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3.少女(攻略対象)の訴え2

「という事は、貴方達はもう近江海斗に攻略されたのですか?」

 そう私が尋ねると。

「私達は好きで攻略されたのではないのですわ!」

 と一宮アリスが言い。

「ま、まぁまぁアリスちゃん、そう大声を出すと日高月子さんがびっくりしちゃうよ。」

 と朝山さんが一宮さんを落ち着かせ。

 

「その通りです、私達は近江海斗に攻略されてきました。」

 と言った。

 

 彼女達から話を聞くと、自分達にはそれぞれ2つの結末、つまりルートががあり、この2つのルートを近江海斗にクリアされるとこの正気部屋に飛ばされるのだという。

 そして2つのルートというのは"ハッピーエンド"、"バッドエンド"で分けられ。

 ハッピーエンドは近江海斗と攻略対象が恋仲になり、ラブラブで1年が終わり。

 バッドエンドではそれぞれ攻略対象ごとにバッドなエンディングが用意されているようで、例えば攻略対象が事故死したり、二股をされて攻略対象が振られたりするらしい、とりあえず攻略対象が不幸になるらしい。

 

 そんな話をしているといきなりシュンと朝山さんが正気部屋から消えた。

「えっ!朝山さん!?」

 私はいきなりの出来事でオロオロしていると、青山さんが。

「大丈夫よ日高さん、多分朝山は近江海斗の視界に入ったのよ。」

「あのですね…正気部屋に居られる条件は3つあるのです…1つは近江海斗に自分のハッピーエンド、バッドエンドを攻略されていること。2つ目は攻略され、自分の意思でこの部屋に居たいと思うこと、そして3つ目が絶対条件…近江海斗君の視界に入っていないこと…なのです。で、ですから近江海斗君の視界に入ると強制的に元の世界に戻されちゃうの…です。」

 と顔を赤らめながら七星さんは言った、どうしてそこで顔を赤らめるんだ…。

 

 青山さんが足で床をトンと叩くと、そこに丸いモニターのようなものが映し出され、そこには朝山さんと男子生徒の姿が見えた。

 

「これが近江海斗よ。」

 青山さんが足で近江海斗を指した、どんだけ嫌っているんだ…

 

 画面中の朝山さんは近江海斗と接触するところのようでー

 

『あ!おはよう朝山さん、今日も良い天気だね。』

 と近江海斗が朝山さんに近づく、彼は黒髪に普通のどこにでもいる青年のように見えるが、どこかオーラが違った。

『近江君おはよう、そうね太陽も出てるし、それにしても今日も朝から元気がいいね。』

『朝山さんに会えたからかな』

『えっ…そうなんだ。』

 朝山さんはポッと顔を赤らめた。さっきの朝山さんは近江海斗に対しあまり良い感情を持っていなかった、だが画面中の朝山さんは近江海斗に対し好意に似た感情を持っているようにみえる。どうした朝山さん

 

 

「今、朝山イベントが起こっているんじゃないかしら?」

 一宮さんは真剣な表情でそう告げた。

「朝山イベント?」

「近江海斗が攻略対象と接触し、特別な話がある事を○○イベントと呼んでいるの。」

「ほー…、そういえば皆さんルートとかイベントとか…どうやって発想しているんですか?」

 そう私が訪ねると、七星さんが壁をコンコンと叩き、四角い画面が表示された、そこにはー

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