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心のヒストリー【現在推敲中】  作者: 西影
第6章 スペル
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71 久しぶりの感覚

 そして、ついに中間試験1日目がやってきた。深夜はその日の科目の勉強をした為、結構自信がある。それに勉強会でよく華に難しい問題を質問されたからバッチリだ。


 今日もカラコンを付けて高校に登校する。今日はなぜか左目に違和感を感じるけど、どうしてだろ? 気のせいかな……。


 そんな不安を抱えながら私は華と一緒に教室に入ると自分の席に向かう。宮野さんはもう席についていた。


「宮野さんおはよ〜」

「はい……おはようございます。ふわぁ……」

「あれ? 宮野さんどうしたの? もしかして寝不足?」

「あはは、遅くまでりょ……荒川くんの勉強を手伝ってたんですよ」

「へぇ、そうなんだ」


 好きな人と2人で勉強会かぁ。いいなぁ。私も翔と2人だけで勉強会したいかも。


 ……でも翔に教えることなさそうだし、私が教えてもらえることもなさそう。……深夜は勉強じゃなくて何か趣味を見つけて、遊ぼうかな?


 そんなことを考えていると華がこちらにやって来た。もうこれがいつもの教室の行動になっている。


「奏お久〜。休みの間、荒川くんとはどうだった〜?」

「ど、どうだったというのは?」

「とぼけなくてもいいじゃん。お泊り会したんでしょ〜?」

「た、ただの勉強会です!」

「あ、本当にお泊り会してたんだ」

「…………」


 顔には出てないが、その分耳を赤くする宮野さん。どうやら仲は良好のようだ。良かった良かった。


 そんな感じの会話をしていると宮野さんに1人の女子生徒が歩み寄ってきた。


「あの、宮野さん……ここ詳しく教えてほしいんだけどいいかな?」

「わたしに……ですか?」

「うん、だって頭良かったらしいし。……駄目かな?」

「い、いえ! わたしでよければ!」


 宮野さんは席を立つと女子生徒の方に向かう。それを見ていた私たちは互いに顔を見合わせると少し笑った。


「どうやら奏のイメチェンは上手くいったようだね」

「うん。私も少し安心したよ」


 これを気に私たち以外にも話せる友達ができたらな……。そう思う朝だった。




 カキカキカキとシャーペンで紙に何か書く音が教室中から聞こえてくる。それ以外の音は聞こえない。教卓付近に座っている先生は読書をしていた。


 高校で初めての中間試験。皆が必死にシャーペンを走らせている中、私は既にシャーペンを置いていた。


 始まって30分といった具合だろう。残りの20分ある中、私は何度も見直した問題集の問題が多いテストを眺めている。


 もちろん全て埋めてあるし、合ってる自信がある。自分で言うと自慢になるのだが、こんなに早く解けたのは勉強量の多さからだろう。


 私は暇で思わず欠伸(あくび)をしてしまう。そして寝るわけではないが、机に突っ伏した。


 ――するとなぜだろう。突如眠気が襲ってきたのだ。こんな感覚久しぶりな気がする。だって左目が変になってから眠気に襲われることはなくなったのだから。


 だから余計にその感覚が気持ち良く感じた。私はその眠気に任せて瞳を閉ざす。たった20分しか眠れないだろうけど、私はその眠気に身体を預けるのだった。

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