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SOS!!!!

モムモムとお菓子を頬張る。

そんなマリちゃんをロロン様がニコニコとしながら眺めている。

まぁ、顔が何処なのか分かんないんだけどね。


『うまいか?』

「は、はい!ロロン様!」


笑みが深まる気配。


ロロン様の目の前のお菓子が光になってフサフサに吸い込まれていった。

なるほど、ロロン様は複数の精霊の集合体なのか。


僕の淹れた紅茶も光になって吸収された。


『フーム。これはいい。この茶葉は主の庭から採れたものを使っているな』

「そうです」

『主の庭にいる我が一族から話は聞いてる。実に住み心地がよいと』


グモモとロロン様の視線がこちらを向く。


『主の言う、魔王の能力は把握した。確かにあやつがこちらに来られたら我の領域が脅かされるかもしれん』

「では、手伝っていただけますか?この作戦はどうしてもロロン様の許可が必要なのです」


しばらく考え、頭を縦に振ったロロン様。

これは頷いてくれたってことなのかな?


『我が一族も主の提案に賛成だ。遠慮なく力を奮ってくれ』


よかった。


「ありがとうございます」


持ってきたお菓子のうち2割が僕たち、残りをロロン様がきれいに平らげて帰された。


湖の上に来たときと全く同じ姿で我に返る感じはいつまでも慣れない。

といっても僕も聖域に行くのは両手ほどもないけど。


「苔だらけでしたね…。力試しの時も、木と言うよりも大きな草むらを走り回っている感じでした…」

「そうだね」

「他のところもそうなんですか?」


思い出してみた。


「主によるかな?どこまでも空しかない聖域もあったし」

「へえー」


ふと、マリちゃんを見てみれば寝起きみたいな顔してた。

夢見ていた気分なのかな?


「さてと、帰ろ──」


【警告!!!警告!!!

結界が貫通され、森に被害が出ました!!!

被害数は──】


「!!」


頭の中に警告の文字が表示された。

これは人形からSOSだ。


「マリちゃん!!」

「え!?きゃあ!!!」


緊急事態でごめんなさいと謝りながらも抱き抱える。


「一気に飛ぶから、しっかり掴まってて!!」


魔力を大量に足元へと流し込むと、一気に加速した。


伸びる景色。

そう言えば被害数をちゃんと聞いてなかった。

みんな大丈夫かな。

怪我とか…。


首に掛かっているお守りが輝き、更に速度が増した。


遠くに見えるアヴァロン。

その姿にぎょっとした。


あれは天の鎖!


それが地上から森へと突き刺さり固定されている。


ラビリンガス…ではないか。

気配が違う。


にしてもなんで結界が貫通したんだ?


アヴァロンがしっかりと防御しているはずなのに。


「お師匠!あれ!」

「ん?」


地上を見てみると、巨大な魔法陣と砲身が。

ああ、そうか。


そう言えばそんなのもあったなと、ちょっと感心してしまった。

ステップ弾。

僕が知っている限りだとまだ未完成だったけど、デモナスのお陰で完成したみたい。

一回、一メートルだけ空間転移をする爆弾だ。


それがアヴァロンの結界を通過して森を吹き飛ばし、その近くにあった強化の魔法陣が強制解除されたところにあの鎖が打ち込まれたわけか。


マリちゃんが青ざめている。


ギギギと鎖が音を立てている。何とかして森を地上に下ろそうとしているのか、それとも道を作るつもりなのか。


森のなかで爆発が起こる。


【損傷率25%。魔法発動できません】


再び人形からSOS。


「瞬間移動するよ!!」


急がないと。

コマ割りの様に視界が細切れに切り替わり、指定した人形の近くへと転移した。


メナードが倒れている。


怒りで血が昇る。

傍らには少年姿のデモナスと、右手にはボロボロにされた人形が髪を鷲掴みにされて無理やり起き上がらされていた。


これは、お灸を据えないといけないね。



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