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6.私の能力の発動条件

皿の汚れをぼろ布で拭い、固い石鹸を使って洗っていく

桶の中で洗い、新しく水を汲んですすいで、拭き上げていく。

幸い下水、というか流すための溝はあるので助かる


「マリー、ありがとね。助かるよ」

ローゼさんが食堂内で使用しているクロスを集めながらやってきた

「それも洗うんですか?」


そういえばここで暮らしてひと月ほど経つが、洗濯はしたことがなかった

下着は水浴びをしたときに洗うようにと小さな洗濯板でごしごしと洗って干していたけど

こんなクロスとか、油汚れのついた布はどうしているんだろう


「あぁ、これかい?これは洗濯屋に出すんだよ」

「洗濯屋?」

「マリーは知らないだろうね、洗濯を生業(なりわい)にしている人がいるんだよ。」


なんと知らない文化だった。

ローゼさんが言うには本当は自分でした方が節約にはなるが

年齢的にも作業内容的にも外注した方が良いのだと。


確かに洗濯機も無いこの世界、脱水するのだって一苦労だ。

濡れた布は重い。


「明日持っていくからね、悪いけどマリーも手伝っておくれ」

「はい、わかりました」


そんな約束をして部屋にもどった。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


さて、今日も太陽が昇るとともに目が覚めた

現代に暮らしていた時では考えられない、健康的な生活よ


窓から庭をのぞくと、ローゼさんさんがもう布類を庭に出し始めていた

慌てて私も庭に出る


「おはようございます!ローゼさん!私がやりますよ!」

「なんだいマリー、朝から騒がしいね」


呆れたように笑うローゼさんから布を奪う

分厚い布は一枚だって重さを感じる


「これ、私がやってみましょうか?」

「やってみるってなんだい?まさか洗濯を?」

「無理ですかね、とりあえず一枚とか」

「うーん、、まぁやってみるかい?ダメならそのまま洗濯屋に出すだけさね」


さっきローゼさんから奪った布を持ち上げ、私は宣言した


「よし!やるぞ『洗濯』!」


まさかそれが私の能力発動のきっかけとは知らずに

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