イベント 戦闘中
主にマジックポーション。魔力を回復する薬と召喚維持を続けることができる薬。そして体力回復。そして状態異常回復。ちなみに水中なので出てくる攻撃なども聞き込みで判明している。
こういうのではたまに死んで戻って攻略とかあるのだろうけれど……。
このゲームではそれはどうなのだろうか?
そんな疑問があったがさておいておく。
そうしていろいろと用意をしておきさらにモンスターの聞き込みをする。
すると定期的に魚を食べていると言うことがわかる。
そのためにいつも食べさせている群れの魚に毒を与えるという方法があるのだ。
「それってわりと卑怯じゃ無いの?」
そうメロンが言うが、
「確かに卑怯かもしれないが英雄だってわりとしたりすることだ」
そうオレは答えておいた。
嘘では無い。
日本神話の須佐之男は八岐大蛇を倒すのに酒を飲ませて酔っ払って寝ている最中に首を切り落とすという手段を使った。
卑怯な手段だろうが勝利をしたより英雄になれたのだ。
負けたら愚者。勝てば勇者。
卑怯というのは敗者の言い訳。
と、言う格言があるのだ。
ついでに無いわけでは無かったらしい。
人魚達もその作戦を受け入れてくれて普段は通らない毒入りの魚を操ってそちらへと向かうようにしてくれた。
わりとシビアらしい。人魚。
魚は友達という考えは内容だった。
そしてスプリングの魔法が成功した。
どうやらネクロマンサーとして相手に状態異常を与えやすくする魔法もあるらしい。正確に言うとモンテさんの力だったが……。
それでも助かったのは事実だった。
「……このゲームって本当に自由度が高いよな」
そうつぶやいた。
「どういう意味だ?」
「そのまんまの意味。
メロンの言葉じゃないがこれってかなり卑怯な手段。
ゲームならば普通は正攻法とかそういった攻略法という道筋があると思うんだよ」
異母姉の仕事を手伝ってきたこともあってゲームについての知識はある。
裏技というのもあるが基本的にゲームというのは攻略法がある。
道順がありいくつかの道があっても基本的にある。
それに対してオレの作戦は自分で発案しておいてなのだが……。
あえて言うならば壁をぶち破るようなやり方で進んでいる。
だというのにゲームはそれを柔軟に受け入れている。
その事に驚く。
本当に裏技として最初から用意されていたのか……。
それともそのくらい自由度が高いゲームなのか……。
それはわからなかった。
とにかくそれで順調というか展開は進む。
毒入りの魚をくらいモンテさんの能力で毒状態になる。
ちなみにこのゲームの世界では毒状態は一定時間事に一定の割合で体力が消耗していく。そのために長期戦で便利な効果だ。
他にも状態異常は多種多様とある。
ちなみにこの世界では状態異常の重ねがけは種類によっては不可能だが基本的には可能だ。ただし相性もある。氷結という氷漬けの状態にするのとやけどと言う状態異常は重ねかけはできないらしい。
まあ。冷静に考えれば凍っていてやけどしているってどういう状態だと思う。……凍傷なら少しやけどに近い気がするが……。
閑話休題。
とにかく毒状態も与えたこともあり相手の体力は何もしなくても……。
攻撃をしなくても微々たる者だが減っていく。
それがメリットだ。
「よし。行くぞ」
目指すは長期戦。
持久戦だ。
「神官のヴァイオレットがいて助かったよ」
「どうも」
ヴァイオレットがそういう。
実際にこの持久戦というのは回復役がいないと難しい。あと、盾役のハヤテも重要だ。
攻撃を受け止めて防御の要となる盾。
そして回復をして盾を守る役目。
どちらも重要だ。
もちろんこちらも出来ることはする。
体力はこちらも消耗させるし相手の気を逸らす。
そう思いながらも戦闘を始めた。
実際のところリヴァイアサンはめちゃくちゃに強い。
全体攻撃に一点集中の高威力技など……。
一言で言うならば攻撃重視のアタッカータイプというところだろう。
エネルギーを充填しての一撃などは規格外であり盾役であり防御力が高いハヤテもあれは受けたら一撃だろう。
全体攻撃でも防御力の薄い面子(オレを含む)の体力が根こそぎ奪われかけた。
「ヴァイオレット。魔力は大丈夫か?」
「大丈夫です。
しかし……これなら僕も使い魔がほしかったですね。
あんなチートじゃ無くても良いから」
そうヴァイオレットが言う。
チートとはレッドが使っていたあのインチキのやつだろう。
確かに戦力が足らないのもまた事実だった。
「本来、このゲームは使い魔をゲットしてが前提みたいなものだからな」
そう俺はつぶやきながら魔法で援護をする。
本来のゲームならばこの世界を楽しみ使い魔をどんどんと増やしていくのが前提だったのかもしれない。だが、予想外というかこの閉じ込められ騒動。
そのせいで使い魔を作ろうとする考えが吹っ飛んでいるところがある。
まあ。元々、このゲームを始めたのはベータ版を始めていたというのもあるだろう。
ベータ版は試作品だ。
場合によったら本格的に始めたら能力やモンスターの性能が変化していく可能性はある。そもそもこういったゲームというのはそう言うって変化していき成長していくのが前提である。ベータ版をしてその時の感想を言ってさらにゲームをよりよくしていく。
それは本格リリースでも同じだ。
アップレードなどで新しいゲーム。場合によったらステージを拡張していく。
そうしてどんどんと変化をしていく。
やり始めたらこの職業やスキルが無駄になってしまっている。あるいはあまりにも不遇という存在になってしまうのとかもあるわけだからな。
「確かに……今後を考えたら……近いうちに使い魔を全員、集めに行こうか」
そうつぶやいているなかで、
「何よ。あたしじゃ不安っていうこと?」
そうメロンが文句を言う。
「まさか。だがお前だって仲間はほしいだろ」
「仲間じゃ無くて子分よ。
あたしはいずれ全ての妖精を従える存在になるんだからね」
そうメロンが言う。
「そうかよ。なら……この問題も解決しようじゃ無いか」
そう叫ぶ中で一撃が入る。
無論、俺達もこうして軽口を話していたわけでは無い。
ヴァイオレットの回復。そして俺の魔法攻撃。
その援護を受けながらハヤテ達の攻撃が当たっている。
ハヤテの方もドラゴンのウィンディを召喚している。
ウィンディは小回りがきく素早い動きで攪乱をしている印象だ。
そのうまい動きを見ながらもオレは相手を観察する。
リヴァイアサンは攻撃主体のために自力回復技は使えないらしい。
防御もできずにその巨体故に攻撃をよけることが出来ない。
バカみたいな体力と元からある高いステータス故の防御力。
そして高い攻撃力でのガンガン行くタイプだ。
そう思いながらもオレはさrない攻撃を入れる。
「まったく。このゲーム……ベータ版にしては作り込みがすごすぎるだろ」
そう俺はつぶやいた。
異母姉の影響でベータ版はわりとよくやっているのだ。ベータ版にしてはあり得ない作り込みに違和感は拭えなかったのだった。
そんな中でどうにか勝利をつかむ。
とはいえ、体力も魔力も限界ギリギリでポーションなどの回復アイテムももう使い切っていた。
「ああ。この装備がなかったらアウトだったな」
そうオレはつぶやいた。
そしてどうにか勝利を掴んだのだが……本当に疲れた。
この疲労感は拭いきれない。
五感に直接的に感じるということは楽しいのだが……。
こういった疲労感もあるというのはわりとある。
とはいえ、これもこれでゲームはある程度の楽しみだろう。
問題は帰れなくなっているということだろう。
そう思いながらもオレ達は街へと戻る。
その後、歓迎を受けて宿に戻る。
「ねえ」
その夜。ごちそうをもらい宿の部屋でクレセントが言う。
ちなみに宿の部屋は自動的に男女別になっている。
と、言うかこのイベントが成功したこともあってか宿代が無料だ。
(ただこのゲームは全年齢向けなのでそういった安全装置があると思われるが……。
それでも不安はある)
とはいえ、寝るまではと来ている中でクレセントが口を開いた。
「ベータ版にしては作り込んでいるって……どういうこと?」
「ああ」
どうやらあの戦闘の時の言葉を聞かれていたらしい。
「深い意味は無いよ。
ベータ版と言うのは試作品。
わかりやすく言えば料理とかだとお店に出す前に店員とか親しい知り合いが食べる。
そして味を見てもらってお店に出せるか? どうか?
そう言って話し合ったりする。そういった存在だ」
ゲームだけでは無くそういったことはある。
薬だって治療薬を使うのに王物実験も行うがその後に人間にも使う。俗に言う投薬実験による人体実験だ。とはいえ、かなり安全性が確立されての方法だから人間が死ぬと言うことはよほどの事がないかぎりは起きないだろう。
そう言って安全性と病気が治るという根拠。それらが手に入って初めて世に広まる。
「病気の薬とかならともかく……。
料理の味見。ゲームの確かめ。服や鞄とか小物。
そう言ったのを確かめてみたりする。
そうして初期不良が起きないように確認したりする。
それもあるけれど……。
こういったゲームってアップデートでどんどんと世界が広がるだろ」
そうオレは言った。




