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4 心のないルーレット

―――あぁ、無情。

「で、どうだ?何だったんだ?」


早く早くとまるで子供みたいに急かす父さんを横に僕は自分のステータスを確認する。というか、自分のステータスは全鑑定が無くても視られるらしい。ステータスと念じれば出てくるのを最近知った。


-ステータス-

_____________

lv1

年齢:4

種族:ヒューマン

職業:変身士

MP 1678/1678

STR 3

VIT 4

DEX 3

INT 1348

AGI 3

【スキル】

薬師lv-

鍛冶lv-

錬金lv-

健康体lv-

全鑑定lv-

全隠蔽lv-

MP回復速度lv6

魔力操作lv10

変身(火トカゲ)

_____________


-変身(火トカゲ)-

火トカゲに変身でき、任意で人に戻れる。

変身時は1秒につきMPを1消費しVIT,DEX,AGI,の値が1.2倍になる。

【スキル】

火吹きlv1

が使えるようになる。


-火吹きlv#-

口から火を吹くことのできるスキル。

lv1の時はMPを1消費し前方30cmに火を吹ける。

lv2の時はMPを2消費し前方35cmに火を吹ける。

.........

......

...

lv9の時はMPを9消費し前方75cmに火を吹ける。

lv10の時はMPを10消費し前方80cmに火を吹ける。




僕は自身の変身できる生物に絶句する。

どうみても弱すぎる。両親とは月とすっぽんも良いところ、同じ世界どころか確実にステージが違った。


顔が青ざめていく。

そのことに父さん達は先程のようなワクワクしたような気持ちはなくなり、心配したような顔になっていく。


「フェイ...そんな顔お前らしくないぞ。気分でも悪いのか?そうなら、今日はもう家に戻るか」


「そ、そうね!時間も結構過ぎてる感じするし、夕飯時よね!夕飯の支度をしなきゃ!」


父さん達は家に帰るぞと言ってくれた。楽しみにしていたであろう僕の変身先の生物すら聞かずに。その事にとても心が痛む。

自分はまた、両親に負担をかけてしまったんだな、と。

そう思うと意図せず目から涙が溢れてしまう。


「う、うん。ごめんなさい」


僕の謝罪を父さんは「何を謝っているんだ」笑いながら小突いてくれた。

本当に...僕には勿体ない良い両親だ。


________________




家に戻ると僕は直ぐに自室に入った。両親は心配したが、そんな時間も今は必要だろうと、そっとしておいてくれた。


「何で、両親はあんなにも強く変身できるのに、自分はまるでハズレ枠の掴まされるんだ!他にもいただろう!?なあ神様。聞こえてるか!この声が!」


神様に当たる。あの日、神様は『没落しないように』と言っていた。でも今はどうだろうか?確かに没落ではないが、僕の中ではもうすぐ既に没落したと同然。


いや、わかっているんだ。神様に当たっても何も変わらない。ただ当たる場所が、当たれる場所が欲しかったんだ。


はぁ...もう寝よう。


日課だった魔力消費すらせずに僕は眠った。

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