お姉ちゃん、大好き
5才のボク。
「お姉ちゃん、結婚しようね?」
29才の近所のお姉ちゃん。
「あと10年は早いね、ありがとう」
10才のボク。
「お姉ちゃん、大好き」
34才になったお姉ちゃん。
「ありがとう、でも私はおばさんだから」
15才のボク。
「お姉ちゃん、どうして結婚しないの?」
39才のお姉ちゃん。
「教えない」
20才のボク。
「結婚しようよ」
44才のお姉ちゃん。
「あのね、君と私は親子ぐらいの年の差があるのよ?」
25才のボク。
「お姉ちゃん、いや、お母さん、今まで一緒に居てくれてありがとう」
49才のお姉ちゃんはもう誰とも結婚しないらしい。でも、ボクは知っている。母親の居ないボクを見守ってくれたことを。今度はボクがお姉ちゃん、いや、お母さんを守る番だ。