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第12話 活動無想




「でも神山君、部活は五人以上集めないとつくれない」

「五人か、じゃあ十人くらい集めよう」

「どうして?」

「ギリギリの人数を集めて部活をつくるなんて、ありふれた漫画みたいで普通じゃないか」

「少し失望したわ、神山君。漫画にありふれた設定というのは、実は異常だったりするものよ」

「なんだって」

「部活をつくろうなんて考える高校生なんて、実はいないから」

「!!」

「漫画は異常性の教科書よ、神山君。あなたほどの人間がそれに気づかないなんて……」

「僕としたことが……いや、待てよ」

「?」

「ならいっそ、二人だけで部活をつくろう。五人必要なのに二人だけでつくるなんて、異常じゃないか」


「見直したわ、神山君。あなたは異常よ」



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