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約束は守りました

飛んでくるクナイに似た刀を次々に避けていく。

動きは最小限に、けれど付属の術を警戒して十分な距離で。


「貴様!!!本当に眼を使っていないのか!!??」


シャドウが激怒している。


「うん。僕は約束を守る男だからね。ちゃんと千里眼は使ってないよ」


体をちゃんと使うために比較的ピッチりとした服に変えているんだけど、やっぱり着替えて正解だった。

髪もポニーテールで纏めてあるし、今のところこっちの被害は全くのゼロ。

僕は完璧を目指す。服も髪も全部無傷で勝利する。

じゃないと付け込んでくる人もいるしね。


「くそっ!!魔術師の動きじゃない!!」


ピュンと耳元で糸が張る音。


来るな。


「よいしょっ!」


宙返り。

その瞬間に背後から大量の刀が飛んできた。


やっぱり固定していたか。


確実に当てるというよりもばら蒔き目的で小刀を放っている節があったからもしかしてと思ってたけど、大正解。

僕の体に一切触れることなく全ての小刀は通過し、僕が着地するとシャドウの手には全ての小刀が影に収納された。


うーん。容量大きいみたい。

怖いなぁ、大型の隠し武器とかありそう。


おや?結構息切れしているね。


「大丈夫ですかー?」


辛いなら無理をしないほうがいい。


「うるさい!!お前の指図なんか受けない!!」

「そうですか。でも無理そうだったら降参してくださいねー!」


めっちゃ睨まれた。

心配してるのに。


『ウィル様がんばれ!!!』

『坊っちゃん、怪我したら治しますから…っ!』

『ウィーーーール!!』

『ウィルーーー!!!』

『ウィル様の勝利に明日のおやつ一個』

『ああ?俺も主の勝利におやつ一個だ!!』

『………賭けになってなくない??』


使い魔達の黄色い声援(一部違うけど)が聞こえる。

これはもっとかっこ良く避けた方が良いかな?


「………見えん」

「…いまどこにいる?」

「さぁ?」


使者達は全然違う方向を見て僕たちを探しているっぽい。


「余所見をするなぁ!!!!」

「おお!?」


ヴォンとシャドウが分身した。


なんとなく周りが気になって余所見したことにご立腹らしい。


「ハアアアア!!!」


十体に分身したシャドウがそれぞれ別の術を繰り出してきた。

隙間なく飛んでくる攻撃。

うーん、これは素手では難しそうだけど…。よし!久しぶりに本気をだそう!


「ふぅぅぅぅ…」


息を長く長く吐き出して集中力を高めていく。


「しっ!!」


ズバンッ!!

突き出した拳が術の核を貫く。

そうすることによってバランスが崩れ、術を構成しているエネルギーが霧散して霧状になった。

それを、二秒の間に全ての術に対して行い、シャドウの放った術を残らず破壊した。


「…………は?」


シャドウ達が意味が分からないって顔をしている。


さて、そろそろ終わらせようかな。


「シャドウさん」

「!?」


本体の前に降り立ち、微笑みかける。

あーあ、汗だくで辛そう。術を使いすぎた反動もありそうだ。

早く降参すればいいのに。


シャドウの前に手を伸ばす。


「これで、僕の勝ちです」














シャドウの後ろ髪が軽く浮き上がり、次いでシャドウの体から力が抜け、ウィル様が優しく抱き止めました。


『ウィル様の勝ちですね』


圧倒的な力を見せ付けました。


決め手はデコピン。

女性だからと手加減をして、衝撃だけ与えて脳震盪を与えたようですが、いやはや流石はウィル様というところ。


双方怪我もなく、完全試合。

ああ見てください。ウィル様は服も全く汚れはなく、髪に乱れはなく、そして汗も皆無。

夕食は特に豪華にしなくては。


「メナード、お願いできる?」

『はい、お任せください』












旅したくを整えた使者達が頭を下げた。


「えー、あの、一応王様にお伝えしますが、もしかしたらまたご迷惑掛けるかもしれません。そのときは、そのー…」

「あーはいはい。そんときはそんときです」


あの王様が諦めるわけないし。

覚悟はしている。


「それであの、シャドウさんという方は?」


操られていたカズマが心配そうに訊ねてきた。

乗っ取られていたわけだし、いくら記憶がなくても怖いんだろうな。


「今、こちらで休んでもらってます。彼女も回復したら送り返すので心配いりませんよ」

「そうですか」


なんだかホッとしている。

また乗っ取られないかという安心感ではないのかな?


「では、気を付けてお帰りください」


またペコリと申し訳なさそうな顔して頭を下げた使者達は僕の転送魔法によって山の入り口に送り返された。


あとは、彼女が目を覚ましたら適当にもてなして送り返そうっと。

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