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古代の英知はカビだらけ 馬鹿が来たので蹴り返した

食べ物の恨みは恐ろしい・・・・。

 その飛空船は海の上を東に疾走していた、もし外からその船体観る者がいたのならば、総じて目を見張り、そして疑問に思う事だろう。

 大型の船体は黒鉄で覆われ、船体の各所から魔道砲が突き出し、膨大な魔力を撒き散らしながら空を行くのだ。

 なぜ、この船は空を飛べるのかと。


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 仮設の警備隊本部でトライトは報告書を読み顔を顰める事となる、目の前には副隊長のルディルが椅子に腰掛けて彼の返事を待っていた。

「それで、市長はなんと」

 ルディルは肩を竦めながら溜息をつき。

「市長には会えませんでした」

「なに?」

「取り次いでくれたメイドが言うには、書類を提出すれば、順番に処理するとの事です。 とりあえず書類は置いてきましたけど、時間が掛かるでしょうね~」

 何ともお役所仕事の様な気もするが、トライトは少し考えてから次善としてもう一人の上司の事を口にした。

「そうか・・、では、エイレリア様の方に・・・」

「そちらも方も確認済みです」

 トライトは何か色々と諦めたような表情で。

「・・・その様子では、色好い返事は貰えなかったようだな」

「はい。 こちらの方もメイドに面談を申請すれば順番に処理するとの事です」

 二人の言葉は何とも歯切れが悪い。

「そうか・・・・、残るは・・・・」

「白亜の建物の方々だけですか・・・」

「最後の手段だな・・」

「確実な手段でもあります」

「そうだな・・・」

 二人は、この問題を自分達で解決するのを既に諦めていた。

 トライトの机の書類には以下の文字が書かれていた。


『他の大陸からの侵略』と。


「ああっ、それともう一つ、エッグマンの事で」

「エッグマン? あっ! あの卵の乗り物の事か?」

「はい」

「アレがどうかしたのか?」

「いえ、大した事では無いのですが、何処か壊れているみたいで、大した出力が出ない様です」

「ん? 確か報告書には最新の乗り物で何処も壊れていないとあったが?」

「ええ、確かにその様に聞きましたけど・・・・」

「・・・・・それでエッグマンは如何した」

「白亜の方々が持っていきました」

「なら・・・、問題無いな」


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 昼前の郊外にある公園で、多くの人々が散策する中、東屋に一人の貴人が嬉しそうに微笑んでいた。

「ルン♪」

 アーリアは幸せの絶頂にいた。

 徹夜明けだけど疲れてはいない、主に対して報告も大事だが、それより三段重ねのアイスクリームを食べる方がもっと重要である。

 これには正当な理由がある、身体は疲れてはいないが、集中力を必要としたので頭に栄養を補給する必要がある、非常に重要な事である。

 今、まさに食い付こうとした瞬間。


《ズッドン!》×3

 三連続の轟音と振動、そして爆風が公園を駆け抜けた。

 そして、アーリアの三段重ねアイスクリームはコーンを残して地面に墜ちたのである。

「・・・・・・」

 口を開けて満面の笑みのまま固まるアーリア。


 空から黒鉄の甲冑で全身を覆った巨人だ三体、魔力を噴出しながら大地に着陸していた、上空には巨大な黒い飛空船が浮遊し周りを威圧していた。


 人々が悲鳴をあげて、我先にと公園から逃げ去る、公園は一瞬にして戦場の様に変わった。

「・・・・・・」

 固まっているアーリア。


 

『聴け! 蛮族ども! 我々は! 新生ヴァン=オルグ征国の騎士である!』

 三体の巨人の真ん中にいる、金で装飾された装甲を身に纏った巨人が巨大な剣の刀身を大地に打ち付け、3体を代表して宣言する。

「・・・・・・」

 まだ、固まっているアーリア。


『この地は! 我が新生ヴァン=オルグ征国の領土とする旨をここに宣言する!』

『貴様ら蛮族は! 我らの奴隷と成る事をここに許可する!』

「・・・・・・」

 まだまだ、固まっているアーリア。


 三体の巨人が歩み出し、針路上にある東屋を大剣で一振り、東屋がバラバラに吹き飛ぶ。

『? 何だこの女は?』

 ようやく解凍して、俯き肩を震わせるアーリア。


『邪魔だ!』

 虫をひき潰すように彼女に大剣を叩き付ける巨人。

 地面が砕ける様な一撃を放つ。


《ゴンッ!》


 激音と共に粉塵が舞い上がり視界を塞ぐ、暫くして視界が晴れた時。 

 アーリアは巨人の大剣を避けもせず、剣を頭に受けたまま静かに立ち上がった。

『なんだ?』

 それが巨大な騎士の発した最後の言葉になった。


 アーリアが霞む。


《ドッンー!》 (打撃音)

 《バックンー》(音速突破)

  《グシャ!》 (?)

   《ゴーーーー!》(暴風)

 

 真ん中に居た巨大な騎士と上空の飛空船が消え、代わりに足を振り上げたアーリア、残った二体の騎士はひしゃげて横たわっていた。

 

 つまり、アーリアの垂直蹴りを喰らい、上空の船も巻き込んでどこかにぶっ飛んでいったのである、残った2体は衝撃波で弾き飛ばされたのであった。


「この・・・! 馬鹿~~! あたしのアイスクリーム返せ~~!」

 アーリアの罵声だけが、誰も居なくなった公園で虚しく響いた。


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 この世界の天文学者や占星術師が大地に対して楕円軌道を描く奇妙な衛星を発見して大いに悩む事となる。



これから投稿が遅くなるけど、十時までには投稿したいですね。


次回は

『古代の英知はカビだらけ 喧嘩は高く買いますよ』

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