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第一話〜演技光、学校祭にて
下級生である中学1年生、星坂 春斗がステージで王子様の役をしている。端的に言うとその演技は光り輝いていた。演技光に照らされた私は気付いてしまったのだ。
「星坂 さん、好きだ。」
この感情に嘘はない。私は中学2年の学校祭の時から面識もない後輩、星坂 春斗 さんに恋をしていたのだ。
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誰なのかわからない。しかし、自分の役や演技光に見惚れていることは伝わった。不意に聴こえた言葉に俺は自分の耳を疑った。
「星坂 さん、好きだ。」
この発言は事実だった。後になって分かったのだが面識のない先輩、香月 好音 さんは俺に恋をしていたのだった。恋愛ぐらいはいくらでもあるものだし、それが青春だとも思う。だけど…これは…ただの恋愛じゃなかった。正確に言えば最初はただの恋愛だったのだが、、、。
(続く)