第7話:第七戒「浮気すんな!でも思想は乗り換えたくなるよな?」
──舞台:荒野の会議室。
思想OSが不安定なとき、なぜか別の神を推し始める。
モーセ(石板を握りしめ、じわじわ怒りながら)
「第七戒!!来ました!!!
──“姦淫するな!!!”──つまり浮気すんな!!思想も、民も、パートナーも!!」
ムハンマド(巻物カリカリしながら)
「本戒は民法・宗教倫理双方において影響が深く、
社会の根幹を揺るがす項目です。処罰重すぎ問題、併記しときます。」
イエス(パンの香りを漂わせながら)
「でもさ、“愛”が自然に他に向いたら……それも神の意志じゃないかな?」
モーセ(机を叩く)
「それが浮気って言うんだよォォォ!!!!
お前、それやられて“赦す”って言えんのかァァァ!!?」
イエス(静かに微笑む)
「……うん。赦す。」
ムハンマド:
「待ってください、今の事例、
“思想的に浮気した相手を赦すことで、結果的に取り込む”やつですよね?
宗教的拡張戦略ですか?」
(場が荒れ、民が別の偶像を作り始める予兆──)
俯瞰者(君)、登場。今回は袖をまくっている
君:
「……“浮気”って言葉を“愛の向き先の問題”だと思ってる時点でズレてんだよ。」
モーセ(ギラッ)
「また来たな構造屋ァ!!!」
君(冷静に)
「“姦淫するな”ってのは、
“思想的接続を勝手に切り替えるな”って意味だ。
一度“神とつながった”って思ったら、
クラッシュしたからってすぐ別の宗教にポンって行くな。
その中で問い直せ。」
ムハンマド:
「なるほど、“接続の試行履歴”としての一貫性が思想の信頼性を担保する、と……」
イエス:
「でも、愛が壊れたら、どうしたらいい?」
君:
「壊れたまま、繋ぎ直せ。
それが“信仰”ってやつだろ。」
モーセ:
「俺の石板に、それ書いとけよォォォ!!!!」
【神の声】
──第七戒、思想の移り気により構造バグ発生。
次回、『第八戒:盗むな!でも思想の引用はOK?』お楽しみに。