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サマーバケーション

作者: 降川 昇山

なんのためにいきるのか。

何のために生きるのか。


分からない。

親のレールに従って生きてきたつもりはない。

のうのうと生きてきたつもりはない。

考えて考えて考えて、頭がパンクしそうになりながら、現実に打ちのめされそうになっても必死に生きてきた。


痛みも苦しみも悲しみも私は知っている。

自分がどんなものが好きか。今この時、何がしたいのか知っている。


でも生きて生きている気がしない。

いや、何のために生きているのかが分からないだけ。


朝起きて顔を洗ってご飯を食べて学校に行って勉強して友達と話してバイトしてスマホみてお風呂に浸かってトイレして寝て、この生活に不満はない。

けど不安がある。

多分、いや絶対私はこのまま死んでいく。

私が死んで私を知っている人が死ねば、私はこの世からいなくなる。

誰もが知っているような偉人にでもならなければ、生まれて死んで灰になるだけ。


歴史の教科書に載るような人間になりたいわけではない。

そこ。まで、何かに人生を捧げるような熱意や度胸は持ち合わせていない。そんなことしたくない。


でも、そうしなければ生きている意味がわからない。

誰のために生きるの。


私は私のことがキライじゃない。でも私は私が海で溺れていてもきっと助けに行かない。そこまで私に価値はない。


ねえ私。私のいきる意味を教えて。無いなら考えて、考えてもないなら造り出して。

ねえ私。私に価値をつけて。

死にたい訳でもない、明日が怖い訳でもない。


生きていく理由が欲しい。

頑張っても報われないこの世界で、足元しか照らしてくれないこの世界で、私はこれ以上何を頑張ればいい?


生きているだけでいいと言って。

私が笑っているだけでいいと言って。


認めてくれないなら、こんな世界はいらない。



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