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月光  作者: だなえ
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引き篭もり大吾

なんとなく幸せになるんだろうなとか、俺が幸せにしてやるだとかなんとかで結婚したら、現実はお互いやらなきゃいけない事の押し付け合いで。

なんで幸せにしてもらえないと、不機嫌な妻から仕事が忙しいを言い訳に逃げ、ついでに職場のボインちゃんにうつつを抜かしている間に、妻は3歳の息子を連れて出て行った。


しばらくは2.3月に一度ほどあった息子との面会が、なかなか向こうの都合がつかなくなり、元妻に連絡が取りづらくなってから数年後、警察からの連絡で向かったアパートの一室には、痩せこけてもう動かない変わり果てた姿の息子のそばにいた小さな黒猫がこっち見る。

(遅すぎだぞ)

「?!???!」



元妻は新しくできたという男にのめり込み、何日も置き去りにすることが多くなっていったらしい。

解剖によると何日も飲まず食わずでの餓死。

いつも大丈夫だったし、食べ物置いて行ってたから殺すつもりはなかったとか話しているらしいがどうでもいい。


手続きやら、弔いやら、片付けやら、やらなきゃいけない事が終わると、なんだか何もかもが嫌になり、会社も辞め、アパートを引き払い、実家の田舎の教会にクロだと自分で名乗る黒猫と共に転がり込んだ。

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