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おとぎ話

一寸した駄文

「アダマスとは」

 アダマス、この不可思議な連中がエルタスと言う名の新参の国家に現れたのは、エルタスがまだ、栄光あるイースオーリ王国の僻地である最北端に位置する鄙びた村であった時である。


 エルタス、この新参の国は人類の尊厳を無視して、卑しい亜人種や汚らわしい魔族、果ては未開の原人などを国家の枠組みに編入し、又は条約を結び平等に扱っている、これらの愚行を可能としたのがアダマスと称する集団である。


 ここでエルタスに伝わるおとぎ話の一種を紹介しよう。



 ある時、傲慢で強欲な男がおり、男はアダマスの噂を聞き白亜の宮殿に訪れた。


 この男は口が上手く、自らの欲望を叶えるためにアダマスを利用しようと考えていた。


 上手く話にのせ、無理難題な要求を呑ませ、アダマスを意のままに操ろうと目論んだのだ。


 宮殿の主たちは遠方より訪れた男の苦労を労い、祝宴を開き男をもてなした。


 酒が進み、酔いがある程度、回った時を狙って男は宮殿の主にさりげなく無理難題を口にした。


「貴方がたは確かに強大な力を持っておりますが不可能な事もありましょう」


「ほ~、それはどの様な事かね?」


「そうですね。 例えばこの場に使いきれないほどの財宝を私に頂けるなどとは・・・」


「なんだ、その様な欲の無い願いでいいのか?」


 宮殿の主が腕を一振りすると目の前に小山が出来るほどの黄金と宝石が積まれた。


 男はこうして大金持ちになる事が出来た。


「これは見事! では私が魔王を討伐する、これは不可能でありましょう?」


「その様な名声でよいのか?」


 宮殿の主が手を伸ばすと、魔王が現れ主が男に従えと命じると、魔王は膝を付き忠誠を誓った。


 男はこうして名声を得る事が出来た。


「実に見事! しかし、私を不老不死にする事は不可能でありましょう?」


「これは失礼した。 不老不死を欲していたとは気付かなかった」


 宮殿の主が空に声をかけると、冥界神が現れ男の寿命を撤廃するように命じた、冥界神はこれに頷き、自らの名簿から男の寿命を無くした。


 男はこうして不老不死を得る事が出来た。


 全てを手に入れた男は満足して、酒の勢いで最後に一つ願い事をしてしまった。


「本当に見事! 貴方がたは本当に強大な力をお持ちだ! でも世界を滅ぼす事は不可能でありましょう?」


「なんだ、その様な児戯で良いのか?」


 宮殿の主がテーブルを指で叩くと、世界中は暗黒に包まれ激しい地揺れが起こった。


 焦った男は、酒の勢いですと言い訳し、全て無かった事にしてくださいと願った。


 こうして、傲慢で強欲な男は

 富を失い

 名声を失い

 寿命を失い

 世界から己を失ってしまいました。


         作者不詳

           『エルタスに伝わる童話』より抜粋



 この話はエルタスでは誰もが知っているおとぎ話の一種であるが、意図的に広められた可能性があり、おそらくこの連中が自らが強大であると自ら宣伝する効果を狙ったものであると思われる。


 この連中は何処から現れたのか未だはっきりとしないが、自らは異世界から来たと説明しているが、その様な非科学妄想文学みたいな現象が有るはずがなく、おそらく自らを神格化する為に意図的に流されたデマで有ると私は愚考するものである。


 しかし、この連中が非常に強力な力と長命な寿命を持っている事は疑いようがなく、私が考えるにこの連中は新種の亜人の一種であろうと考えられる、この新種の亜人を研究すれば、非常に有益な物を我々人類に齎す事が出来ると私は確信している。


 エルタスは後5年で東方大陸全土を併合する勢いで拡大を続けており、伝統ある人類の歴史と文化が根こそぎこの世界から消失してしまう危機である。


 私はこの愚行を許す事が出来ない、そこで私は自らを犠牲としてアダマスと称する亜人共の化けの皮が剥がす為にこれより旅立つ。



          東方大陸歴1304年

          エルタス暦120年

          ウラジミル・ニコラス筆

           『偽りの神々と人類の栄光』初版より抜粋


 注・この書物は出版から3カ月後に筆者自らの手により回収され破棄され、筆者の強い意向により現在   も再版されていない。

   この文章はエルタス中央図書館に収蔵されている現存する貴重な書物から抜粋したものである。


          エルタス暦417年

            とある学生の研究論文より抜粋



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 とある日の白亜の宮殿での会話。


「そう言えば・・・。 先日、尋ねてきた男は如何した?」


「男? ・・・ああ~、あの!」


「何か色々と喚いていたが・・・」


「色々とウザい事、言って。 しまいには『不老不死に出来るならしてみろと!』喚いていたから」


「如何した?」


「望み通り、不老不死にしてやったら疑っていたんで、百回ミンチと蘇生を繰り返してやったら、泣いて謝ったんで、元に戻して放り出した」


「ふ~ん。 それだけか?」


「それだけ」


「なら、良いか」


「うん」



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 何処でもない何処かでの、どうでも良い会話。


『アダマス? あの連中を何とかできるなら、その方法を知りたいね・・・・』(遠い目)

         ちょっかいを出してワンパンで沈められた別世界の武神


『正攻法では無理であろう。 むしろ時空に干渉して連中の過去や祖先に介入した方が良いのではないのか?』

                      とある世界の創造神の欠片


『まだ、やっていないと思っていたの?』

                        異世界の時空神の残滓


次回から本編再開


『DAY-02 イントロダクション』の予定


 DAY-02の内容は「アメリカ特殊部隊壊滅す!」

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