ホラー映画の席順は考えるべきだな
昼食の後僕はanimeltに来ていた。
やはり良い。この品揃え、雰囲気アニメファンにはたまらない場所だ。
水川と井上は、共通して好きなアニメのグッズを見ている。僕は別行動だ。まぁぶっちゃけそっちの方が気も遣わなくていいし楽だ。
ふぅ…水川は楽しんでくれているだろうか。先程聞いた話だと、他人と遊びに行くことは今までなかったらしいのだが…
僕は少し様子を見てみた。
「それでさぁ…」
「そうなんですか!?」
良かった。井上のおかげというのもあるのだろうが楽しんではくれているようだ。
…何故こんなことがいきなりできたのだろうか?僕は元々人とそう簡単に打ち解けない。ましてや休日一緒に出かけるなんて…何故だろう。
そんなことを考えていると2人が満足気な顔でやってきた。
「買いたいもんは買えたかい?」
「はいっ!!」
「まぁぼちぼちね」
「そうかい。じゃあどうする?夕飯にはまだ早いんだが…」
「あの…映画とかどうですか?」
「お!いいわねぇ」
「つってもなぁ今やってんのはっと…
ホラー映画くらいしかねぇぞ。」
「なんてやつ?」
「Thatーあれが見えたら終わりー」
「ちょっと見てみたいです!」
「えぇ僕結構ビビりなんだけど」
「まぁいいじゃん!行こ!」
「はぁ」
やだなぁ…
ー映画館ー
「「きゃー!!」」
予想以上に2人とも驚いているんだが…って!?両腕が締め付けられる感覚が…ま さ か…
おっふ…
マジっすか、お二人さん…ちょっとぉ中坊つったら成長期ですよね?膨らみだってお二人共あるじゃあないですか!もうやめて!裕也のライフはとっくにゼロよ!
ー映画終了後ー
「あぁやばかった。」
「その割にはあんま驚いてなかったわね?」
「そうかなぁ」
…アレが当たってたからなんて口が裂けても言えない。
「丁度いい時間だし飯行くか」
「えぇ行きましょう」
ーファミレスー
「いやー遊んだ遊んだ」
「そうですねー」
「楽しかったよねー?」
「はいっ!!」
「…」
「どしたの?さっきから黙って」
「いんにゃ」
「そう?」
「休日に友達と遊びに行くって楽しいですね!」
「そう…だね。わりぃ…便所…行ってくるわ」
「うん…」
「あれ?私…なにかまずいこと言いましたか?」
「うーん…水川さんは悪くないんだけど」
「彼、友達って言葉はそうそう使わないのよ。というか、友達をそもそも作ろうとしない。私や霧島君ですら最近になって友達だって言われるようになったし…」
「え…」
「まぁ私も全部は知らないけどね…私と出会ったあとだけでも結構色んなことがあってね…」
「そうですか…」
「…まぁ私がペラペラ話していいものじゃないし…いずれ彼も話してくれるんじゃないかな。水川のこと悪く思ってるわけじゃ無さそうだしね」
「…」
「湿っぽくならないで彼が帰ってきた時はいつも通りに。ね?」
「はい…」
ー男子トイレー
「はぁ」
友達か…相手のことなんて易々信じちゃいけない。いつか痛い目を見る。時間をかけてしっかり吟味しなくてはいけない。僕ごときに友達なんて思ってくれる人なんてそういないのだから。
「行くか…」
ー小林たちの席ー
「嬢ちゃんたち2人?ちょっとお兄ちゃん達と遊びに行かない?」
「嫌です!!私たち中学生ですよ!!」
「そ、そうですよ!」
「それは…調教しがいがあるな!」
…マジかよ
さぁ結構な急展開でしたがいかがだったでしょうか?次回は、そうですね「ステゴロ」というタイトルにしましょうかね?
感想等ありましたら遠慮なく書いてってください!
次回もよろしくお願いします!