19/89
第18話 結社思考(2)
『高校に通う高校生は普通』という神山君の言葉は、青空猟奇の精神に大ダメージを与えた。
「そ……その通りよ神山君」
「今気づくなんて、僕はなんてバカなんだ。いや、でもまだ僕たちは二年生……挽回は出来る」
「か……神山君。私は家の家事もしないといけないし」
青空猟奇の両親は他界している。
周囲には『木星旅行に行ったきり帰って来ない』と説明しているが。
「問題ないよ、青空さん。常軌ちゃんと三人で一緒に暮らそう。そうだ、常軌ちゃんにも結社に加わってもらえばいい」
「な!?」
彼女の異常性も、神山君の異常性には劣る。
だが彼女は理解していた。
彼の言う行為がいかに異常であるかを。
容易に理解できる異常性、それが神山君なのだ。