★アイドルあゆみ★
一日目はあっという間にすぎ、いつの間にか2日目になっていた。ルナたちは朝早くから起きて、広い広い公園を散歩することにした。「うわー、桜が満開!」ゆかの声は春風といっしょに運ばれていく。「気持ちい~」「カメラよ~カメラ!」「お花がいっぱい!」みみ、ささ、ナナは、興奮しまくり。「みんな~走らないでよ~。」ルナは一人で置いてきぼり。しばらくすると、先に進んでいたさえがなにかみつけた。「あれはなにかしら?カメラでいっぱい。撮影?ライブ?女の子がいるわ・・・。あっ、ああっ、あああああああ!!!あれは・・・あゆみちゃん!」「あゆみちゃんって・・。あの!?」ルナ以外のみんなは大興奮!!!!!ルナにはなにがなんだか。 「ルナはしらなかったわね。私たちが4年のころ、あゆみちゃんっていうこがアイドルデビューしたの。あゆみちゃんはどんどんうれてアイドルクイーンというトップアイドルになったの!!」「えっ。あ、う、うん」さえの早口言葉についていけたようないけなかったような・・・悪魔にとりつかれていたルナは状況をのみこむことができなかった・・。「あゆみちゃんは私たちと同じ年なんだよ。」ゆかがルナをひとざかりのある場所まで連れて行きながらはなした。あゆみはキュートな二つしばり。アイドルらしい笑顔。すべてがパーフェクトだった。「すごい!かわいい!」大勢の人のまえで歌って踊るあゆみは輝いていた。一瞬のうちにルナたちはその世界にはいりこめた。「ありがとうございました」ライブがおわった。「まさかあんなところにアイドルがくるなんてね~。」ルナとゆかではなしていると、泣いている女の子が一人走ってきた。そのままルナとゆかにげきとつ!「きゃ!」「いたた。」「ごめんなさい!」頭をさげた少女。どこかで聞いた声のような・・・。少女が顔をあげた。その瞬間「えーー!あ、あ、あゆみちゃーん!?」驚くゆかにシー、とゆびをあてるあゆみ。「あ、ごめん。でもどうして?」ゆかはしずかにきいた。「その、こんなことがあって・・・。」あゆみは話し始めた。
ライブがおわったわたしは、ブランコで楽しんでいる子どもたちをみていたの。「私、ブランコで、あの子たちとあそびたい!」好奇心が輝いた私は、マネージャーに聞いてみた。でも「そんなこと、ぜったいだめです。ブランコであそぶなんて・・。それに、あなたはアイドルです。一般人なんかと、遊んでいる暇なんてありません。この後は、握手会、収録、リハーサル、CM撮影、ライブ、ロケと続きます!いそいで車へ!」と拒否。私はかっとなって、「私だってあそびたいよ!友達がつくりたいよ!もっとふつうでいたい!」と、逃げてきたの。
「そんなことが・・・」ルナはあゆみの顔をじっとみていた。その小さな涙には、はかりきれないほどの悲しみがあることがわかった。「私、最初からアイドルになる気なんてなかったの。親が勝手にオーディションにもうしこんでしまって。確かに、歌って踊るのは楽しい。でも、もっとふつうにいたかった。人気になるうちに、学校へもいけなくなってしまったの。今はドリルで勉強しているわ。友達もできずに、あいている日はレッスン、ほとんどの日が、スケジュールぎっしり。もうこんな生活たえられない!」
「いました!みつけましたよ!あゆみちゃん!」遠くの方で、マネージャーの声が。「あっ。ごめん!急ぐから!」そう言い、あゆみは去っていった。ルナはこれから何かがおこると感じた。気がした。ゆかのなかでも、違和感を感じた