第1話:第一戒「神、重すぎ問題」
──舞台は、荒野のテント会議室。
そこには三人の男がいた。
石板を持つ者、巻物を書き続ける者、パンを増やしている者。
預言者──それは、神のクラッシュログを実装する者たち。
モーセ(石板を掲げながら乱入)
「はい!!第一戒きましたァァァ!!
──“わたしのほかに神があってはならない!”──どーーん!!」
ムハンマド(律法帳に記録中)
「また石板割る勢いで言わないでください。
あとその“どーん!”毎回いらないです。」
イエス(座禅ポーズで微笑みながら)
「ふふ、でもさ、“神”って、結局“愛”なんじゃないかな?」
モーセ(即反応)
「お前それ毎回言ってるけど、
“愛”って言っとけばなんでも赦されると思うなよ!?」
ムハンマド(冷静に)
「モーセ、落ち着いてください。
あなたが前回“安息日破ったら石投げろ”って言ってたの、
民がまだトラウマ抱えてます。」
モーセ(キレ気味)
「だって!また偶像つくってたんだよ!?金ピカの子牛!!
なに!?TikTokでもバズったの!?!?」
イエス(目を閉じて)
「大丈夫、私がすべてを赦すから…その偶像も。」
ムハンマド(即ツッコミ)
「赦すな!!そうやって構造がぐちゃぐちゃになるんです!!
第一戒ですよ!?神、唯一でしょ!?!?」
モーセ(石板にマジックで補足書き始める)
「よし、“愛”って書いておくわ。こっちも妥協したぞ、な!?」
ムハンマド(止めながら)
「ちょちょ、石板に落書きしないでください!!
神のAPI仕様書なんですそれ!!」
イエス(ほほ笑んで)
「でも、君たちも気づいてるだろう?
“私が道であり、真理であり──」
モーセ&ムハンマド(ハモり)
「お前が神じゃないことは知ってる!!」
【神の声】
──第一戒、思想OSクラッシュまであと9回。
次回、『第二戒:彫るな、拝むな、すぐやるな』──お楽しみに。