4月9日の朝
ー4月9日ー
学生にとってこれほど憂鬱な日はないだ
ろう。
そう、入学式である。
といっても、僕らは迎え入れる方なのだ
がやはり憂鬱なのには変わりない。
去年は、入学する側するで、緊張しまくりで考えもしなかったが、この後校長式辞、PTA会長式辞等々お爺共のつまらない話を延々と聞かされることになるのである。
あぁ…憂鬱だ…
そんなことを考えていると、
「うおぉーー小林ィーーー!!!」
…うるさい。
よく街中でここまで騒げるものだ。
某ポッターのマンドレイクかよ。
いや、そっちの方がこっちより静かかもしれないまであるぞ。
「朝っぱらからやかましいわ。近所迷惑っつー言葉を知らねぇのかよ」
「へへへ」
「こいつ…」
「まぁまぁそんなカリカリすんなよ!ベーコンになっちゃうぞ」
「やかましいわ!!」
「うるせぇ…」
「お前にだけには言われたく無ぇよ」
こいつは、霧島 翼
バンドが好きな色々とすげぇやつ…そう…色々と…。
こいつとは小学校からの腐れ縁で休日1番よく遊びに行くかもしれない。
ふざけたやつだか太い芯が一本しっかり通っていてなかなか侮れないThe漢って感じのやつ…だがやはりふざけてる。
「今年こそクラス一緒だといいな!!」
あぁ忘れていた…。クラス替えもあるんだったな…今年も…
「そだなー」
彼女と同じだったらいいなぁ…。
学校に着き、武道場に集合する。そこで去年のクラスごとで整列する。
「こばちゃん、おはよう」
彼女は笑顔で挨拶をしてくれた。
彼女は、井上 涼花
僕とは、小学校中学年の頃からずっと同じクラスである。
誰とも分け隔てなく接し、あまり前に立たず、みんなのサポートをする。しかし、あまり目立とうとしない、そんな子だ。
「おはようさん」
「今年も…同じクラスだといいね!」
「そうだな あ…『すずちゃーん!!』
「はーい!!ごめん、もう行くね」
「うん、じゃーな」
本当に同じクラスだといいな。
全クラスが整列し終わり、入学式会場である体育館へ向かう。
クラスの発表は、式の後らしい。
さぁ地獄の始まりだ。
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