登場人物の紹介 その六
苦労人 チヒロ登場!
ギルドのブレーキ役ですが良く壊れます
チヒロ (山之内・千博)24歳 大学生
「アダマス」 ギルド・メンバー
【種族】 ヒューマン → 神族
【Lv】 999+Over
【称号】 九天神鬼
【ジョブ】
・メインジョブ 剣士 → サムライ
・サブジョブ 酪農家
農家
【ポジション】 前衛攻撃
【主要武器】 神剣・神無夢陽
【属性】 全属性
【主要スキル】 全方位知覚 限界突破 時間加速
【ギルドでの立ち位置】
ギルド唯一のブレーキ、ただし壊れ気味。
ある日[異世界] 「アダマス」経営食堂でのひとこま。
チヒロは心の底より思っていた。
平和だ。
毎日がこの様に穏やかに過ぎていけば良いのにと
午前中の作業も、滞りなく終わり昼食後の、コーヒーブレイクの時間をゆっくりと楽しみ、午後の作業のことをぼんやりと考えながら、現状に思いを馳せていた。
これだ! これこそが本来のおれだ!
あの狂乱の日々は何かの間違いだったんだ!
畑を耕し、家畜の世話をする。
これこそが! おれの望んでいた穏やかな日常だ!
話題休閑。
倉庫で食料の在庫を食料を確認していたさくらが丁度、戻って来るなり彼に尋ねた。
「ねぇ。 チヒロ、倉庫で見慣れない、人の様な形をした人参(?)を見たんだけど?」
「ああ。 あれな、マンドレイクと人参を掛け合わせて創った新種だ」
「・・・・・」
[マンドレイク]
引き抜くと悲鳴を上げて、聞いた人間は死んでしまうといった植物(毒草)。
サクラは、若干を顔を引きつかせながらも、何とか声を出し。
「た 食べられるの?」
「おお。 凄い美味だぜ! 収穫するとき注意しないと気分悪くなったり。 あんまり育つと勝手に土から抜け出して暴れるから苦労するんだ」
彼が気分悪くなるという事は、一般人は即死レベルであり。
彼が苦労するという事は、討伐が依頼されるレベルである。
「ちゃんと管理しているの?」
「ああ。 結界で畑の外に出ない様にしている。 はず・・・」
「・・・・ なら良いわ」
彼女はこの時。必要なとき意外、畑には立ち入らない事を誓った。
サクラと、入れ違いにカズマとミウが外から戻ってきて彼に尋ねた。
村長からの相談事で呼ばれていたのだ。
「なあ。 昨日、村はずれで役人の馬車が爆発したって言うんだが。 何か心当たることないか?」
「うん? なぜおれに?」
「ああ。 役人は気絶と軽症で済んだんだが・・・」
「うわ言で、イモ、イモて言っていたの」
昼食の消化のため血流が胃袋に行っていて、少し鈍くなった頭で思案しながら。
「ああ。 昨日きた、あの偉そうな奴か」
二人は首をかしげながら。
「偉そうな奴?」
「昨日?」
「たぶん、そうだ」
二人は何の事か分からなくて、首をかしげていると。
「昨日な。 倉庫で作業してたら、偉そうな奴が、作付けがどうとか。 税がどうとか。 農地面積や作物やとか難しい事、喋り捲って。 こっちが止めるのもろくに聞かずに、試料だとか言って持っていったんだよ」
「え~と。チヒロ兄、何を持っていったの?」
「ランドマイン(地雷?)・ポテトの試作品」
「「何だそれ?」」
「衝撃を受けると、熱を持って皮が剥ける様に改良して、調理要らずで食べられる様にしたかったんだが」
「適切な衝撃と熱が上手く行かなくてな、熱を持って弾けるようになったんだよ」
「つまり、爆発すると?」
「そこまで威力はない。 はず・・・・」
若干の頭痛を覚えながら、今後の方針として。
「ちゃんと失敗作は処分しとけよ」
「おぅ。 分かった」
チヒロに注意し部屋に引き上げる後ろに向かって返事をした。
一方、ミウはチヒロの袖を引っ張りながら、おねだりを要求。
「?」
「チヒロ兄、そのポテト少し分けて」
「倉庫にまだ有るから勝手に持っていっていいぞ」
「うん! ありがとう!」
二人が食堂から立ち去って、そろそろ午後の作業をしようと立ち上がった時、店の奥からカズマの従者(SNPC)のイサベラがエプロン姿で現れ。
「チヒロ様、丁度良かったです」
「何かあったのか?」
「はい。 竜舎の羽竜たちが何か咀嚼していましたので、口を開けて確認しました所」
「?」
「エサに無い肉を食べていました、残っていた断片からロックワームと思われます。 気を付けていないと、エサによって卵の出来が違うものですから・・」
ロックワーム
全長約10m、地中を移動する巨大ミミズ(肉食)
「野良でも迷い込んだかな?」
「おそらく」
「分かった。もう少し結界を地中に伸ばしておくよ」
「お願いいたします。 食事の味に影響しますので」
「了解」
チヒロ (山之内・千博)24歳 大学生(苦学生)
家業 酪農家
趣味 農業と牧畜
「天城の滅界」VRMMO[ワールド]においての、全ユーザーを対象とした運営初の公式クエストだが、その実態はアダマスの様な化け物連中を対象外としたキャンペーンである。
何故なら、Lv.999+Overのプレイヤーを対象とした難易度に設定したら、他のプレイヤーにとってはクリア不可能な無理ゲーになってしまう為である。
その為、クリア報酬は彼等にとってEXP以外、対して魅力の感じない物となっている。
この公式クエストの為に、アダマスの動向や嗜好を調査する為に、運営は何度もリサーチを重ね、時には秘密裏に運営所属のプレイヤーでスパイ活動し(何人かのプレイヤーはばれて吊るし上げを喰らった)万全を期す為、アダマスのギルド本部のある土地を非戦闘地域に設定し、念のために結界を張る気の使い様であった。
アダマスの面々は基本的に引き篭もりの集団であるので、これで準備は完璧と思われていたのだが・・・
[ワールド]内「天城の滅界」初日 「アダマス」ギルド本部敷地でのひとこま
その静かな日の始まり、空を埋め尽くす超巨大空中都市の直下で、チヒロの絶叫が響きわたった。
「なんじゃ! こりゃぁあ!!!」
VRMMO[ワールド]の環境システムは本当に良く出来ていて、動植物は独自の生態系構築している、つまり「植物には光と水が必要である」となるので。
超巨大空中都市は非常にでかい! その直下では日光も雨も対して期待できないのである。
まぁ~、なんだ~。 朝日と夕日位は期待できるが、雨は絶望的である。
その為。
「オレの畑が! 稲が! 牧草が!」
この様になるのである。
「何だ! あの物体は!」
空中都市である。
「誰が! 置いた!」
最終決定は運営のキャンペーン責任者かな。
「・・・・・・・」
嵐の前の静けさ。
「ユ・ル・ス・マ・ジ!」
どうやら完全にキレてしまった様である。
「皆殺しじゃ!!!」
誰を?
衝撃波を出す勢いで駆け出し。
鬼神の怒号が周囲に響きわたる。
「カズマ! カズマは何処だ! ギルマスは何処にいる!」
さぁ~、何処だろうね?
ギルド・アダマス、「天城の滅界」即日参戦決定。
運営の責任者は用意周到に準備を整えたが、最後に空中都市の配置場所の確認を怠った為、胃に穴を開け入院をする羽目になった。
次回は「掃討」
そして、異世界へ
羽竜(約10m級)=ニワトリ、感覚です。




