私は...
私の名は篠宮 愛。北上中学校に通っている中学1年生だ。入学して約3ヶ月も経って無いけど私は“いじめられている”。
自意識過剰なのかもしれないし、自分が厨二病なだけかもしれない。確かに今日も両腕や背中が疼いている。そう、魔神が取り付いたかのように。
…冗談はこれくらいにしておこう。
いじめの原因は大きくわけて2つあると私は考えている。1つ目は日頃の私の態度だと思う。オドオドしてて、優柔不断だから腹が立ったんだろう。2つ目は霧島先輩である。別に霧島先輩は悪くは無い。入学してすぐ、私に声をかけてくれた。どうやら先輩は全校生徒の名前を覚えようとしていたらしく、名前を聞かれただけなんだけどそれが気に食わなかったらしい。
その日から悪夢は始まった。
靴や私物を隠されるのは当たり前で水をかけられたり、髪を切られたり色々あった。親に相談しようとも考えたけど私には母親しかおらず彼女は働き詰めで疲れているから迷惑をかける訳には行かない。その上頼れる友達もいない。耐えるしかない。
昨日、いじめっ子の1人がこんなことをいってきた。
「お前、小林 裕也に告白しろ」
小林 裕也だって?まずい。
「え?その人って…」
「そう、暴力沙汰起こして停学食らってた2年生♪」
やっぱりね。小林 裕也…自分の彼女にならないって言った女性とその彼氏を半殺ししたっていう…
「お前、そいつと付き合って私たちに聞き出した情報を教えろ」
「情報って?」
「決まってんだろ?霧島先輩の情報だよ。あいつ、霧島先輩と仲良かったらしいからな。」
「え…でも」
「ガタガタうるせぇよ!お前は黙って私の言うこと聞いときゃいんだよ!」
「は、はい…」
こうして私は小林 裕也に告白することになった。怖い。ついに私死ぬかもね…ふふっ、いや自分から死んでやる。あたかも小林 裕也がやったかのようにね。
そんなことを考えながら私は奴の教室の前に来ていた。私は小林 裕也を呼び出そうとドアの近くにいる男子生徒に声をかけた
「あの…」
するとその男は振り向き私の目を見た。
その男の名札には小林と書いてあった。この人が小林 裕也…
「ほ、放課後校舎裏に来ていただけませんか?」
私は少し足を震わせながらそう言った。よし、取り敢えず言えた…っ!?
私は全速力でその場を後にした。奴が少し右腕を動かしたのだ。あのままだったら殴られていたかもしれない。
「危なかった…」
私はホッと胸を撫で下ろした。そんな時あいつらが声をかけてきた。
「いや〜なかなか面白いもの見せてもらったよ〜」
「こいつの走るとこなんてそうそう拝めないからね。」
「プッ、何よあの走り?」
「「「あはははははははははははははは」」」
この後数分こんな感じの会話が続いていた。
ー昼休み・飼育小屋ー
「さぁ食べなぁ」
この学校では2匹うさぎを飼育している。名前はレン(♂)とモモ(♀)。
私は生き物係とかじゃないけどしょっちゅうここに来て、餌があげられてないときは餌をあげたりしている。この子たちは落ち込んでいるときとか辛いときとかに元気をくれる私の数少ない友達である。
「モモー、私どうすればいいのかな?」
モモはにんじんを頬張りながら私の靴をペシペシと触っていた。
「自分を信じろって?そんなぁ無理な話だよ。」
レンは一通り食べたあと余った野菜の入った皿を私の前に持ってきた。まるで「これ食べて元気だしな!」と言っているように。
「ありがとう…でも私お腹いっぱいだから、これはレンが食べて?」
私は撫でながらレンにそう言った。するとレンはまた食べ始めた。
「よし、元気もらえた!ありがとね。」
そう言い私は飼育小屋を後にした。
ー放課後・校舎裏ー
「んで、なんだいね?用件は。」
「はい…す、好きです!わ、私と付き合ってくださいませんか!?」
アニメを観ましょう!
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