040 心理テスト
次の日。起きてから時間が経ちお昼になった。
私たちは昨日のように掃除を終わらせるとお客が定食を食べるのを待つ。食べ終わった皿を私と佐々木さんが洗っている間に橘先輩が部屋に戻っている翔たちを呼んできてくれた。
それから椿さんの美味しい昼食を食べて部屋に戻る。部屋に戻った私がゆったりしていると一つの本を持った佐々木さんが私のところに来た。
「ねぇねぇ、望月さん。これで遊ばない?」
「それって心理テストの本だよね」
「そうそう。みんなの深層心理知りたくない?」
「ええ〜……でもなぁ……」
心理テストをすればみんなの深層心理を知れると同時に私の深層心理も知られることになる。それはちょっとなぁ〜……。
あまり乗り気じゃない私に佐々木さんが耳打ちをしてくる。
「如月くんの深層心理興味ない?」
「……しょうがないな〜。せっかくだし付き合うよ」
「ありがと! じゃあみんなも誘ってみるね」
参加することになったのはオリテのメンバーだけだった。先輩たちはここからある程度離れているコンビニに。先生は今は忙しいらしい。
「じゃあ始めよっか。初めに出すのはあたしでいいよね」
「うん、お願い」
「うわー……僕なんだか緊張してきた」
「まぁまぁ、遊びなんだし気軽にやろうぜ」
佐々木さんは目を閉じると、パラパラとページを飛ばすように開ける。そして目を開けると同時にページをめくるのを止めた。
「それじゃあこれにするね。『もしもあなたが飼い猫だった場合、一番したいことは何ですか? 次の選択肢から選びなさい。
一,陽だまりで丸くなり一日中うとうと昼寝。
二,飼い主にすりすりべっとり甘えていく。
三,家を出て野良猫になり放浪の旅をする。
四,深夜に他の猫と喧嘩したり恋したりする。
この中から直感的に選んでね。ちなみにあたしは一番かなぁ」
「俺も一番かな」
「私は二番かも。飼い猫だったら飼い主といるのが一番楽しそうだし」
「僕は三番かも」
「ふぅん。なるほどなるほど。じゃあメモしておくね。じゃあ次は誰やりたい?」
そのまま次の問題に行こうとした佐々木さんに思わず声を上げる。
「――えっ? 答えはなし?」
「うん、やっぱり一気に知りたいからさ。後で私がまとめて伝えるよ」
確かに。そう思った私は佐々木さんから本を受け取った。パラパラとページをめくって気になるのを選ぶ。
「じゃあ次は私がするね。さっきは自分たちが猫だったから……これで。仕事が終わり、家に帰ると飼い猫がいなくなっていました。さて、いなくなった原因は次のうちどれでしょう?
一,窓から脱出した。
二,泥棒が盗んだ。
三,実は隠れている。
四,猫なんていなかった。
……って四番面白いね。私は三番かな」
「俺は一番だな」
「あたしも一番」
「……直感がいいんだよね」
「そう……だね。心理テストってそういうのだし」
「僕は四番が初めに浮かんじゃったかな」
「へぇ、神崎くんは四番。じゃあ次は神崎くんが……」
佐々木さんが隣にいる神崎くんに本を読ませようとすると、スマホの着信音が鳴り響いた。どうやら神崎くんのスマホから鳴っているようだ。
「あ、ごめんごめん。出るから静かにしてね。もしもし、神崎です。……はい、はい。……え? それ行かないと駄目ですか? ……分かりました」
「何かあったのか?」
「うん、先輩たちがなんだか多めにお菓子やらジュースを買ってしまったみたいで……。僕らも食べるんだから持って帰るの手伝ってほしいんだってさ。だから行ってくるよ」
「分かった。それじゃあ一旦終わろうか」
「またしようね」
「そうだな。にしてもいつ発表するんだ? すげぇ気になるんだが」
「うーん……お風呂上がりにしようか。その時にまたやろ」
……ということで神崎くんが抜けるので一旦やめることになった。またお風呂あがりが楽しみだ!




