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11.異世界でのセロリの使い道

「主人、製油所はわかったでござる。

 次はママ殿が言っておった太陽光による発電について提示くだされ。」

「俺のことは主人なのか?せめてパパ殿って呼んで欲しいなぁ。」

「あ、嫉妬してるんでしょ?」

ちっうるせえ!って思ったが言わない。図星のときは悔しい。


「承知した。パパ殿、黒い油については結構でござる。

 太陽光、風力のほうが資源として採掘する必要もないでござるし、魔法石に代わる原動力として有用そうである故、それらの情報を所望するでござる。」

「そっか、わかった。じゃあ今検索するな。

 まずは太陽光発電システムの図解だ。俺たちも詳しいわけじゃないから、一緒に見ていくか。」

「かたじけない。」



「どうだ?わかったかクロード?」

「差し当たって写し取ったでござるが、他にも記述はござらぬか?一度では理解が追い付かぬ故。」

「わかった。他にも会社はあるからな、見せてやるよ。」

「彰人、そろそろわたしお昼の準備するね。簡単なものでいい?」

「簡単なものって?」

「豚丼キムチ卵乗せ。遼太はキムチ抜きね。」

「お、うまそ!よろしくー。」

「ママ殿、セロリは入れないで下され。」

「大丈夫、入ってないよー」

妻はキッチンで作業。俺とクロードな遼太はソファに移動して太陽光発電について調べ物を続けた。



「できたよー。とりあえず一旦休止してお昼にしましょ。」

「わかった。クロードE-Pad一旦消すな。」

「あい、わかったでござる。」

ソファからダイニングテーブルへ移動する。実は少し前から食欲をそそるいい匂いがたまらなかった。頭を使うと腹が減るな。


「いただきます。」

「頂戴致す。」

「はーい、どうぞ。」

「豚丼にキムチと温泉卵ってうまいわー!」

「むむ、甘辛いタレにこのとろりとした卵が格別でござる。拙者にはそのキムチという赤い食物はないのでござるか?」

「遼太はまだ1歳8か月だから、塩辛い漬物系は避けないといけないのよ。ごめんね。」

「承知したでござる。やさしい味で旨い故、拙者は満足でござる。」

「ありがとう。ねえ、ところでセロリはなんで嫌いなの?やっぱりあの味が苦手?」

「いや、我が国ではセロリとは主に油虫除けに使われておる。

 我が城にも至る所に置いてある故、あの匂いを嗅ぐと拙者は食欲がなくなるでござる。」

「あーなるほどねー。」

「油虫ってなんだっけ?」

「Gのことよ、G!」

妻が心底嫌そうな顔で言う。


「俺もすっげー苦手!マジでセロリってそんな効果あんの?」

「そうらしいよー。わたしはスティックセロリとかセロリのスープとか好きだけど。」

「まぁ年がら年中セロリの匂いがしてたら嫌にもなるか。 異世界ならではって感じだな。」






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