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逃走冒険者(エスケープ・チャレンジャー) ゲーム世界からの脱出計画日誌  作者: 茶山 紅
事件発生 現実に帰れない現実と新しい街へ
15/54

事件発生から一日目 現状把握

お久しぶりです。更新が遅くなりました。

しばらくは更新はかなりゆっくりだと思ってください。

新章、始まりです。


「なんだ?」

「なにかのイベントか?」

「おい。どう言うことだ?」

 と、途惑う中で俺はステータスの中からログアウトと言う部分を選ぶ。

 ログアウトと言うのは、言ってしまえばゲームの世界から出て現実へと戻る事が出来る。ちなみに、一週間の間にログアウトしても可能であるが、また戻れない。

 と、言う事から使った人間は居ない。

 だが、性能に問題は無かったはずだ。

 そう思う中で、

『現実に戻ろうとしても無駄だよ。

 そもそも、これはゲームのイベントじゃない。

 私は、君達が言う所のハッカーさ』

 ハッカー。ハッキングの専門家と言う事だ。

 その言葉にぞくりとした寒気を覚えた。

 しまった。たしかに、その危険性を考えてなかった。ハッキング。外部から内部のデータを書き替えたり、見たりする技術の事である。ちなみに、基本的に犯罪である。

 人間の意識をダウンロードするようなゲームのデータを書き替えられる。

 それは、危険極まり無い行動だ。

 普通ならば、それなりに外部への防御を行っているはずなのだろうが……。

「ハッキングによって、俺たちを閉じ込めたと言う事か」

 と、俺は舌打ちをする中で、

『元の世界に戻りたいなら私を見つけ出し、私を倒して見せろ。

 そうすれば、お前達は元の世界に帰れる』

「ゲーム感覚かよ」

 と、俺は舌打ちをする。

 いや、ゲームだけれど……。このままだと、ヤバい可能性は高い。

 まず、実際に現実世界に戻れない。これが、実はなにかのイベントと言う可能性もあるが、そうじゃない可能性の場合は、本当にしゃれにならない。

 その場合、肉体は現実世界で寝たきり状態だ。

 その状態では、まちがいなく意識不明の植物人間状態だ。

 もちろん、現代の医療技術ならばちゃんと設備が整った場所できちんとしたお金をかけられれば、植物状態の人間でも人工呼吸器と栄養を補給する点滴などで生きていく事が可能となる。別に、肉体に問題が無いので生命維持装置も必要は無いだろう。

 ただし、それはあくまでもお金と言うある意味では世知辛い現実を無視したらだ。

 そう、生命維持装置と言うのはお金がかかる。

 金は天下の回り者と言うが、あるところにはあって無い所にはないのも現実だ。

 このゲームに参加した人間、一部は金持ちが居る様子だがそれでも中には、俺やハヤテのように一般家庭や事情がある家庭の出身が居るだろう。

 まあ、ゲームのテストプレイをしようとするあたりである程度の余裕はあると言っているだろうが、大枚はたく生命維持装置が大丈夫とは言えないだろう。

 そして、第二の問題は設備だ。

 植物人間の人間の生命活動を維持する。

 口で言うのは簡単だが、そのために必要な装置というのはかなりの技術が必要のはずだ。

 ちゃんとした病院……それこそ、幼稚園の子供が風邪をひいたから行きましょうか。と、言うような町医者レベルではない。

 入院出来る設備と、整った設備に二十四時間対応可能な人材。

 豊かな国とされている日本であるが、そんな病院ばかりというわけじゃない。まあ、俺たちがいたのはそれなりに都会なのでそう言う病院も近くにあるだろうが……。

『さあ。私を見つけ出してみなさい』

 それだけ言うと、一方的に通信が斬れた。

「おい。裕樹。これ、どう言うことだよ?」

 と、ハヤテが言う。

「おそらくだが、俺たちはこの世界に閉じ込められた。だな。

 ゲームのイベントにしては、趣味が悪いしこのゲームにはそれなりの地位やら会社のご子息、ご令嬢もいるはずだ。なのに、こんなゲームで現実に閉じ込めるなんてやり方……最初の初日なら、ともかくとして終わると思っていた時にやるとブーイングだ」

 はっきり言ってメリットはほとんどない。

「じゃあ、俺たち、帰れないのか? どうするんだよ。

 俺、課題を終わらせてないんだぞ」

「課題の提出期限までに現実に帰れる保証もないんだけれどな」

 慌てるハヤテに俺はため息混じりにそう言った。

 ちなみに、俺はきちんと課題を終わらせた。

 まあ、課題の事は問題ではない……はずだ。

「とにかく、現状の把握と対策を考える事だ」

 と、俺はため息混じりに言う。

「お前、冷静だな」

「いつ死んでも良いと言う気分で生きて居る人間なんでね」

「……ああ、そうだな。お前はそう言う人間だったな」

 俺の言葉にハヤテがため息混じりに言う。

 大した事ではなく、俺はいつ死んでも良いと思っているのが本音だ。トップは家、自殺とかでは人に迷惑をかける気がするので、公開しない程度に生きたい。

 それが、本音でありそしていつ死んでも良いように生きて居る。

 ついでに、

「この一週間は現実世界で一時間。……性格に言えば、一週間と半日だが……。

 つまり、やく八ヶ月後で一日が現実では発っている。

 だから、現実での対策結果が出るのはこの世界では……まあ早くて二年かな」

「うわぁ」

 俺の言葉にハヤテが、頭を抱える。

 精神的に老成しそうな状況であるが……。

「でだ。俺たちが出来る方法は、いくつかある。

 その1、現実世界でどうにかしてくれるのを期待して待つ。

 問題点、俺たちは五感をリアルに感じていて、空腹なども感じる。で、飲食をするにはお金を稼ぐ必要がある。かと言って、働くをする必要がある。

 しかも、いつになるかわからない事だ」

 精神的な影響からどれだけ年を取るか解らない。

 下手したら、未来永劫と言う可能性もある。

「じゃあ、どうするんだ?」

「まあ、本当にどうにか出来ると言う保証はまったくもって無いに等しいが……。

 かといって、今のところは他に手段が無いし……早くて二年間も何もせずにいたら……精神が腐る気がする」

 俺は、普段は病的なまでに働いている。

 数日ならまだしも二年は長い。

「とにかく、探索だな。町を出て調べて見るのも一つの手だ」

「うーん」

 俺の言葉にハヤテは考えるが、

「たしかに、やることがないし……。こんな騒動が起きたら、販売停止だよな。

 なら、今のうちに遊び尽くさないともったいないか」

 と、頷く。

「それじゃ、まずはレベル上げと金を集めて旅立ちの準備だ。

 ついでに、メンバー探しでもするか?」

「俺、可愛い子が良い」

「俺は野郎が良い」

 別に同性愛者と言うつもりは無いが、女性とは親しくなれる自信が無い。

 そう思いながら、俺達は歩き出す。とは言え、

「大混乱だな」

 と、僕は呟く。

 本来なら終わっているはずだったのに、終わらないゲーム。帰れない現実。

「どう言うことだよ」

「運営、出てこい」

「ふざけるな」

 と、言う騒ぐ声が響き、争う人たちがいる。

「なによ。みんな、わけのわからない事を言い出して……」

 と、メロンが困惑したように言う。

 メロンとしては、何が起きているか解らないだろう。

 とは言え、

「とにかく、こりゃしばらく旅立ちは難しいな」

 パニック担っている中で、何が起きているのかを冷静に葉なんで着る人間は少ない。そして、瞬時にそれを対応することが出来る人間と言うのも少ないはずだ。

 そう思っていると、

「大変な事になって来たわね」

「クレセント……さん」

 現れたのは、クレセントさんだった。

「冷静ですね」

「まあね。慌ててもどうにもならないし、何かが起きると思っていたから」

 と、何かを言いたげな口調で言うクレセント。

「?」

 まるで、事件が起きると解って居た。その言い方に、俺が途惑う中で、

「クレセントちゃんは、これからどうするんだ?」

 と、ハヤテが尋ねる。

「……そうね。この街に居ても何かがわかるとは思えないわ。

 この街を出ようと思っているわ」

「なら、一緒に来ないか?」

「え?」

 ハヤテの言葉に俺は思わず声を上げる。

「一緒に行くのか?」

「非常事態だぞ。それに、この機会に女性恐怖症を治せよ」

 この状況で、なんでわざわざ女性恐怖症を治せなければならないんだ。と、思う蛾この状況で女性恐怖症を語っていたとしても、根本的な解決になっていない。とも思う。

 ある意味、非常事態故の解決になるかもしれない。と、俺は素直に納得することにした。

 だが、

「けれどさ。

 このメンバーだけでもバランスは悪いとは言えないが、長旅には向かないからな」

 と、俺は言う。 

 確かに、防御系と言うか盾役のハヤテ。魔法攻撃で遠距離攻撃系の俺。そして、接近戦のクレセント。だが、

「回復役がメロンだけというのは不安だろ」

 メロンは回復魔法が使えるが、限界だてあるはずだ。薬やアイテムで回復をしたところで限界はそう遠くないうちに訪れるはずだ。

「旅に出るなら、危なくなったら街に戻ると言う事も使えないからな。

 片道でどれだけかかるかわからないが……。途中でモンスターに会わない保証もない」

 こう言うゲームならおそらくだが、馬車もあるだろうがここは序盤だ。ついでに、馬車が安いと言う保証はまったく無い。むしろ、高価の可能性が高い。

「たしかに……。回復役が欲しいな。

 とは言え、この状況なら回復役は人気が高いだろうな」

 と、ハヤテが言う。

 重度と言う訳では無いが、かなりのゲーム好き……ゲーマー一歩手前のハヤテ。ゲーム……こう言ったRPGのバランスの大切さが解って居る。

 なんでも、このゲームとは違う携帯ゲーム。

 キャラクターを作って自分のギルドを作ると言うゲームで外見を何パターンか選べて、同じ職業でも選んだスキルで違うと言う形のゲームだった。アイテム採取と本軍と雑用係などの何パターンかのパーティーを産みだしていたが、どれにも回復役がいた。

「神官ね。たしかに、欲しいわね。

 得にあたしとハヤテくんは体力に消費するものね」

 と、肩をすくめて言うクレセント。

「まあ、無理だったとしても大量の回復薬が必要だな。

 とは言え、いずれはこの町では限界が来るはずだが……。

 初歩の町だからそれほど向かうのは大変じゃないだろうけれどな」

 と、俺は言う。

「あと、クレセント。

 お前も契約獣が欲しいんじゃないのか?」

「たしかに……。それも欲しいわね」

「なにより、寝るために必要なテントも無い。

 とにかく、食料と装備や道具の充実を兼ねた特訓と仲間捜しが今後の課題だな」

 と、俺は言う。そして、新しい仲間は男が良いな。と、俺は密かに思っていたのだった。


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