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第7話 青空猟奇(6)終
青空猟奇シリーズ、終了です
「あ」
「どうも」
ふたりは対面する。
初対面だが、既にお互い通じるものがあった。
「これ、返す」
神山君は青い髪の毛を取り出し、青空猟奇に差し出す。
それは真空パックされていた。
どこの世界に、道ばたで拾った髪の毛を髪の主に返す人間がいるだろうか?
青空猟奇は絶句した。
どこの世界に、他人の髪の毛を真空パックして保存している人間がいるだろうか?
いたとして、それは変態だ。
「貴様は変態だな」
「君は変人だな」
それは彼らにとって挨拶同然だった。
青空猟奇はさも当たり前のように神山君の隣に立つ。
「いこっか」
「そうだな」
神山君動じずそれに従う。
二人は知っている。
こういう関係は、異常だと。
恐るべき異常性志向コンビが結成された
こんな感じでこれからも続きます。