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【乙女の歌は天使と賛美され】



 僕の迷いで

 君の美しい歌声を

 悲しみの淵へと閉ざしてしまった



 だが

 耳を澄ませばいつだって

 この長い歴史の中を反響し

 数多くの人々が抱えるやりきれない心を癒してゆく


 生きる喜びの賛歌は神に届かなくとも

 その歌は確実に

 時代を駆け巡り地上へと届く

 その音色を受け止めながら

 新たな命が芽吹く

 歌声はやがて

 地球を抱き宇宙に満ちる

 神が聞き入れなくとも無限の想いがそれを求める

 そして君の歌声に慰められ癒された者の

 心に宿る天使になる



 そう

 君は僕にとって

 たった一人の乙女だった

 君の嘆きは僕の犯した罪だから

 歌声の乙女の悲しみは僕が受け止める

 僕の懺悔で君に天使のお導きを


 だからまた

 その美しい歌を聞かせておくれ

 僕の為に

 みんなの為に

 時代の為に

 歴史の為に

 君を死に追いやって

 永遠なる存在にしてしまった咎人の

 我々迷える子羊の疲れ切った心に

 寛大なる赦しと

 癒しなる君の美しき

 天使と同等なる麗しき賛歌を





 

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