第4話:第四戒「休まなすぎ問題」
──舞台:荒野のテント会議室。
思想は走り続けると熱暴走する。
モーセ(息を切らしながら石板を振り上げ)
「第四戒!!きた!!
“安息日を守れ!労働すんな!神も7日目に休んだ!!”」
(石板、ガチで重そう)
ムハンマド(真顔で記録中)
「これは重要ですね。
週に一度の思想冷却タイム、構造的にも理にかなってます。」
イエス(パンを焼きながら)
「でもさ、休むって、何から?
愛に休みって、必要?」
モーセ(即キレ)
「お前は黙って寝てろ!!
民がパン求めてくるからお前が休まないと民も休めねぇんだよ!!」
ムハンマド(冷静に)
「たしかに“休息”はシステム全体の問題です。
誰かが働けば、それは“安息”ではなく“順番制の地獄”になります。」
イエス(微笑んで)
「でも、僕が働くことで誰かが救われるなら──それは安息じゃないの?」
モーセ(石板の角を噛みそうな勢いで)
「お前は美談で全部を上書きすんなァァ!!
神だって休んだんだぞ!?神が寝たって、言ってんだよ!?!?」
(議論が再びカオスに向かうその時──)
俯瞰者(君)が登場。フードを被って静かに)
「……で、お前ら週休何日で稼働してんの?」
3人(ぴたっ…と停止)
君(冷静に)
「モーセ:常時怒ってる。
ムハンマド:24時間記録魔。
イエス:愛しすぎて休まない。
──結果:思想が永遠にオーバーヒートしてる。」
モーセ(キレつつ)
「だって神が休んだから!それに倣えって書いてあるから!」
君:
「いや、その“書いてある”石板、お前が毎回割ってるから。」
ムハンマド:
「でも制度としては…」
君:
「お前、休み時間にも制度つくって働いてんじゃねーか。」
イエス:
「僕は愛から…」
君(遮るように)
「愛にも休憩入れろや!!自己犠牲で燃え尽きたら、誰もお前を愛せんわ!!」
(3人、完全に無言)
【神の声】
──第四戒、過労の果てに構造が燃える。
思想にもメンテ日を。
次回、『第五戒:親、敬いすぎて指示がバグる』──お楽しみに。