り込むように侵攻している。
「こいつらは何処から?」
とカズが問うと、
「搭載されている艦載機、それから船舶の特徴からおそらく[大陸の国々]に元々いる艦艇のようだ。それらしき艦船が数か月前に写っているのが確認されたよ」
司令がそう言うとまた画面が変わって、フィリピン海沖に先ほどと同じ船団が確認された。
「それは、帝国さんは太平洋を横断して南太平洋に入って来ている、と?」
カズが言うのはもっともだ。太平洋横断、それはつまりどこかで補給を受けないと到達できない距離だからだ。
それについては[おそらく南極海近郊に補給艦をあらかじめ配置しての航行だろうと推測される]という推論になった。だが、相手は空母群、それも相手は原子力空母であろう。とすれば空母本体の補給は必要なくなる。大型艦に給油しなくて済む分、それだけで大分手間が省けるのだ。
「言い訳がましくなるが、事前情報があればその区域を偵察するのは造作もないが、こう急に事が決まってはな」
向こう側の声がする。相手は旧米国の、軍事に関するセクションとの通信だろう。
つまり、見落としていた訳ではない、と。おおかた軍事作戦に合わせて周辺海域を探索していたら出てきた、というところか。
「それで敵の会敵予想は?」
そう尋ねると、
「このまま行けば旧米国から出している空母群と旧ブラジル近海で会敵となる予想だ」
ディスプレイに進路図が出る。確かにブラジル沖で会敵予想と出ている。
帝国だって無駄に空母を失うつもりはないだろう。その点を考慮に入れるとどうも匂ってくるのが、
「旧キューバですかね」
カズがそう言うと、
「我々もそう見ている」
と返って来る。
おそらく、ここ最近旧キューバに頻繁に貨物船が入港していたのは、軍事拠点化というよりも航空機を運び入れていたのではないか。仮にもしそうだとしたら、旧キューバから戦闘機を出せば空母からの戦闘機と一緒に挟撃される可能性が出てくる。
ではエルミダスから出した空母群は何処を狙えばいいのか。どんなに頑張っても旧米国からの艦隊と帝国の艦隊との会敵には間に合わない。では予定通り旧アルゼンチンに向かうべきなのか。
「そちらの読みとしてはどうすべきだというのかね」
基地司令がそう問いかけると、
「もう分かる人にはわかると思うが、空母群は旧キューバ近海にいる。そこでキューバを叩くのは簡単だが、消耗したそのあとの補給が続かない。レイドライバーを積んでいた日本奪還作戦とは訳が違う。そこで他の海軍や海兵隊を回しても結局、航空支援が受けられなければ意味をなさない」
向こうの声はそう区切ってから、
「では航空機を使って爆撃を、と言ってもここ旧キューバは帝国のお気に入りでもある。万一上陸作戦でも展開すれば泥沼なのは目に見えている。同盟連合、とりわけ旧米国、現在の米州はここで事を荒げたくないのだよ」
と続ける。
確かに裏庭でいさかいが起こるのは色々と問題がある。それに先ほどの話ではないが、航空支援がなければ上陸作戦は不可能だ。逆に航空兵力だけでは、相手を黙らせることは出来ても占領することも出来ない。
故に空母群を戻すか、それともこのまま侵攻させるかという悩ましい状態に置かれているのだ。だがもし空母を米州に戻せば、旧アルゼンチンにいる侵攻軍は間違いなく北上してくるだろう。
「狙いがどこにあるか、それだけでも分かれば、な」
威力侵攻なのか、本格侵攻なのか。それだけでも分かれば[戦闘ごっこ]なのか[戦闘]なのかの見極めが出来る、そう上の人間は考えているのだ。
「現況、敵の思惑が分からない。このまま空母を進軍させるのは少し危険な気がするのだよ。なので旧キューバ沖で待機、という扱いにしようと思っている。もし会敵したら、その時判断する」
つまりていのいい先延ばし、である。そうせざるを得ないほど、帝国の狙いはハッキリしないものなのだ。
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