妹、仲間達と依頼の準備をする。
遠出の前の準備はとても重要です。
日間VRゲームランキング(18/12/27 11時~12時更新)にて88位になりました。
週間VRゲームランキング(18/12/27朝更新)にて80位になりました。
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依頼の受諾処理も終わり、冒険者ギルドでの用件が済んだので、次は出立の準備をしようかと、私達は街中を散策することにしました。
受け取った依頼の前金は2000Gです。
効率よく、無駄なく、準備をしたいですね。
「ひとまず、各自必要だと思う物をあげていきましょう」
私が言えば、まずはシオリが手をあげます。
「1○フィート棒!」
「嵩張るので却下です」
今回はダンジョンに行きませんよ。
そもそも売っているのでしょうか。
「えー。罠の確認をするに便利なのにー」
「罠の確認なら罠を見破ることの出来る『【罠視】のスキル書』を購入すればいいわ。
値段は500Gになるけど、持っていると便利なスキルの一つよ」
私が却下したことで、ふてくされるシオリを尻目にセフィロトが案を出します。
「それなら500Gで【罠視】を購入して、シャーリィに使わせましょう。
残りは1500Gですわね」
「そうだねー。解析系スキルはシャーリィに集めようか」
【黄金神眼】があるからでしょうか。
皆の中で、私は当然のように解析役に回されてしまっているようです。
互いの限定特典のことは冒険者ギルドを出た後、人気のない場所で詳細を伝え合っています。
冒険者ギルドのあの部屋で話すとギルドマスターに聞かれてしまいますからね。
私達3人の限定特典ですが、このような感じになっています。
【黄金神眼Lv3】
分類 固有/活性
射程 全体/視界
効果 視界を利用するスキルをこのスキルのスキルレベル×1個分、本来の活性スキル枠とは別に登録することが出来る。
このスキルは非活性状態にすることが出来ない。
このスキルを所持している限り、あなたの瞳の色は黄金色固定となる。
Lv2効果 登録した視界を利用するスキルのレベルをこのスキルのレベルに変更する。
Lv3効果 登録した視界を利用するスキルの効果範囲をこのスキルの効果範囲に変更する。
【緑命神樹Lv2】
分類 固有/活性
射程 独立/なし
効果 生命樹の妖精セフィロトがあなたのサポートとして付く。
このスキルは非活性状態にすることが出来ない。
このスキルを所持している限り、あなたはパーティ枠2人分となる。
Lv2効果 称号:<生命樹の妖精の加護>を得る。
<生命樹の妖精の加護>
【自然魔法】の効果範囲と威力を、【緑命神樹】のスキルレベルの数値分、倍加する。
【紫皇神獣Lv1】
分類 固有/活性
射程 自分/自分
効果 あなたが受けるダメージを無効化する。
このスキルは非活性状態にすることが出来ない。
このスキルを所持している限り、あなたはダメージを与えることが出来ない。
うん。頭のおかしいスキルばかりです。
まずシオリですが、防御は、ほぼ無敵と言えるでしょう。
『ほぼ』と言うのは、どうやら『ダメージを受ける/与える』と『体力が増える/減る』は別の判定のようで、シオリの【紫皇神獣】はあくまで『ダメージによる自身の変化を無効化する』だけで、ダメージを与えることなく、干渉してくるスキルは無効化が出来ないそうです。
つまり、私の種族スキルの【吸血】で失血死させることは可能ということですね。
<ウルフ>の血を吸っていて気付いたのですが、【吸血】は一定以上の血を吸うと、吸われた相手は<失血>という状態異常になり、そこからさらに吸うと、どれだけ体力が残っていても、相手は死亡するようです。
私がシオリを吸い殺すことはありませんが、他の吸血種族が敵になる可能性や、【吸血】と似たスキルを持った敵が出てくる可能性もあります。
シオリはダメージを受けませんが、与えることも出来ません。
そういう相手に捕まれば抵抗出来ずにやられてしまうでしょう。
そんなシオリの役割はやはりタンクでしょうか。
【吸血】を含む、ダメージを介さないで干渉するスキルへの対策が急務になりますね。
次にセラですが、サポートキャラのセフィロトによる手厚い援護がメインのようです。
セフィロトは、自己の判断で『敵の詳細説明』『体力の回復』『状態異常の回復』『援護攻撃』『周囲警戒』『偵察』その他もろもろをしてくれるそうです。
かゆい所に手が届く。一家に一台セフィロトと言ったところでしょうか。
<生命樹の妖精の加護>により、回復系や補助系が多い【自然魔法】の効果範囲と威力が上昇するのもあります。
セラの役割としてはサポートキャラの援護を軸としたアタッカー兼、ヒーラーですかね。
ピーグさんのこともありますから、いつも一緒に遊べるかはわかりませんが、今回みたいに一緒が出来る時があれば、その時はまた、共に駆け抜けたいものです。
「『【罠視】のスキル書』を購入、私が使うとして、後はどうしましょうか」
「1000Gで『旅人セット』を購入しましょう。
簡易テントや松明やロープ、水袋や保存食料が入ったお得なセットですわ。
特殊処理により重量50。初心者用アイテム鞄にも入れることが出来ますわ」
「それは買いだねー。ところで保存食料の味は?」
「……とても個性的な味、とだけ言っておきましょう」
セラとシオリが同時に項垂れます。
私は血を飲むことでしか満腹度の回復が出来ないので、個性的な味の保存食の処理は二人に任せるとしましょう。
そんな目で見ても、出せるのは血液パックだけですよ?
最後に残った500Gはシオリの解体用ナイフを購入しようということになり、これで2000Gの前金による準備の予定は決まりました。
解体用ナイフの購入にウィリアムさんのお店を紹介したり、『旅人セット』が売っているホームセンターらしき建物を紹介されたり、スキル書のお店で多彩なスキルに目移りしたり、各自必要なアイテムを購入したり、こうして私達は依頼の準備を進めていくのでした。
今回のお話で二章が完結。次回からは三章に突入します。
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